イヌの科学読み物『人間の古くからの友だちイヌ 인간의 오랜친구 개』(ノンジャン)が韓国で発売された。 (正式な発売日は10日)
今回、絵を担当してくれたのはイタリアに長く留学していたキム・ウンジュさん。はじめて組んだ画家さんだ。出版社から彼女が担当した作品を見せてもらったときは、「すごく切れのある絵だなあ」という印象を受けていた。
ところがラフがあがってくると、意外や意外。まるでギャグマンガのようなソフトなタッチでおどろいた。
本人曰く。「わたしはマンガがとっても好き。いつか、マンガのようなイラストを描きたいと思っていたの」。
マンガのような、という意味は、イラストの中の風船に言葉を入れているところ。どんなギャグを入れようか、楽しくて仕方なかったという。
韓国は「モノ」を創るとき、特にデザインにこだわる。
日本の本にはデザイン担当者の名前(大概は事務所の名前)は載らないが、韓国の本は編集者の名前が載らないのに、デザイン担当者の名前がドンと載っていることがある。
それほど、デザインを重要視するのだ。
多くのネット書店が、購入者からの本の評価を10段階で表しているが、内容が5で、編者とデザインが5。「中身はよかったのに…デザインが、もうひとつね」、というような厳しい評価を受けたりもする。
今回のイヌの本は、ドイツで長く経験を積んできた敏腕フリーランスデザイナー、チェ・ナムジュさんへの外注デだった。
本人曰く。「小タイトルのところ、気に入った書体が見つからなかったので自分が作ったのよ」。というこだわりよう。
もちろん、編集を担当したキム・スンミさんも一緒に取材にいってくれるなど、たいへんお世話になった。
つまり、今回の本は、日本(文)、韓国(編集)、イタリア(絵)、ドイツ(デザイン)の香りがする、ちょっとインターナショナルな本になった。
また、このチームで仕事がしたいなぁ。