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動物児童文学作家のキム・ファンです!!
12/8/24 絵本『巣箱』を香港と台湾の友人へ
 今回のアジア児童文学大会参加の大きな目的のひとつに、絵本『巣箱』を香港と台湾でだす足がかりをさがすといものがあった。
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 実は、東アジアの鳥―クロツラヘラサギ 저어새 黒面箆鷺の保護を訴える絵本の出版を準備中だ。(クロツラヘラサギだけが出てくる絵本ではないが、とても重要な役割を果たすという絵本)来年には、まずは韓国で出す。
 クロツラヘラサギは、世界に3,000羽ほどしかいない絶滅危惧種。朝鮮半島西海岸の北方限界線近くの無人島などで繁殖し、台湾や沖縄などで越冬する渡り鳥だ。香港やベトナムへも渡る、まさに東アジアの鳥なのだ。

 だから、これらの国々が協力し合わないとこの鳥は守れない。そこで、この鳥が訪れる国々で絵本を「共有」してもらいたいと願って書いた。
 そこで、まずは『巣箱』をだして実績を積んでから、クロツラヘラサギにつなげたいと目論んだのである。
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 香港の児童文学作家、潘明珠さんはむかしからの友達だ。韓国語も少しできるけれど、日本語ならペラペラ。アジアの少年詩を集めた詩集『大自然禮贊』をだすときに、韓国語の詩を日本語で訳す手伝いをしている。今度は、ぼくが手伝ってもらう番。
「今年か来年には、中国ででるから、香港でも出せないか、一度、検討してよ」
 日本語訳をつけて絵本をプレゼントした。
「いいわ。頑張ってみる」と快諾してくれた。

 次は、クロツラヘラサギの越冬地として、とっても重要な台湾へのアプローチ。しかし、台湾人の友人がいない。
 と、そのときだ。
 幸運にも、台湾の参加者の方から、ぼくに声をかけてくださったのだ。

「アイ ラブ ブラツク フェイスド スプーン ビル……アイ……」
 下手な英語で、クロツラヘラサギの越冬地としての台湾に強い関心があること。台湾を訪れてクロツラヘラサギの取材をしたいなど、一生懸命に話したが、うまく通じない。
 すすると、白百合女子大学に留学している蕭伊芬(ショウ イーフン)さんがやってきて、通訳してくださった。

 ぼくに声をかけてくださった蔡清波さんは、高雄市内の高校の校長先生をなさっていて、何と、野鳥保護にも関わってらっしゃるというではないか! 
 もう、この人に託すしかない。
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「これは私が書いた『巣箱』という絵本です。クロツラヘラサギのためにも、台湾での出版を望んでいます」
 絵本のお返しにと、高雄のガイドブックと原住民が作ったブレスレッドを持ってやってきた蔡さんは、前向きに検討したいといってくださった。
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 後日、日本語訳を蕭伊芬さんに送ったところ、早くも蕭伊芬が翻訳、蔡清波さんが出版社に持ち込んでくださったというではないか。
 さあ、どうなっていくんだろうねぇ。たのしみだ。
                                  通訳だけでなく翻訳までしくれた蕭伊芬さん→      
 
 昨今、翻訳やプロデュースの仕事をして、感じていることがある。
 優れた作品だから、その国で受けそうな作品だからといって、必ずしも翻訳出版されるのではない。
 人と人の縁があって、はじめて翻訳本がでるのだということを――。

 つないでくれた蔡清波さんと蕭伊芬さんに、感謝! 感謝!
 この縁に、感謝! 感謝!
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by kimfang | 2012-09-01 16:48 | トピックス