動物児童文学作家のキム・ファンです!!
09/12/11 37年ぶりに、偽者と本者が会った
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 この写真は、ぼくが唯一持っている「本者のキム・ファン」氏の写真。小学6年生、伊勢に修学旅行にいった時のもので、後ろに立っている右側の子が彼。そして、中央に座った帽子をかぶった子が「偽者のキム・ファン」、つまり、ぼくだ。
 今は髪の毛がなくなって涼しいから愛用している帽子だが、どうもぼくは小学校の頃から帽子がトレードマークだったようだ。

 そう。37年の歳月はあまりにも長い。なくなった髪の毛、メガネ無しでは見えなくなった目、ビアンキとシートンを尊敬するあまり生やした口ひげ。自分でいうのも何だが、ぼくの容姿は劇的に変わってしまっている。果たして旧友は、そんなぼくをわかるのだろうか? とても心配だった。

 キム・ファン氏は20年以上勤めた貿易会社を辞めて、3年前から小さな居酒屋を経営していた。出版社を通じてお互いの連絡先を知って以来、電話とメールで再会の日取りを決めたが、彼が今も日本語がとても上手なのに驚かされた。
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 12月11日。午後6時。
 約束通り、キム・ファン氏の経営する日本式居酒屋、「어울렁」(オウルロン)のまん前に車を付けた。

 この日、ぼくは韓国のとっておきの親友たち8人を招待していたのだが、先に着いたぼくは、もう一台の車の到着を車の中で待ちながら、居酒屋の中の様子をうかがっていた。
 すると、店の前に止められた車に気付いたキム・ファン氏が近づいて着た。
 もう待てない! 
 ぼくは車から降りた。
 ちょうどいいことに、もう一台の車も到着してみんな店の前に立った。


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 「おーっ、よく来てくれた」
 「いやー、やっと、会えたね」

 キム・ファン氏は迷うことなくぼくを見つけた。
 ぼくたちは肩を抱き合って、しばらくそのままでお互いの顔を見つめあった。
 高い上背、
 鼻の横の小さなほくろ、
 少し癖のある髪の毛、
 そして忘れもしない優しいあの目。
 ぼくとちがって彼は、37年前とまったく変わっていなかった。

 店に入るなり、帽子をとって見せてたずねてみた。
 「本当に君は変わっていないなぁ。なのにぼくは、こんなに変わってしまって。よ~くぼくがわかったね」
 「ははは。インターネットで、お前の動画を見たからね」
 みんな大笑いした。
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 彼がだしてくれた日本料理の味は、今まで韓国で食べた日本料理の中で一番美味しかった。工業製品の輸入を担当して実績を積んだあとは、食材の輸入も担当するようになったようで、世界を旅して得たその知識は、ぼくの友人の博士(生物学)も舌を巻くほどだった。

 一方、彼もとっておきの友人たちを招待していて、そんな彼の友人たちのリクエストを受けて、彼が歌を披露してくれたが、これがまた、すこぶる上手かった! 
 ぼくたちは、長渕剛の「RUN」と「乾杯」をデュエットして、店に溢れんばかり集まったお互いの友人から喝采をもらった。
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 「名前を使ってもらって感謝している」
 そういってもらえたことが何よりも嬉しかった。

 店名の「어울렁」とは、「어울렁 더울렁」 からとった言葉。仲間と喜びを一緒に楽しむという意味。
 正にそんな夜だった。

 ソウル西大門区 グランドヒルトンホテルの上り坂の手間に彼の店はある。
 よろしければ。みなさんも足を運んでください。
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by kimfang | 2009-12-26 08:19 | トピックス