韓国絵本紹介コラム30回目です。
イヌは外、ネコは内 なぜ? 飼われているイヌやネコは多くの場合、イヌは外で、ネコは室内で飼われている。なぜ、そうなのか? その訳がおもしろく語られているむかし話絵本、『いぬとねこ』(原題 개와 고양이 )を紹介しよう。 むかしむかし、おばあさんがイヌとネコと暮らしていた。スッポンを助けたおばあさんは竜宮にいくことに。何とスッポンは竜王の息子だったのだ。竜宮でたのしく暮らしたが、家に帰る日がきた。竜王がみやげをあげるというと、おばあさんは竜王の息子に教えられたとおり「竜王さまのつえに埋めこまれている、そのたまをください」といった。 それは魔法のたま。心で思っただけで大きな屋敷やきれいな着物が現れる。おかけでおばあさんの暮らしは、見ちがえるほど豊かになった。 ところが、うわさを聞きつけた川向うのよくばりばあさんがやってきて、言葉巧みにたまを偽物とすり替えて逃げ帰る。おばあさんの暮らしはもとどおり。元気をなくしたおばあさんを見て、イヌとネコは魔法のたまを取り返しにいくことに。 ネコは泳げないがイヌは上手に泳げる。イヌはネコをおぶって川を渡った。よくばりばあさんの家はとても立派な屋敷になっていたのですぐにわかった。屋敷に入ったネコはネズミたちを脅して、魔法のたまを取り返すことに成功するのだ。 あとは川を渡っておばあさんに届けるだけ。帰りもイヌがネコをおぶって川を渡るのだが、泳ぎながらイヌが聞く。 「おい、ねこさん。たまはあるかい?」 「……」 「おい、ねこさんよ! たまはあるかと、聞いているじゃないか!」 腹を立てたネコが、「口のなかにあるともさ!」と、いった瞬間、たまは川にポチャン。 イヌはそそくさと帰ってしまうが、ネコは川辺に打ちあげられたお腹の膨らんだ魚を見つける。ネコがガブリとかぶりつくと、魔法のたまがあるではないか! 手柄を立てたネコは家の中で飼われ、イヌは家の外で飼われるようになったとさ、というお話だ。 実は日本にも、これとそっくりの『いぬとねことふしぎなたま』というむかし話がある。助けるのが白ヘビ、金の粒をだすたまというところが少しちがうところ。イヌとネコが川を渡り、ネズミを脅してたまを取り返すのも、ネコがしくじって川にたまを落とすのも一緒。けれども、韓国のお話とまったくちがうのは最後の最後。イネとネコが仲良く一緒にたまを届けるところだ。 各国のむかし話は似ているけれど、どこかちがう。ちがうから、おもしろいのである。 記事全文は、ここから読めます。
by kimfang
| 2015-11-09 20:21
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