動物児童文学作家のキム・ファンです!!
15/3/4 ポストにツバメのわけ
韓国絵本紹介コラム11回目です。
ポストにツバメのわけ

 3月3日、韓国では「サムジンナル」(陰暦)という節句。この日は、お餅にツツジの花を貼りつけて焼いた花煎を食べて、待ちわびた春の到来を祝う。そしてサムジンナルは、「江南 カンナム」にいっていたツバメがもどってくる日だ。
 ツバメといえば、韓国の郵便局は写真のようにツバメをモチーフにしたマークだ。その答えは、今回紹介する絵本、『ノルブとフンブ』(原題 흥부와 놀부)のなかにある。
f0004331_20404949.jpg
 むかしむかし、あるところにノルブとフンブという仲のいい兄弟がいた。ところがアボジが死ぬと、兄のノルブは弟のフンブを家から追いだし遺産を独り占めにした。
 ある日、弟のフンブの家に巣をかけたツバメのヒナがヘビに襲われる。フンブはケガをしたヒナを懸命に看病してやった。やがて巣だったツバメは江南へ飛んでいく。
 つぎの年の春。ツバメがフンブのところへもどってきて、お礼にとひょうたん(ふくべ)の種を落とした。
種をまくと、あら不思議。あっという間にどんどん育ち、大きな実をつけ。実を割ると、お金や宝石がたくさんでてきたのだ! 
 
 うわさを聞きつけた兄のノルブは、非情にもツバメのヒナにわざとケガをさせて放っておく。江南からもどったツバメは同じようにひょうたん(ふくべ)の種を落とすが、実を割ると泥やゴミ、おまけに鬼まででてきて家をメチャメチャに壊してしまった。
 住むところのなくなったノルブは、重い心をかかえながら弟の家を訪ねる。兄に家を追いだされたフンブだったが、ノルブをこころよく迎え入れ、それから兄弟はむかしのように仲よく暮らした。

 さて、このお話のなかで、ツバメは「幸運の種」を持ってきた。むかし話のツバメのように、よい報せを届けたいということから、韓国の郵便局のシンボルマークは、1983年からずうっとツバメのマークなのだ。
f0004331_20412863.jpg
 ところで、むかし話にでてくる「江南」とは、いったいどこなのだろうか?
 この場合の「江」は漢江ではなくて、中国の長江。長江より南の地という意味だが、南のどこなのか? だれも知らなかった。
 江南がどこなのか特定されたのは、1960年代のこと。64年に米軍の協力のもと、各種の鳥、6万羽にリングをつけてはなった。リングをつけられたツバメは、タイ、フィリピン、台湾、ベトナム、マレーシアで発見。ついに江南が、東南アジアの国ぐにだということがわかったのだ。

 しかし近年は、韓国へもどってくるツバメの数が激減。ソウルでは見ることすらむずかしい鳥になった。そこで、県をあげて40年以上もツバメの調査を行ってきた、石川県に学ぼうとしている。
 慶尚南道は2012年から石川県との間で「ツバメ交流」を開始。13年には韓日の子どもたちが一緒に、韓国のツバメを調査したのだ。

 記事全文はここから読めます。
[PR]

by kimfang | 2015-03-04 20:41 | 連載