動物児童文学作家のキム・ファンです!!
15/1/2 晴れ着にたくす思い
 あけましておめでとうございます。セヘ ポク マニ パドゥセヨ! 今年もよろしくお願いします。

 韓国絵本紹介コラム6回目です。

 2006年の正月のことだ。韓国からやってきた留学生が絵本をプレゼントしてくれた。金色のハングルで大きくタイトルが書かれていたが……。
 ソルビム? いったいどういう意味なんだろう? と、困ってしまった。 
 留学生といっても若者ではない。出版社で長年児童書を担当したあと退社。フリーランスの翻訳家としてすでに活躍していて、日本の優れた絵本を韓国に紹介しようと、自らのスキルアップのために絵本を学びにきた同い年の女性だ。

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 セットンチョゴリを着た女の子が描かれた表紙をめくると、真っ白のソクチマとソクチョゴリを着た女の子が、つぎのページでは真紅の絹のチマを着て、つぎをめくると刺繍をした綿入りのポソンをはき、そしてやがてセットンチョゴリを着るというように、ページをめくるたびに正装を整えていく。
 今回紹介するのはそのときの絵本、『ソルビム』(原題 설빔)だ。

 韓半島の人たちは、すべてが新しくはじまるお正月には、着るものもまた、頭のてっぺんからつま先まで、新しいものを新調した。お正月にはじめて着る晴れ着のことを、「ソルビム」というのだと知った。
 ただ絵を見ているだけでも十分にたのしい絵本なのだが、巻末には、それぞれの服や飾りなどの名称、それにこめられた思いが、図入りでわかりやすく解説されている。

 ところで、むかしは着るものは、ほとんど家でつくった。ソルビムも、例外ではない。女性たちが家族全員のものを仕立てた。特に子どもに着せるソルビムには、ひと針ひと針に、オモニの愛がこめられた。

 わたしは男の子編の最後の絵がとても好きだ。ソルビムを着た、幼い男の子、お姉ちゃんの女の子、アボジ、オモニ、ハラボジ、ハルモニの家族全員が、まるで記念写真を撮っているかのようなすてきな絵だ。
 その絵の中心にいるオモニが、なんとも誇らしげな表情をしているように見えるのだ。
 そりゃあそうでしょう。オモニが、家族全員のソルビムを仕立てたのだから!

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by kimfang | 2015-01-02 10:49 | 連載