動物児童文学作家のキム・ファンです!!
15/5/14 韓国はトラ 日本はオオカミ
韓国絵本紹介コラム17回目です。
韓国はトラ 日本はオオカミ
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 久しぶりに、トラがでてくるむかし話絵本を紹介しよう。
 むかし、深い山奥に千年も生きぬいた、白いまゆ毛のトラがいた。トラには不思議な力があって、白いまゆ毛からでる光にあてると相手の本当の姿が見えるのだった。
 トラは山に人間がやってくるたびに、不思議なまゆ毛をかざす。人間の姿をしているが、本当は泥棒イノシシ、ずるがしこいキツネ、欲張りなタヌキ。トラは人間の本当の姿を見ぬくと容赦なく飲みこんでしまう。

 ところが何年かすると、山にまったく人間がこなくなる。その原因を探ろうと、白いひげのハラボジに姿を変えて町におりると、よくないうわさをしていた。
 「あの山の峠にはトラがいて、心のきれいな者だけを食ってしまうんだ!」
「何てことだ! 悪いトラだ!」
 トラがまゆ毛をかざして見てみると、みんな毒ヘビみたいなヤツばかり。

 しかしわら帽子の女の子だけは、白いひげのハラボシがトラだと見ぬいてしまう。あわてて山にもどったハラボシ姿のトラは、わら帽子の女の子がこっそりあとをつけていることに気づかない。元のトラの姿にもどるや女の子は、トラに向かっていった。

 「人の心のなかが、わかると聞きました。どうかわたしに、その力をさずけてください。人を助けるときに使いたいのです」
 「ならばお前の心のなかを見てみよう。悪い動物に見えたらすぐに食ってしまうぞ!」
 トラがまゆ毛をかざして見た女の子の姿は……。

 実はこのむかし話、日本では「オオカミのまゆ毛」というお話で、東北地方、関西、四国、九州に伝わってきた。
 おおよそつぎのような内容だ。ある村に貧乏なおじいさんがいた。働けど働けど暮らし向きはよくならない。ある日、山でオオカミと出会う。ところがオオカミは、おじいさんを食べないのだ。
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 「お前は働き者で正直な真人間だ。いくらオオカミでも真人間は食べない」
そういうとオオカミは、人の本当の姿が見えるまゆ毛をくれた。村に帰ってまゆ毛でかざして見ると、村人はみんな動物ばかり。人はいない。たったひとり人の姿をしていた庄屋さんは、おじいさんを守り神だと思い、家に連れてかえって大事にする。

 話をもとの絵本にもどそう。作者は最後にこう問いかけている。
 「さて、ところで君たちの心はきれいかな?」 

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by kimfang | 2015-05-14 19:53 | 連載