絵本『動物の大移動』が韓国でついに発売された! 今朝、ネット書店などで発売されているのを確認して、改めて長かったなぁとしみじみと感じ入っているところだ。何せ、2001年の新聞記事がきっかけだもの。
絵本の裏表紙に、次のようなあとがきを書いた。 作家活動をはじめて間もないころでした。新聞に「コウノトリ渡る大地は……」という記事が載りました。当時は鳥に発信器をつけて鳥たちの移動ルートを明らかにするという試みが注目されていた時期でしたが、シュバシコウ(ヨーロッパのコウノトリ)が、チェルノブイリからイスラエルとパチレスティナを経てアフリカを渡るというおどろきの内容でした。 ちょうど同じころ、クロツラヘラサギの移動ルートも徐々に明らかになってきたころで、何と、戦争の危険があるところばかりを選んで飛んでいました。 「あぁ、鳥たちは生息場所を探す移動を通じて、人間に、大事な何かを訴えているのかも知れないぞ!」 と、はっと、気づいたのです。それ以来、つねに『動物の大移動』を絵本にしたいと考えてきました。 いつかときがきたならば、数百、数千キロを移動する動物たちの偉大なる生の現場、生き残ろうする動物の生存本能をわたとたち人間が邪魔しないようにするには何ができるのか? みんなで訪ねて実践してくれれることを願っています。 この本を書くことになったもっと詳しい経緯は、14年2月に書いた「約束の絵本」を読んでいただきたい。 今日は、もう少し技術的な話をしたい。移動する動物は数多くいる。ぼくの本では、12の動物を登場させたのだが、いったいどのような基準で選んだのかを話そう。 「幸運を運んでくる鳥」といわれているのに不幸を連想させるルートを移動するシュバシコウ。東アジアの紛争地帯ばかりを選ぶように移動するクロツラヘラサギ。このふたつの移動は最初から決まっていた。 いや、このふたつの移動を、より、意味あるものにするために、子どもたちが知らなくてはいけない世界の代表的な移動を選ぶのに苦心した。 しかも移動には、陸、海、空の移動があり、南極、北極、アジア、ヨーロッパ、アメリカ大陸、オセアニア、アフリカなど、世界各地で行われている。そして何よりも、自分たちの目の前で行われている韓国や日本で見られる大移動も入れたい。 これらをバランスよく、しかも無理なく話が進むように選び、そして順番を決めることが一番たいへんだったが、それが一番たのしい作業でもあった。 さあ、どんな動物が、どのような順番で登場するのか? 絵本を買って確認してみて。 日本でも、翻訳本がでればいいのになぁ^^ 絵本の中身は韓国のインターネット書店で見られます。ここをクリック!
by kimfang
| 2014-08-15 13:09
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