動物児童文学作家のキム・ファンです!!
15/9/10 シルム 手に汗握る大一番 
韓国絵本紹介コラム25回目です。
シルム 手に汗握る大一番     
 
 今回は、力自慢のチャンサ(壮士・力士のこと)たちの戦いを迫力満点に描いた絵本、『シルム 韓国のすもう』(原題 씨름)を紹介しよう。
 シルムとは、むかしから韓半島で行われてきた運動競技。シルムという言葉の由来には諸説あるが、「たいへんなことを成し遂げるために努力する」という意味の「シルダ」からできた言葉というのが一般的だ。
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 右下の写真は朝鮮朝時代の画家、キム・ホンドの民俗画だ。この絵からも、シルムが当時の人たちにとって欠かすことのできない、大切なものだったことがうかがい知れる。
 シルムは、正月15日の大ポルムナル、3月3日のサムジンナル(上巳の節句)、5月5日のタノ(端午の節句)、7月15日のペクチュン(百中)、8月15日のチュソク(秋七)などの節句に行われた。

 シルムを見ようと、村じゅうの人たちが川辺の砂地や市の広場に集る。その見物客を目当てに、餅、飴、クッパ、ノリゲ(女性用の装飾品)、靴などを売る商人がまたやってきて、たくさんのお店を並べた。

 そして競技が終わると、この世で一番強いチャンサ―「天下壮士」が現れたことを祝って農楽隊がにぎやかに歌って舞ったのだ。このようにシルム大会は、単なる運動競技ではなく、村じゅうの老若男女が一緒にたのしむ大切なお祭りだったのだ。
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 さて、絵本の内容だ。
 端午の節句の日、川辺の砂地に、わいわい、どやどや、見物客がおしよせまた。次つぎとチャンサが負けて最後に残ったのは、たったふたりの男。

でてきた、でてきた、赤のチャンサ。
うおっ! 山のようにでっかいぞ!

でてきた、でてきた、青のチャンサ。
おやっ! ナツメの実ほどちっちゃいよ!

 赤のサッパ(腰と太ももに巻くひも)、青のサッパ、ぐっとしめ、礼儀正しくおじぎ。
 がっちりふたりが組み合って、相手のサッパをつかんだら、いざ、勝負!

 ところで、韓国のシルムは日本のすもうとよく似ているが、決定的にちがうところがある。シルムは組み合ってから勝負がスタート。相手を倒した方が勝ち。日本のすもうのような 「つっぱり」「寄り切り」「押しだし」がない。

 さぁ、赤のチャンサと青のチャンサの勝負。勝ってウシをもらい、そのウシに乗って農楽隊と村を練り歩いのはどちらか? 手に汗握りながら絵本を読んで、大一番の結末を見届けて。

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by kimfang | 2015-09-10 14:35 | 連載