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動物児童文学作家のキム・ファンです!!
15/11/7 図書館探訪 -大阪、京都編
 先日、韓国の図書館関係者の東京研修(10月26-30日)のコーディネートをしたことはすでにお話した。東京に旅立つ直前になって、今度は韓国の京畿道高陽(コヤン)市の図書館関係者から大阪、京都の図書館を案内してほしいという依頼が舞い込んだ。

 みなさんよくご存じのとおり、ぼくは図書館の専門家ではない^^ 今回もまた、前回同様に過去に講演をした子ども図書館の館長さんからの縁による依頼なのだ。しかも今回の依頼者は、2007年に開館した「注葉(チュヨプ)子ども図書館」(高陽市)の元館長さんで、この図書館が開会後に初めて行ったイベントが、何と、ぼくの講演会だったのだ。
 いま彼女は高陽市の花井(ファジョン)図書館の幹部として働いているが、懐かしい縁を頼って依頼してきたものを断るわけにもいかなかった。

 とはいえ、 図書館の見学の申請は基本的には2週間前だ。今回の大阪、京都研修は11月6日と9日。もうすでに2週間は切っていた。それも約一週間の東京出張中に予約を入れるというあわただしさ。うまくコーディネートできるのか? とても心配だった。それにも関わらず、今から紹介する図書館のみなさんは快く見学に応じてくださった。本当にありがたかった。

 まずは「大阪府立中央図書館」にいった。ここへ案内したのは何といって、「大阪国際児童文学館」があるからだ。書庫にも案内していただいたが、その広さにおどろいた。書庫には自転車が数台あった。縦約100m、横も約100m。自転車に乗らないと本が探せないのである。すごい数の蔵書のなかには、今回訪れた6人の方たちが幼い時に読んでいた韓国の少年少女雑誌もあって、また、おどろかされた。
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 次に訪れたのは「豊中市立岡町図書館」。東京の図書館を案内したおりに親地連(親子読書地域文庫全国連絡会)の方たちと交流会をした。そのときに元東京の公立図書館の司書さんが、「豊中の公立図書館はとっても頑張っているから、ぜひ、見学にいきなさい!」と薦めてもらったのだ。実は、来月、豊中市の岡町図書館でぼくの講演が予定されている^^ 迷わず、岡町図書館にお願いした。

 岡町図書館を選んだ理由はほかにもある。高陽(コヤン)市は、大都市ソウル市と隣接する都市。豊中市も大都市大阪市と隣接しているというところがとても似ている。同じような立地条件同士、交流会をして公立図書館が持つ使命や悩みを話し合った。
 岡町図書館には「世界の子どもの本の部屋」があり、韓国語で書かれた本も多数あった。
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 最後は京都市の「京都市立右京中央図書館」を訪れた。いつもお世話になっている京庫連(京都家庭文庫地域文庫連絡会)のみなさんに相談したところ、この図書館が一番新しく充実しているということで見学の申し込みをしていただき、一緒に見学した。
 今回の依頼者の職場である「花井図書館」はここと同じくらいの規模の図書館だというが、ここには16人の司書がいるが韓国では2人と聞いて、今度は日本のみなさんがおどろいた。しかも11時まで開いていると聞いてさらにおどろかれた。

 京庫連のみなさんと昼食を食べながら交流会をした。そこで韓国の方たちがいったふたつの発言が印象に残った。

 ひとつは「日本は基本に忠実に仕事をしている」という発言。
これは、本を集め選び所蔵する―という基本的なことをしっかりとしているという意味だ。逆にいうと、韓国では図書館の意義を知ってもらうために連日のようにイベントをして人を集めるのに忙しすぎるということだ。
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 もうひとつは「韓国の図書館は今が絶頂期で、これからはゆっくりと下っていくと思う」という発言。
これは図書館をつくると公約すれば選挙で勝つというような流行が、もうそろそろ終わるのだろうということ。事実、奇跡の図書館はテレビが火付け役となり、民間の寄付でできた図書館だ。政治家たちはそんな図書館ブームを利用してきたが、ようやく韓国も図書館の数もそれなりに充実してきたということだ。

 日本と韓国、それぞれの図書館が抱える問題はちがうが、お互いの実情を知っていい刺激になったと思う。
 お世話になった方々にこの場を借りて感謝したい。
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by kimfang | 2015-11-15 15:00 | トピックス