動物児童文学作家のキム・ファンです!!
16/12/23 ヤマネコとの出会い その4
 翌年、DMZで取材したソウル大の獣医師を紹介してくれた友人から2枚組のビデオが届いた。獣医師が主人公のドキュメンタリー映画ができたので贈ってくれたのだ。
 しかしぼくは、もう一本の方の映画、「ロードキル」をテーマにした映画、「ある日、その道で」(日本未公開)を観て、またまた衝撃を受けた。
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 主人公の動物学博士がロードキルの調査を行う。事故に会ったヤマネコを保護し、「88 パルパル」と名付けた。(88年のソウルオリンピックのときにできた高速道路で保護したので)

 博士たちは発信器を装着してヤマネコを自然に帰す。今まで、ヤマネコの行動範囲などは詳しく研究されたことはなかった。何と、自分の生まれ故郷までもどるという、想像を超える距離を移動したことに感動した、そのとき、ヤマネコの死体発見の報告を受ける。駆けつけるとそこで死んでいたのは「88」だった。
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 映画のナレーションはおおよそつぎのようにいった。
「野生動物は密猟よりも、はるかに多い数、ロードキル、交通事故で死んでいる」
「野生動物が死ぬと、それはほかの生きもののえさになったり、土に帰ったりする。しかしロードキルで死んだ動物は、繰り返しひかれてホコリになるだけ」
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 ロードキルを少しでも減らしたいと願い、絵本『アニマルパスウェイ』を書いた。出版社を探すのに3年、絵ができあがるのにさらに3年待って、2015年に絵本が韓国ででた。
 上記の映画を撮ったファン・ユン監督には、推薦文も書いてもらった。
 何と、女流映画監督は、DMZで出会った、あの、獣医師の妻だったのだ。

 この絵本の主人公はモモンガだが、ぼくはDMZで出会ったヤマネコと、映画の「88」の無念の想いを込めた場面をつくった。
 車にひかれたカエルを食べているうちに、さらにロードキルが起こる。それがこの絵だ。

 ところがこの絵本のあとがきを書いているとき、対馬のヤマネコも交通事故で危機にさらされていることを知るのだ。今度はそれを何とかする物語を書かなくては!
 そう。ネコエイズと同じくらい恐ろしいのが交通事故だと、ようやくわかったのだ。
 そんなとき、ツシマヤマネコに、直接、かかわっている人が身近にいることに気づいた。つづく。
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by kimfang | 2016-12-23 13:08 | トピックス