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動物児童文学作家のキム・ファンです!!
12/7/16 「トキの森公園」で飼育トキに会う
 韓国からやってきた参加者は約30名。
 会議に参加するのが主たる目的だが、実際にトキを見ることも目的のひとつだった。
「こうやって、はるばる佐渡に来たんだから、トキを見ないとね」
 参加者たちは飼育されているトキでもいいから、トキに会いたいと強く望んでいた。
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 開催側もそれはよく知っていて、会議に先駆けて実施された「エクスカーション」の最初の訪問先は、新穂地区にある「トキの森公園」だった。
 ここにはトキが飼育されていて、実際にトキを見ることができる。
 ぼくも2008年に訪れていて、そこで撮ったミドリの剥製写真を、韓国でだした絵本『따오기야 돌아와! トキよ、かえっておいで!』の解説ページに使った。
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 まず、一行を出迎えたのは、日本最後のトキとなった「キン」の石碑。
「キンの絵本、読みました。涙がでちゃったわ」
と、ひとりがいうと、何人かがうんうんとうなづいた。
 多分、韓国で翻訳出版された、いもとようこさんの絵本『하늘을 날고 싶었던 따오기 トキのキンちゃん』を読んだのだろう。

 トキ資料展示館には数名のボランティアの方がいらして解説をされていた。韓国の団体を10人づつの三つのグループに分けて、第一班の解説をぼくが通訳した。
 展示物の中では、とりわけ、キンとミドリの骨格標本と、剥製に関心が集まった。
 繁殖期と非繁殖期で羽の色が変わることなど、剥製を見ながら生態も学んだ。
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 いよいよ、飼育されているトキと会う時がきた。
 ボランティアの方から観察回廊からトキが見られると聞いて、一同、大きな期待を持った。
「飼育ケージは遠いので、あまり期待しないようにね」とぼくは付け加えた。
 やはり……。
 窓越しに見るトキは小さく、もう少し間近で見られると思っていたようでがっかりしているようだった。
「むかしはもっと遠くからしか見られず、これでも結構近くになつたんですよ」と、また、付け加えた。
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 それでも、実物を見た感動は大きかった。
 しーんと、ただ聞いていたさっきまでとは打って変わって、質問が矢のように次々と飛んできた。

「あれっ、色がちがう個体がいるのはなぜ?」
(今、成鳥は灰色だけど、だんだん白に変わっていく。今、白いのは、繁殖できない幼鳥。繁殖できるようにならないと、灰色にならないんです)
「天敵はどんな生きもの?」
(テンや、タヌキ、カラスなどがいます)
 
 

 韓国はまだ、トキを一般公開していない。2008年に中国からやってきたトキが、やっと19羽に増えたという段階だからだ。
 たとえ小さくてもトキを見て、写真に収めたことを韓国に帰って自慢するだろう。できれば、自然に帰った放鳥トキが飛んでいるところを見せてあげたい。
 もちろん、ぼくも見たい。そんな想いを乗せて、バスは次の訪問地へと向かった。
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by kimfang | 2012-07-22 09:32 | トピックス