動物児童文学作家のキム・ファンです!!
13/6/12 7年ぶりの「長生浦クジラ博物館」
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 せっかく韓国にいくのだから、講師や通訳の仕事以外のこともしたい。
 今、ちょうどイルカの原稿を書いている。シンポジウム前日に、韓国で唯一のクジラ・イルカ博物館である「長生浦クジラ博物館」と、実際に飼育しているイルカが見られる「クジラ生態体験館」を訪れることにした。
 ソウルから出版社の担当編集者も駆けつけてくれて、一緒に取材した。

 
 長生浦クジラ博物館は、韓国で初めてIWC・国際捕鯨委員会が開催されるのをきっかけに2005年にできた施設で、ぼくは2006年に一度、訪れている。だから7年ぶりの訪問だ。
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 7年前に会った、たったひとりの女性学芸員はまだいるのかな? 
 あのときに学芸員からもらった非売品の論文集が、出版社の企画を通すのにたいへんに役に立った。お礼もいわなくては。

 しかし現れたのは、ちがう学芸員。しかも7年経っても、やはり学芸員はひとりだけ(今回もやはり女性だった)。たったひとりの学芸員では、展示物の更新もむずかしい。いくら立派な箱を造っても、有効に使うためには複数の学芸員が必要なのだが……。

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 展示に大きな変化はなかったが、7年前にはなかった新しい展示があった。
 まさに、デジタル大国、韓国ならではの展示物。先史時代の先祖が書いた「반구대암각화 盤亀台岩刻画」(1971年発見、1995年に国宝指定)の絵のなかからボタンを押すと、押されたクジラの絵が泳ぎだして生態を説明する、この展示物は見事だった。

 そういえば7年前、この国宝の岩刻画が見たいといったら、学芸員から「今は水につかっていて見られないから、行ってもムダです」という信じられない答えが返ってきた。
「えっ! 何で国宝が水に浸かっているの?」
 ぼくが聞き返すと、学芸員が顔を曇らせて黙ってしまったことを、今でも鮮明に覚えている。
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 学芸員の代わりに年配の女性職員(これまたたったひとり)が、まだ、国宝が発見されていなかった1965年に工業用水確保のためのダムが建設されてしまって、1年のうちに3~4か月は水のなかに浸かってしまうようになったと説明してくれた。
 それでも国宝を守るためには、ダムを廃止するのが当たり前だと思うのだが、あれから7年経ったいまもまだ、国宝か? 経済か? という議論は今も続いていて結論はでていないという。f0004331_19141981.jpg

 
 もうひとつ、7年前になかったものを見つけた。子どもたちへの学習に粘土工作が導入されていたことだ。子どもの本に携わる者としては、これをやらないで帰るわけにはいかない。

 編集者と一緒に作ってみた。
 編集者とは2005年以来の長い付き合いなのだが、彼が思いのほか手先が器用だという一面を新発見した。というか、ぼくがあまりにも不器用なのである。
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 こういうとき、ぼくは決まって左利きだつたのを右利きにしたから、と言い訳をするのだが、彼も左利きの人。言い訳にはならなかった^^

 一目瞭然。左のきれいなのが編集者が作ったもの。
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by kimfang | 2013-06-16 19:11 | 取材ノート