動物児童文学作家のキム・ファンです!!
15/7/31 むかし話を紙芝居に
韓国絵本紹介コラム23回目です。
むかし話を紙芝居に    
 
 今回は絵本ではなく、紙芝居を紹介しよう。
 わたしは韓国で講演をすることがよくあり、自分の紙芝居を韓国語で演じてきた。けれども依頼者との打ち合わせのときには、「紙芝居って何ですか?」と質問されることもよくある。紙芝居は日本独自の文化。外国にはない。もちろん、韓国にも。
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 紙芝居は、1930年ごろに東京の下町で「街頭紙芝居」として誕生した。55年のブーム時には、全国で約2万人が紙芝居で生計を立てていたともいう。しかしテレビなどの普及により、徐々に衰退していった。

 一方、紙芝居作家の高橋五山などの努力により、「教育紙芝居」として発展していく。近年、、生身の人が語る紙芝居は、幼い子どもたちの成長にかけがえのない文化財だと見直されるようになった。それだけではない。アメリカ、フランス、ドイツ、ベトナムなどでも出版され、「紙芝居」から「KAMISHIBAI」というように国際化しつつあるのだ。

 そんななか、イ・スジンは韓国のむかし話を題材に紙芝居をつくり、紙芝居唯一の最高の賞である、「高橋五山賞」を2年連続で受賞するという快挙を成し遂げた。今回はその、ふたつの受賞作を紹介しよう。

 『アリとバッタとカワセミ』(童心社)は、むかしむかし、まだアリがずんどうで、まだバッタに髪の毛が生えていて、まだカワセミのくちばしが短かったころの話だ。アリが人にかみついて得た麦飯をみんなで食べていると、
 「ふんっ、オレはもっといいものを取ってくるぞ」とバッタがいった。
 ところがバッタは、魚を捕ろうとして逆に食べられる。バッタをさがしに飛んできたカワセミは、目の前に現れた魚をつかまえた。アリと食べようとしたら、魚のなかからバッタが現れたのだ。
 食べられたんじゃない。わざと魚のなかにいたんだと、バッタはしきりにおでこの汗をふいたので髪の毛がなくなり、カワセミは自分が魚をとったと文句をいい過ぎてくちばしが長くなり、アリは笑いすぎて、腰が細くなったとさ――。
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 『りゅうぐうのくろねこ』(童心社)は、ミカンの由来のお話。ヤイは木を売るのが仕事だがあまり売れない。だれかの役に立てばと、海辺に置いて帰る。
 するとある日、木がとても役にたったと竜宮に招待されたのだ。竜王は、小豆を5粒食べると、お尻から金をだす黒ネコを贈り物としてあたえる。
 ヤイがお金持ちになったことを知ったヤイのお姉さんは、黒ネコを借りると、小豆を無理やりたくさん食べさせた。かわいそうにネコは死んでしまう。ヤイがお墓を立てて手を合わせると、小さな芽がでて、やがて木はどんどん大きくなり、黄金色の実をつけた。それが、ミカンの木のはじまり。

 夏休み、みんなで韓国のむかし話の紙芝居をたのしんではいかが。

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by kimfang | 2015-08-03 16:04 | 連載