本当の正月がきた。韓国では今でも旧暦が生活に根付いているから、2月14日が本当の正月だった。そんな韓国では、ただ「寅(トラ)年です」とはいわずに、「경인 庚寅(かのえとら)年は寅年です」という。 そもそも干支は、十干と十二支が組み合わさってのものだから、庚寅というのが正統派だろう。 むかしは日本も干支がちゃんと生きていた。阪神甲子園球場は、十干の「甲」、十二支の「子」が合わさった、甲子、つまり1924年に完成したから命名された。どうも、昨今の日本では十二支はあるが、十干はすっかり忘れ去られたようだ。 さて、1月15日に出た絵本『カヤネズミ』がなかなか日本に届かない。本当に出たの?と疑い深くなって、韓国のネットをあれこれ調べていたところ、2008年の新年にでた「中央日報」の記事におどろいた。 「60干支のうち、ネズミ年は、甲子・丙子・戊子・庚子・壬子の5つがある。そのうち戊子年の子年はカヤネズミに属する、と占い師らは語る」 えっ? 本当に! 戊子(つちのえね)年のネズミはカヤネズミがモデルなの? もっと詳しく調べて、「甲子は들쥐、丙子は비단들쥐、戊子は멧밭쥐、壬子は먹쥐または굴뚝쥐」というのも見つけた。 占い師の言葉だからアテにはならないが、自分なりの解説を加えて訳すと、こうなる。 ☆甲子は野ネズミ →野ネズミもたくさんいるから代表的なハタネズミか。 ☆丙子はキヌゲネズミ →これはハムスターの仲間だな。 ☆壬子は直訳すると墨ネズミ?煙突ネズミ? →そんなネズミはないから、墨や煙突から想像でき る黒いネズミか。ならばハツカネズミ(野生種は黒い)か、クマネズミ。とにかく野ネズミの対極にある、家ネズミだろう。 ☆庚子にはネズミの名がない →なんでや~ これらの出所はわからないが、とにもかくにも「戊子(つちのえね)年はカヤネズミだ」が独り歩きして、ネットのうえでは2008年の韓国は、カヤネズミが大ブレークしていたのである。 でも、その年の韓国にカヤネズミの本はなかった。 もしも今年が「戊子年」だったならぁ…惜しい…次は58年後かぁ… 逃した「ネズミ」は大きい。(いえいえ、カヤネズミは世界一小さなネズミです) そんなことを思っていたら「年末押し迫った日」にようやく絵本が届いた。 絵を描いてくれたのはクゥオン・ジョンソン画家。 『いのちのあさがお』の韓国語版の絵をつけた画家さんだ。とっても優しい絵だ。 この絵なら、寅年でも大丈夫。きっと、子どもたちが支持してくれるさ。 大手ネット書店 yes24 が「生きもののすみかを取りもどしてあげて」という企画コーナーを設けてくれました。シロクマくんと、オオカミくんとともに、カヤネズミさんも頑張っています。 聯合ニュースでも、取り上げてもらいました。(小さな記事ですが^^)
by kimfang
| 2010-02-17 08:24
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