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26日、コウノトリのノンフィクション―『きみの町にコウノトリがやってくる』が出来上がってきた。
タイトル文字もポップな感じで、バックの黄緑がまた優しい。翼を広げた大きなコウノトリの後ろに広がる空も、控え気味な青さでよかった。 何よりも、豊岡の町の中にふつうにいるコウノトリたち(7カット)の表情がたまらない。 豊岡に通ってコウノトリの写真をずうっと撮り続けている、「倉敷コウノトリの会」の林さんの写真を使わせていただいた。(林さんは本に登場します) ![]() カバーは、本の顔だから、結構、「演出」するものだ。 特に、ノンフィクションは重厚な感じにする向きがある。 でも、この本のカバーは、いたって「自然」な感じに仕上がった。 出版社の方や、デザイナーさんが、 町に、ふつうにいるコウノトリの姿を表現しようと、一生懸命に考えてくださった結果だ。 だって、この本は、自然にかえったコウノトリはどうしているのか? ふつうに、きみの町にコウノトリがいるようにするためには、どうすればいいのだろうか? そんなことを親子で考えてもらおうと作った本だから。 いよいよ30日に発売。すでに予約発売もはじまっています。 詳しいことは、ここ、くもん出版のホームページをご覧ください!
韓国から帰るとすぐに、本屋にでかけた。
友人の作家からから頼まれた資料を手入れて送ってあげるためだ。 ぼくも必要な資料は韓国の作家に頼んでいて、韓国にいったときに受け取る。 共存共栄ってやつである。 ![]() 絵本のコーナーにいくと、懐かしいカバーが目に留まった。 『景福宮』… ![]() おー、これはイ・スンウォンさんの絵本。 2006年のボローニャで、「今年のイラストレーター」に選ばれた彼女の出世作ではないか! やったね、スンウォンさん。日本デビューを果たしたんだ、と自分のことのようにうれしくなった。 だって、彼女は、ぼくの韓国での初の絵本、『둥지상자 巣箱』の絵をつけてくれた画家だもの。 おめでとう、スンウォンさん。 巣箱も、日本語版がでればいいのになあ。 詳しくはここをクリック。
韓国にいくと楽しみはやはり食べ物。今回も、美味しいものをたくさん食べてきた。
![]() ![]() 泊まった明洞で、美味しいものを安く食べられるところは? と検索をかけると「오다리집 オダリチプ」がヒットした。 いってみるとケジャンがあるではないか。 ケジャンとは、韓国料理の一つで、生のワタリガニを塩、漬け込みダレ に漬けて熟成させた料理。醤油ベースのものと、からし味噌ベースのものがある。 今回は醤油ベースで、内子のたっぷり入ったのが出てきて感激した。 なんでも、ここのマスターがKポップ歌手との縁が深いようで、店内には、今、話題のチャン・グンソクや少女時代の若いころの写真が展示してあった。 従業員には、日本で生まれた在日の子もいて、日本語も通じる。味付けも日本人向けだ。 この日は、デビュー前の若手Kポップ歌手が歌っていた。 ![]() ![]() ![]() お粥も、韓国グルメのひとつ。 空港にもある有名チェーン店、「본죽 ポンジュク」にいった。 韓国でアワビのお粥は、定番中の定番(写真左)。 美肌を望む人は、エゴマのお粥(写真右)もお勧め。 ![]() 洋食も食べた。 出版社が連れていってくれた光化門のおしゃれな洋食レストラン、「카페이마 カフェイマ」。 東亜日報の歴史を感じるビルだが、中は美術館の一部という斬新なレストランだった。 韓国人は、ごはんが大好き。 でも、真っ白なご飯よりも、雑穀米のようなものを好む。 ハンバーグステーキを頼むと、ご飯は白ごはんではなくて、雑穀米で、その上に卵焼きが乗ってきた。 美味さよりも、健康が優先されるお国柄なのだ。 ![]() ![]() 麺も食べたくなって、クッス店にも入った。 そばやうどんといった麺類の総称をクッスいうが、「셰프의 국수전 シェフの名人戦」という店名に誘われて入った。 ここの麺は、うどんでも、そばでも、ラーメンでもない、沖縄のソーキそばのような感じ。手打ちだとか。あっさりしてうまかった。 お世話になっている出版社のビルの前なので、これからも通うかも。 最後はやはり、韓定食。 ぢかう出版社が「어머니가 차려주는 식탁 お母さんが用意してくれる食卓」に連れて行ってくれた。 韓定食は、懐石料理のようなもの。コースとなってでてくる。最初のあずきがゆからデザートまで、堪能した。 メインの肉料理のときは、焼いてきたのに火をつける演出までしてくれた。 ![]() ![]() ![]() 全部を写真で紹介できないので、詳しくはここをクリック。 今回も、ごちそうさま。
韓国にいくと必ず立ち寄るのが、韓国最大の書店、光化門の「教保文庫」。自分の本がちゃんと置いてあるのか? 今、流行の本は何か?などなどをチェックするためにいく。出版社との待ち合わせ場所にも使っている。
本屋にいくために画家さんと横断歩道を渡っていると、道路の真ん中の中州のようなところでプラカードを首からさげた4人の人たちを見つけた。 画家さんが、 「最近は、ああやって一人でデモやる人もいるんです。『 일인시위』と呼ばれているんですよ」 と、教えてくれた。 「일인시위」を漢字で書くと「一人示威」。すなわち、「一人デモ」ということだ。 ![]() 韓国のデモは、軍事独裁政権を倒した伝統を持つ。最近では、2008年の「狂牛病デモ」や昨年の「授業料値下げデモ」が、日本でも多く報道された。大規模なデモは届出が必要だが、それがなくてもできるデモとして、ちょっとしたブームになっているらしい。 さて、その内容だが、ぼくが一番共感したのは、若い青年が掲げていたこのプラカードだ。 簡単に日本語に訳すと次のようになる。 ![]() フクシマを、もう忘れてしまったのか? 新規原発の敷地選定を、即時、中止しろ! 韓国国民のなかにはフクシマの事故を受けて脱原発に向かうよりはむしろ、競争相手がたいへんなうちに原発輸出をもっと増やすべきだとしている人たちがいる。困ったものだ。 彼の主張には、そういう背景もあるのだ。 さらには、中国が白頭山の近くで原発を建設しようしている。白頭山に噴火の可能性があることは北東アジアの大きな問題となっているのに、これまた困ったものだ。 事故が起こってからでは遅い! 「日本からきました。頑張って!」 青年と激励の握手を交わした。 # by kimfang | 2012-01-24 23:17
半年ぶりの韓国だ。急用があっての訪韓だったが、今書いているイヌの原稿に必要な取材もできたらな、と願っていた。忙しいなか、アポなしででも行けるところといえば博物館だ。
![]() 韓国で一番有名なイヌの絵であるイ・アムの「母犬図」や「花鳥狗図」は国立中央博物館にある。そこにいって絵を観ようとしたが…がっくり。いつでも観られる絵ではなかったのだ。 ![]() そんなとき友人が、ならば、サムソン(日本ではサムスンと呼ばれている)が造った美術館「リウム」で、企画展、「朝鮮画院展」が開かれているから観ていっては、と教えてくれた。 せっかくの韓国だ。出版社をはしごするだけでは味気ない。 イヌの絵はなくても美術品を観るのも、何かのためになるか、と出かけて行った。 ![]() 漢江鎮駅から少し歩いて、急な坂道を上ったところにリウムはあった。 巨大なクモの造形物2体が迎えてくれた。 朝鮮時代の画員、キム・ホンドやシン・ユンボクが活躍する韓国ドラマ、「風の絵師」を楽しく見た。彼らが描いた絵を観られるだけでもいいと思っていたが… なんと、イヌの絵もあった! それも、キム・ドゥリャン(1696-1763)の「黒狗図」や、作者不明の名画、「猛犬図」(朝鮮後期)というあこがれの絵が展示してあった。イ・アムのイヌの絵はなかったが、いつかは観てみたいと思っていた絵だった。 ![]() 左の「黒狗図」はとても小さく、手の指をいっぱいに伸ばしたくらいの大きさ。でも、イヌの表情がいい。 ![]() 右の「猛犬図」はそこだけが切り取られたと思われ、この絵の後ろにどんな絵があって、なぜ、切り取られたのだろうか? と妄想するだけで楽しい。 2作ともに、西洋画の影響を強く受けていた。 ![]() じっくり名画を楽しんだ帰り際、何か記念になるものをと探していると、これまた驚いた。 あこがれのイ・アムの「花鳥狗図」があったのだ。 へへへ、本物ではないが^^ iPhone 4用のカバーになった「花鳥狗図」。もちろん、買った! さすがはサムソン、ええ商売してるわ。 ![]() 自然のドキュメンタリーといえば、イギリスのBBCや日本のNHKが世界でもトップクラスだろう。 しかし後発の韓国もだんだんと力をつけてきた。最近は、KBSとmbcが競い合いながら優れた自然ドキュメタリーを発表し続けている。その代名詞的な存在が、mbcの「눈물 涙シリーズ」だ。 2008年の「북극의 눈물」(北極の涙)は、それまでは韓国ではなかった自然モノの海外長期ロケによる、本格的ドキュメンタリーとして人気を博し、映画にまでなった。 シリーズ化されて2009年の「아마존의 눈물」(アマゾンの涙)、2010年の 「아프리카의 눈물」(アフリカの涙)が放送された。 韓国初の国産ペンギン本(科学読み物)を書いたぼくとしては、何としても、ペンギンの聖地、南極もやってほしいと願っていた。 そして今回、シリーズの最後を飾る「남극의 눈물」(南極の涙)の放送がいよいよ1月6日からはじまった。 栄えある第一回は、コウテイペンギン。南極を代表する動物だから、当然といえば当然だが、マイナス60℃にもなるという、真冬のコウテイペンギンの子育てをカメラに収めたというから驚きだ。 ![]() 後日、スポーツ新聞各紙に、 「南極の涙 視聴率11.4%…コウテイペンギンの愛の子育てに涙」 という見出しが躍った。 この放送、夜の11時からの放送だった。ドキュメンタリーが、それも生き物の話でこの数字は、(韓国は、まだまだ生きもに関心が薄い。だからぼくは頑張っている)奇跡に近いものがある! これでぼくのペンギン本にも、関心がいってくれるといいのだが。 # by kimfang | 2012-01-09 09:57
あけましておめでとうございます 새해 복 많이 받으세요
昨年、2011年はまさに「コウノトリな一年」だった。 早くも正月3日から取材で豊岡を訪れ、結局、一年で5回もいった。5月の「国際フォーラム」では通訳もしたし、10月にはくもん出版の社長を乗せて中貝宗治・豊岡市長を表敬訪問もした。 福井県・越前市へも4回いったなあ。できあがった紙芝居『とんだとんだ! コウノトリ』(童心社)を持って、9月に奈良俊幸・越前市長を表敬訪問したし、10月のコウノトリが舞う里づくり大作戦」では、紙芝居の実演もした。 ![]() 岡山にも2回いった。そうそう、NHKが豊岡のコウノトリを取材した番組、「ニッポンの里山―コウノトリが舞う田んぼ」が4日の朝7時45分にBSプレミアムで放送される。 ぼくも取材した岡山のコウノトリは、同じくNHKで、3月に放送される予定だという。 7月には関東へもでかけた。コウノトリの飼育を計画している千葉県・野田市と栃木県・小山市を取材した。もちろん、韓国のコウノトリも取材した。 これらの取材はすべて、新しくでるノンフィクション『きみの町にコウノトリがやってくる』(くもん出版)のため。 年末に出版社から、表紙と帯が決まったと連絡があった。 1月末か、2月の初めに、発売される! この本を持って全国を回らないと、今年もまたまた「コウノトリな一年」になりそうだなぁ^^ ![]()
今朝の朝日新聞に、『「将軍様の犬」も寄る年波 南北友好の象徴』という記事が載った。
懐かしい「トゥリ」の姿が写真で紹介されていた。 この犬こそは、2000年の南北首脳会談のおりに、南のキム・デジュン大統領と北のキム・ジョンイル国防委員長が交換した「友好のシンボル」だ。 大統領が贈ったのは、韓国初の国際公認犬となった珍島犬(チンドッケ)。国防委員長が贈ったのがトラ追い犬として名を馳せた豊山犬(プンサンケ)だった。その、北から来た豊山犬が年をとって弱っているというのが今回の記事だ。 ![]() 懐かしいというのには理由がある。 何とぼくは、朝日がいう「将軍様の犬」を自分の手で散歩させたことがあるのだ。それも、オスの「ウリ」とメスの「トゥリ」の両方ともを、だ。 大統領が国防委員長からもらった「特別な犬」を散歩させた一般人は、そうはいない。いいや、もしかするとぼくひとりかもしれないなぁ。 ![]() それにはこんな経緯があった。 宝塚から韓国へいったゾウのサクラを取材していた2004年のこと。サクラとともに韓国へ渡ったポニーなどのほかの動物がどのように過ごしているのか知りたくて、ソウル大公園のなかのオリニ(子ども)動物園にいった。そこにいる「南北友好のシンボル」を取材してルポを書くのも、訪韓の大きな目的だったのだ。 ところが、肝心の犬が2匹ともいない。病気にでもなったか?と心配していると、飼育員がウリを散歩して帰ってきたのだ。当時、豊山犬の情報は韓国にも日本にもほとんどなかったから、ぼくは飼育員に多くをたずねた。 すると飼育員が、「日本からわざわざ来てくれてありがとう。記念に散歩させてあげるよ」といいだしたのだ。 何事も慎重に行動する日本ではあり得ない話だが、そこは韓国人のおおらかさというか、何というか、とにかくラッキーなことに、ぼくはくさりを持ってオリニ動物園を一周したのだ。 もちろん、犬に何か起こったら、監獄にいくことになるぞ…とビビりながら^^) 因みにそのときトゥリは子どもを産んだばかりで、別室にいた。 ![]() 翌年の2005年、サクラの取材でまたもや、ソウル大公園にいった。当然、豊山犬も気になっていて、オリニ動物園をのぞくと、飼育員はぼくのことをちゃんと覚えてくれていて、「また来てくれたのか!」と、今度はメスのトゥリを散歩させてくれたのだ。 だから、めちゃめちゃ懐かしいのである。 ![]() 犬の年齢は大きさによって大きく異なる。11歳の小型犬は人間の年で60歳くらい。大型犬なら82歳くらい。ウリとトゥリは中型犬だから、亡くなった国防委員長と同じくらいの年で、70歳くらいだろうか。 少しでも長生きして、南北の友好を助けてほしいものだ。 今、韓国でだす、イヌの科学読み物を必死に書いている。 南北友好のシンボルを散歩させた貴重な経験を持つぼくとしては、もう一度、彼らが注目を浴びるような本にしたいと願っている。 ![]() 10日、早朝、豊岡を発ったコウノトリのペアが、福井県の越前市に着いた。 豊岡以外では、はじめてとなるコウノトリの飼育がついに、はじまったのだ。 どうして、福井県? と、いう人も多いだろう。 そんな人は、ぼくのノンフィクション紙芝居『とんだとんだ! コウノトリ』(童心社)をご購入を。 また、来月末に、くもん出版から発売される『きみの町にコウノトリがやってくる』でも、福井県にコウノトリを呼び戻す人たちの物語を書いているので、もう少しお待ちを。 とにかく、福井県のペアからうまれたひなが、大空へ飛び立つ日が、来年にもやってくるということ! 毎日新聞記事 読売新聞記事 福井新聞記事
韓国の署名な児童文学雑誌『창비어린이』(チャンビ オリニ)は今年、「子どものノンフィクションをどう書くか?」という全五回のリレー連載を企画した。ありがたいことに韓国を代表するノンフィクション作家のなかの一人に選んでいただいた。
先日、その掲載号(2011.冬号)が届いた。この雑誌を手にすると真っ先に読むコーナーがある。「国内外の動向」というコーナーだ。今回は、国内(韓国)、ベトナム、アメリカの児童文学界の今をコンパクトにまとめた報告が載っていた。家電同様、児童文学もグローバル化を狙う、韓国ならではの戦略を反映したもので、日本の『日本児童文学』には、見られない記事である。 ところで、今回の『창비어린이』を読んでおどろいたことがあった。毎年、すばらしい本を世に送りだしとている창비の「第16回 좋은 어린이책」(いい子どもの本)児童文学賞の募集広告だ。 高学年創作部門、低学年創作部門、企画部門の各大賞作の賞金が1,000万ウォン。 副賞としてイタリアで毎年開かれている「ボローニャ国際児童図書展」への参観とヨーロッパ旅行というからおどろいた。 実はぼくは、自分の絵本がボローニャで入賞することを究極の目標としている。もちろん画家ではないので、画家さんがほれ込む文を書かなくては実現しない。「他力本願」な夢である。韓国でだした『巣箱』は、過去にボローニャで賞をとった画家さんに描いていただいたが、惜しくもボローニャには届かなかった。 で、今回の広告だ。創作は得意分野でないが、科学読み物の企画なら何とかなりそうだ。 もしも大賞に選ばれれば、「自力」で夢のボローニャが実現する! 창비からは、日本でノンフィクション大賞をいただいた『サクラ』と『ペンギン』がでていて、来年も『ミツバチ』がでる予定だ。 창비から本をでしていても、応募できるんだろか? 『ペンギン』も『ミツバチ』も、公募に応募すればよかったか? そこんとこ、창비の編集者に、真剣に聞いてみなくてはいけないなあ^^ |
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