動物児童文学作家のキム・ファンです!!
14/7/19 守ってあげられなくてごめんなさいはいやだ!
 「鳥の和尚」として有名な、トヨン(度淵)和尚に初めお目にかかったのは2012年5月にプサンで開かれた「日韓自治体ネットワーク構築」というシンポジウムだった。
 軍事境界線(DMZ)のすぐそばの鉄原の森に住みながら鳥の写真を撮って暮らす和尚と、日本で生きものの本を書いて暮らすぼくたちは、すぐに親しくなった。お互いの本を交換し、いつかまたの再会を誓った。写真は、鉄原の和尚の家。
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 3月に豊岡のコウノトリが韓国に渡ると、いつしかJ0051の情報を日本の関係者に伝える役割を担うようになった。一番苦労したのは、韓国から送られてくる情報を裏付けるJ0051の写真を撮ってもらうこと。
 でも、みなさんそれぞれに急がしい。わざわざ撮影しにいってもらわなくてはならない。しかも無償で。それを頼むのが、なんともつらかった。

 ところが、5月の末から6月のはじめのころから、どんどんいい写真がでてきた。J0051のエピソードもたくさん伝わってくる。何でだろ?
 聞くと、トヨン和尚がJ0051を見守っていて、わたしたちに写真と情報を提供してくれていると知った。
 えっ? 和尚は鉄原でタンチョウと暮らしているのじゃないの? 
 何と和尚は、DMZから360キロ離れた南の金海市の峰下(ポンハ)村にやってきて、ずうっとJ0051を見守っていたのだ。

 和尚は、峰下村にやってきたJ0051に、峰下村の「峰」(ポン)の字と、韓国で女子につける一般的な名前である「スニ」をくっつけて、「ポンスニ」と名づけた。
 鉄原から360キロ離れたところからやってきて、家に戻らず数か月もコウノトリを見守る和尚がつけた名前に異を唱える者などだれもいない。

 和尚は先日、「한겨레21」(7月21日1020号)という雑誌に、「守ってあげられなくごんなさいはいやだ。ポンスニ、わたしたちが守ってあげるから」というタイトルの文を寄稿した。もちろん、写真もすべて和尚が撮ったものだ。
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 毎日、毎日、ポンスニを見守ってきたトヨン和尚が、豊岡にきて一番いきたかったところこそは、ポンスニが生まれた伊豆の人工巣塔だったのだ。
 和尚はそこで「ポンスニ、生まれてきてくれてありがとう」といって手を合し、涙を流したのだった。

 ポンスニが寝ているのは、左端の写真や、右端の写真のような危険な鉄塔の上。
 和尚はポンスニが安心して休めて、いつの日かヒナをかえすために、人工巣塔を設置したいと思い、そのための募金を呼び掛けている。和尚の訴えに、村が、市が、動きはじめている。
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by kimfang | 2014-07-25 14:00 | トピックス