動物児童文学作家のキム・ファンです!!
14/6/14 巣箱、韓国でもっともっと普及して
 昨日、韓国から突然、国際電話があった。電話の主は、環境に関するグッズを扱う「エコショップ」の経営者だった。
「絵本、『巣箱』を読んで感動しました。今日は、助けていただきたいことがあって電話しました。実は、韓国の巣箱はほとんどがシジュウカラ用の巣箱です。シジュウカラ以外の鳥にも使える巣箱の情報を知りたいのですが、助けていただけますか?」
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 絵本『巣箱』は、韓国で巣箱文化が広がることを願って2009年にだした絵本だ。
 巣箱が広がることを願い、写真のように巻末にはペパークラフトも付けた。

 絵本は「CJ絵本賞」もいただき、それなりに売れた。
 そりゃあ売れてくることに越したことはないが、ぼくが望んでいたのは、まさにこのような方の登場だったのだ。
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 巣箱はドイツのベルレプシュ男爵が考えだしたもの。
 1905年に男爵の住むチューリング州ゼーバッハ地方でハマキムシが大量発生し、森林が大打撃を受けた。しかし男爵が所有していた森や果樹園は、巣箱で集まった鳥たちのおかげで被害はほとんどなかったのである。
 この事件がきっかけとなり、巣箱はどんどん普及していく。

 ベルレプッシ男爵の研究は1916年に日本に伝わった。以来、日本では約100年に渡って巣箱が研究され、全国に広く普及してきた。その知識や経験の蓄積は、すごい!
 しかし韓国では……。
 1960年代に全国で「巣箱かけ運動」があったが、研究も普及もあまり進まなかった。

 絵本をだして、5年。ようやく、熱い心を持った人から電話がきたのだ。こんなうれしいことはない。持っている情報はすべて教えてあげた。
 
 そもそもぼくが巣箱に関心を持ったのは、講演にいった大阪のある小学校の校長先生との何気ない会話がきっかけだった。
 どうしてかよく覚えてないが、なぜか巣箱の話になり、「出入り口は2.8センチ。これ以上大きくしちゃうとスズメに入られてしまって台無しになるんですよ」と話された。
 それまでは巣箱の入口の大きさなんて、何にも気にしていなくて、巣箱って奥が深いんだなぁと思って調べていくうちに、絵本を書いてしまったのだ^^
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 今回の電話の主は、まさに、その出入り口の穴の大きさや、巣箱をかける高さの情報を知りたがっている。
 ぼくが持っている情報以外にも、もっといい情報はないかと調べていくと、『巣箱づくりから自然保護へ』飯田知彦 / 創森社 / 2011 という優れた本があることがわかった。

 カンムリウミスズメの研究で有名な飯田さんが、こんな本も書いていたなんて知らなかったなぁ。
 もちろん、この本も送ってあげることになった(日本語が読めるらしい)。

 韓国で巣箱がもっともっと普及されることを願っている。ぼくの絵本が役に立ったのなら、これぞ、作家冥利に尽きる! ということだ。
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by kimfang | 2014-06-14 11:18 | トピックス