動物児童文学作家のキム・ファンです!!
14/9/25 ゴリナとウジジに会う
 韓国でゴリラの科学読み物をだす予定だ。すでに2年前の2012年の夏から原稿を書きはじめていて、もう初稿は書き上げている。しかし国内唯一のゴリラ飼育施設である「ソウル大公園」の取材はできずにいた。いやいや、何度か類人猿舎を訪れてガラス越しにゴリラ観察してきたが、飼育員に会うのをぐっと我慢して控えてきたのだ。
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 日本には大きな動物園には必ずゴリラがいるが、韓国にはソウル大公園の2頭しかいない。1972年(記録がはっきりしない^^)に韓国にやってきた韓国初のゴリラだった「ゴリロン」と、その後、やってきたメスの「ゴリナ」(1984年にきた)だ。だからここの取材を外すことなどできないのだ。

 ところが……2011年の2月にオスのゴリロンが死んだ。そして翌年の2012年12年にイギリスから「ウジジ」がやってきた。新しいゴリラの到着は国民的な大ニュースとなり、みながゴリナとウジジの二世誕生を大いに期待したのだった。                             右上写真―画家さんと飼育さんとともに。

 そんなすごいプレッシャーにさらされている飼育員に、のうのうと取材を申し込むのにはとてもじゃないが気がひけた。そこでゴリロンやゴリナ、ウジジといったソウル大公園のゴリラ以外のところを先に書き、ゴリラの夫婦が落ち着くまで待つことにした。
 そしてようやく今回、取材OKにまでこぎつけたのだった。

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 ぼくが一番聞きたかったのは、なぜウジシをイギリスから迎え入れることができたのか?

 現在、ゴリラの取引は厳しく規制されていて、いくらお金を積んでもゴリラを購入することなどできない。
 それなのに動物園後進国の韓国に、ゴリラ飼育の最先端をいくイギリスの名門動物園からなんでゴリラがやってきたのだろう?

 担当飼育員が教えてくれた答えは、ずばり、ゴリナ(上の写真の右)! ご覧のようにゴリナは、かなり黒い。ニシローランドゴリラなのに、マウンテンゴリラばりに黒い。ぼくは何度もゴリナを遠くから見てきたが、本当にニシローランドなの?と疑いを持っていたほどだ。
 そんなゴリナは、数多い世界の飼育ゴリラのなかでも、とても貴重な遺伝子の持ち主だというのだ。

 その遺伝子を次世代に残すために、はるばるイギリスの動物園、しかも何と、ゴリラの超名門のポートリム動物園からやってきたのがウシジ(上の写真の左)なのである。ここはハウレッツ動物園(イギリス)に勝るとも劣らないゴリラの名門動物園で、飼育ゴリラの野生復帰に取り組んでいる動物園だ。
 まったく、運が良かったとしかいいようがない。

 ポートリムがどんなにすごいのか! ヨーロッパからゴリラがやってくるとはどんなにたいへんなことか! ウジジがやってきた意味を子どもたちにもわかるような本にしたいとや思っている。
 因みにウジジは、アフリカのある地域の名前で、ポートリムで付けられた名前だ。
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 今回、ソウル大公園側のご厚意で、一般の方が入れない展示室の屋上へ上ることを許された。
 京都市動物園や上野動物園でもずいぶんとゴリラの取材をしたが、ゴリラの前にガラスがあっていい写真が撮れない。今回のようにガラスがないところでの撮影はたいへんありがたかった。

 それにしても、ウジジは男前だ。そして若い(1994年生まれ)。ゴリナ(1978年生まれ)、こんな男前なんだから受け入れてよ^^
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by kimfang | 2014-09-29 22:53 | 取材ノート