動物児童文学作家のキム・ファンです!!
14/4/2 旧暦3月3日は、ツバメが「江南」から帰ってくる日
 4日2日は、旧暦で3月3日。日本では3月3日はおひな祭りだが、韓国では「サムジンナル」といって、春がきたお祝いをする日だ。そして「ツバメが江南(カンナム)から帰ってくる日」と口々にいったものだ。むかしは……。
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 韓国人ならだれもが知っているむかし話の「フンブとノルブ」にもツバメが登場し、ツバメが江南から帰ってきて恩返しをした。そのむかし話にちなんで、韓国の郵便局のシンボルマークもツバメなのだ。

 ところがむかしから語り継がれてきた話にある江南がいったいどこなのか? むかしの人たちはわからなかった。この場合の江南の「江 かわ」は、漢江ではなく、中国の長江。つまりは、長江より南の地という意味だ。

 1964年から慶煕大学のウォン・ビョンオ博士の研究チームはアメリカの協力を受け、各種の鳥6万羽に足環をつけて飛ばした。足環がついた鳥を発見したなら、足環に表示された住所に足環を送ってくれるように書かれた表示とともに。

 すると1965年にタイで、この足環がついたツバメが数十羽捕まったという連絡がきた。1965~1968年に追加で調査した結果、ツバメが、タイ、フィリピン、台湾、ベトナム、マレーシアなど、東南アジアにいくという事実を知ることになったのだ。

 むかしから語り継がれてきた江南とは、東南アジアの国ぐにだったのである。

 日本のツバメたちも、琉球列島に沿って南下し、フィリピンやインドネシアに向かうことが足環をつけた調査でわかってきた。しかし渡りの経路にはまだまだ謎も多く、韓国の調査でわかるように、数多くのツバメが渡りの途中で死ぬのだ。

 ところが近年、韓国では、江南からもどるツバメの数が激減している。アパート型の高層住宅ばかりが建ち、巣をかける場所が減っているのが原因だ。さらには、育った若鳥と子育てを終えた親鳥たちが渡りの準備をする、「集団ねぐら」が開発で失われているのも減少の大きな要因といわれている。
 むかしソウル近郊にあったテルンという大規模な集団ねぐらも、80年代に姿を消してしまった。
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 チェジュ島にすむ友人がいう。
「20年くらい前は、9月になれば韓国中のツバメが島に集結した。電線にとまったツバメが『フン爆弾』を落とすんだ。さけて歩くがたいへんだったのに、今では懐かしい話さ」

 今では、ソウルでは見ることすら難しい鳥になってしまった。何とかしなくてはと、ぼくの友人たちが動きはじめた。
 そして、県をあげて40年もの長きに渡ってツバメの調査を行ってきた石川県に学ぼうということで、日韓のツバメ交流がはじまった。
 昨年は、慶尚南道と石川県の小学生が一緒に、韓国のツバメを調査した。

 ツバメがむかし話のなかでしか会えない鳥にならぬことを願っている。
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by kimfang | 2014-04-07 14:09 | トピックス