動物児童文学作家のキム・ファンです!!
13/4/28 病気のサクラと会う
  今回のソウル大公園訪問は、南北友好の象徴だったイヌと会うのだけが目的ではなかった。ちょうど10年前に宝塚ファミリーランドの閉園に伴い韓国へと渡ったゾウのサクラと会うのも目的のひとつだった。
 ぼくは彼女のことを『サクラ―日本から韓国へと渡ったゾウたちの物語』(学研)に書いていて、韓国でも『코끼리 시쿠라 ゾウのサクラ』(창비)として翻訳本をだしている。
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 きっかけは韓国で購読者数第2位といわれている雑誌「시사IN シサイン 時事IN」(右の写真)の記者からの国際電話だった。
「サクラが病気になっていて、故郷のタイに送ろうとしている人たちがいるが、サクラの本を書いたあなたはこのことについてどう思いますか?」
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 実は、国際電話の直前に知人からメールがあり、「サクラを家に プロジェクト」を立ち上げた経緯と、記者がぼくの電話番号を知りたがっているという連絡があった。教えて構わないとメールを返したら、すぐにかかってきた。

「サクラの病気がどれほど深刻なのかわからないが、もともとサクラは生まれて7か月半で日本にきています。コンクリートのうえが当たり前、人間と暮らすのがあたりまえだと思っている。このままソウルにいるのが幸せなのか、タイにいって自然のなかで暮らすのが幸せなのか、とにかくサクラの立場になって考えられる専門家の意見を聞くべきた」

 シーサインは、「老いて憂鬱になっていくサクラを故郷へ」というタイトルで、「サクラを家に プロジェクト」の人たちの活動を大きく紹介した。もちろん、ぼくの「専門家の意見を聞くべきと」いう電話インタビューも載せた。

 サクラの病状を確かめなくては!
 ソウル大公園に着くと、すぐにゾウの放飼場に向かった。
 その日は暖かくてゾウたちはみな、外にでて群れでのんびりとしていたが、サクラが見当たらない。
 室内展示場にいくと1頭だけ部屋の中でエサをもらっているゾウがいて、鼻の付け根が白い特徴から見て、明らかにサクラだった。
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 気を回した友人が動物園関係の人を呼んできてくれた。やはりサクラは元気がないようで、ほかのゾウたちともうまくいかず、1頭でいることが多いという。
 詳しく話を聞いて、その理由がわかった。
 サクラが10年前にきた頃から一緒に暮らしていたパク・クァンシク飼育員も最近辞めてしまい(何とフィリピンに移住した)、恋に落ちたオスも死に、愛する人たちを続けてなくしたことによる精神的なストレスが原因だったのだ。

 ソウル大公園側には、可能ならフィリピンにいった元飼育員、パク・クァンシクさんにソウルにきてもらって客観的な意見を聞くのはどうか?と提案した。
 
 サクラはこれからどうなるのだろうか?
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by kimfang | 2013-04-28 11:06 | 取材ノート