動物児童文学作家のキム・ファンです!!
12/2/29 紙芝居の韓国語訳の謎が解けた―豊岡講演旅行記⑤
 最後の講演は、大人向け。豊岡市内の学校図書館で活動されているボランティアのみなさんに、「絵本と紙芝居を語ろう」という題でお話させていただいた。
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 動物のことばかり書いているぼくだが、意外にも図書館と太いつながりがある。
 ひょんなことから韓国の子ども図書館の人たちと出会い、その後もずうっと図書館の日韓の交流を手伝ってきたからだ。
 日韓の図書館のプロから直接聞いた現実的な話と、実際に作り手として絵本や紙芝居と向き合っているぼくの経験談を、豊岡市のボランティアの方にお話させていただいた。

 ところで、この講演を準備する過程で、長年、疑問だったことが見事に解けた。
 紙芝居は日本の独自の文化で、外国にはない。海外ではそれなりの言葉で紙芝居を表現しているのだが、韓国語の紙芝居は、ちょっと首をひねるような訳なのだ。
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 韓国語で紙芝居は「종이 인형극 チョンイ イニョングク」という。 「 종이」とは「紙」で、「 인형극」は「人形劇」。直訳すると、「紙の人形劇」となる。
 人形なんて出てこないのに、どうして「人形劇」というのか? 謎だった。

 実は今回の講演のために、童心社(出版社)さんが紙芝居のことをぎゅっとまとめた「紙しばいだいすき」という小冊子を送ってくれた。
 そこには次のように書かれていた。
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…「立絵(ペープサートのようなもの)の形になり、より簡単に作れて演じられる「平絵」(今の紙しばいと同じもの)が街頭で演じられるようになったといわれています。
 この平絵による街頭紙芝居が戦前・戦中をへて、昭和20年くらいまで一世を風靡しました…

 ぼくがペープサートを使ってやる、あのひとり語りも紙芝居の前身のようなものだったのである。 
 つまり、解放前の日本統治下の韓国で、紙芝居の前身である「立絵」が頻繁に上演されていて、それを見た韓国の人たちが、「紙の人形劇」と訳したのではないか。または、紙芝居とペープサートを今も混同していて、正しく区別べきていないのだ。
 
 さて、幸いにも講演は好評だったようだ。ぼくも長年、ひとり語りや、読み聞かせ、紙芝居を持って学校を回っているが、まさに、それを実践されているボランティアの方たちと同じ目線で話せたのがよかったのだと思う。

 ※紙芝居を指す韓国語に変化あり!

 この講演の模様も、ラジオでちょこっと聴いてもらえるようだ。

 「FMジャングル」(周波数76.4)
 3月10日(土)18:25頃~
 再放送14日(水)9:30頃~


インターネットでラジオが聴けます! 詳しくはここをクリック!
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by kimfang | 2012-03-07 15:38 | トピックス