9月7日に、アジア児童文学日本センターが主催したシンポジウム、「多文化社会の構築に向けて―コリア児童文学の現在を中心に」で、パネラーを務めたことはすでに書いた。
その模様を民団新聞さんが、記事にしてくれた。ありがたい。
実は、この場で中心的に取り上げたパク・チェランの『黒いから暑くない?』がことのほか好評で、「読みたいので、ぜひ、訳してほしい」という要請を受けていた。
シンポジウの次の日から、ほかの仕事を後回しにして必死に訳していたが、どうしても現地の人に聞かなくてはわからない文章が、いくつかあった。
ちょうどそんなときに、環境財団が琵琶湖と豊岡を視察しに日本へきてくれたので、これはラッキーとばかりに引率責任者のオ・チャンギルさんに訳を手伝ってもらうことになった。
何を隠そうオさんは、日本の大学への留学経験があり、東京の韓国学園で講師も務めたことがあって、日本語はぺらぺら。今回のツアーの企画から、手配、引率もオさんあってのこと。
そんな、オさんにお願いするのも気が引けたが、先輩風を吹かせてやってしまった。
豊岡のホテルでぼくが講演したあと、オさんが興奮している子どもたちを寝かしつけるのを待ってということで、何と、深夜からのスタート。なのに、嫌な顔ひとつせずに付き合ってくれた。本当にカムサハムニダ。
その甲斐あって、無事に本は翻訳完了。
あとは出版に向けて動くだけだが、さて、出してくれる出版社が見つかるのか? そこが一番の問題だ^^
豊岡市長と記念撮影。左がオ・チャンギルさん。韓国の環境教育アドバイザーとして、忙しい日々を送っている、ぼくの「同志」のひとりだ。
シンポジウムの様子を伝える「民団新聞」の記事は、ここをクリック!