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動物児童文学作家のキム・ファンです!!
11/9/16 主人公をオスにするか? メスにするか?
 物語を書くとき、主人公を男の子にするか、それとも女の子にするか、児童文学作家たちの悩ましい問題だ。しかし、結論はすでにでているといってもいい。

<男の子が読むものは、女の子も読むが、女の子が読むものは、男の子は読まない―>
 これはこの業界では、それなりの「定説」となっている。
 つまり、男の子が主人公の物語なら、男の子も女の子も読んでくれるので、販売を考えるとやはり、男の子を主人公にした方がいいというのである。
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 さてさて、「定説」は動物にも当てはまるのだろうか? 
 そう、オスを主人公にするか、メスを主人公にするか、ぼくにとってはかなり悩ましい問題だ。
 動物のことばかり書いているぼくの作品の支持者は、やはり、動物好き。
 それは多くの場合、小動物や昆虫が大好きな男の子だろう。
 だからオスを主人公にしなくてはいけないのかなぁ。

 けれども、ぼくの場合、メスが主人公の作品が、結構、多い。コウノトリのコウちゃん、ゾウのサクラもメス。オオカミのウルップもメスだ。

 韓国でだした『カヤネズミ』は、クォン・ジョンソンさんがシルクの布に韓国画で描いてくれた、とても気に入っている絵本のひとつなのに、今ひとつ振るわなかった。
 やはり、メスを主人公にした可愛い絵本だからだろうか?

 韓国で秋といえば必ずテレビなどで紹介されるのが、ワールドカップ公園の中にある、ハヌル公園の広大なカヤ原。カヤ原には、巣をつくるネズミ―カヤネズミがすんでいることを訴えたくて絵本をだしたのに…。
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 カヤネズミは、メスの方がしっかりと巣をつくる。そこで出産と子育てをしなくてはいけないからだ。ススキの葉が枯れない様につくってカムフラージュ。
 それでも敵に発見されそうになると、母親は子どもをくわえて引っ越す。
 こんな生態を伝えようとすれば、おのずと主人公は、メスにならざるを得ない。

 画家さんも、編集者も、カヤネズミに惚れこんじゃって、とっても可愛く絵本をつくってくれた。
(あのね、かわいいのもいいけれど…もっと、男の子が読みたくなるようにしてもらわないと…)
 とはいえなかった。
 …やはり、オスを主人公にすべきだったか…
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 そんな絵本『カヤネズミ』が、『シオマネキ』(こちらの主人公はオス・だってハサミが大きいのはオスだから)とともに「幸せな朝の読書 2011年の推薦図書」に選ばれた。

 選ばれたとはいえ、123冊もあって、ネット書店の表示も、よく売れる順だから単純にはよろこべないが、それでもカヤネズミのこと、少しは知ってもらえるはず!

 ところで、動物には、かの「定説」は当てはまらないのかなぁ~
 う……ん?
 結論をだすには、まだ早いようだ。
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by kimfang | 2011-09-16 17:47 | トピックス