動物児童文学作家のキム・ファンです!!
14/11/14 画家の執念―大先生の心を動かす
 クリゴカフェの「絵本コーナー」では、ぼくが選んだお勧めの絵本を展示して紹介している。今週は『こいぬのうんち』を展示してある。
 この絵本は、韓国を代表する児童文学者、クォン・ジョンセン先生の代表作のひとつだということは多くの方がすでにご存じで、ぼくも「民団新聞」のコラムでもそのことに触れた。
f0004331_2005547.jpg
 しかしこの絵本は、絵を担当したチョン・スクガク画家の執念なしでは誕生しなかったのだ。
 その秘話をぼくは、チョン・スンガク画家から直接聞いた。

 ある日、ラジオを聴きながら作業をしていたチョン画家は、ラジオから流れていた子どもたちの「口演大会」の中継にくぎ付けになった。
「これを絵本にしたい!」
 ある出場者が演じていた物語こそは、のちに自らが絵を描くことになる童話の「こいぬのうんち」だった。

 原作の「こいぬのうんちは」1969年に発表された30枚ほどの短編童話だ。チョン画家は原作を調べて手に入れ、うんちのキャラクターも考え、話も短く絵本らしくして出版社に企画を持ち込む。
 が、まだ、一冊の本もだしていない無名同然のチョン画家の企画に、簡単にOKはでなかった。
f0004331_2023975.jpgf0004331_2025457.jpg
 当然である、クォン・ジョンセン先生は、もうすでにテレビドラマにもなった不朽の名作『モンシル姉さん』などを世に出して大成功を収めてらした大先生だ。どこの馬の骨かわからない画家が、恐れ多くも大先生の出世作の絵本化企画を持ち込むなんて、100年早いわ!と突っぱねられたのだった。

 のちにそのことを伝え聞いたクォン先生は、童話の絵本化を快く承諾。絵本として書き直された。もちろんチョン画家の絵を採用して、この名作絵本が誕生したのだった。
 長くなるので、企画が無事に通るのまでの具体的な話と、絵が完成するまでの話は割愛したが、チョン画家の執念がなければ誕生しなかった絵本なのだ。

 うちのクリゴカフェに展示してある『こいぬのうんち』には、チョン画家のサインが入っている。
[PR]

by kimfang | 2014-11-14 20:06 | トピックス