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動物児童文学作家のキム・ファンです!!
16/12/30 図書館の人が韓国に伝えた紙芝居
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童心社がだしている「母のひろば 631号」の「ひろがる!ひろがる!紙芝居」のコーナーに寄稿した。

 図書館の人が韓国に伝えた紙芝居
   
 ぼくが韓国ではじめて紙芝居を演じたのは2012年のこと。図書館側との打ち合わせで、自作の紙芝居を上演したいとお願いしたところ、「何ですか、それ?」と質問がきた。今でこそ紙芝居は「クリム(絵)ヨングク(演劇)」と呼ばれているが、そのときはまだ、紙芝居を指す韓国語すらないも同然という状況だった。

 さて上演すると、子どもたちははじめて見る紙芝居に興味津々。いやむしろ、後ろで見ている大人たちの方が物語にどっぷりと入りこんだ。主人公がピンチになると「チチチ」と舌打ちするし、ピンチを脱すると「おう」と安堵する。韓国は感情表現が豊かなお国柄、紙芝居は必ずや受け入れられると確信した。そこで初上演以来、荷物が許すかぎり、重くても旅行カバンに紙芝居舞台を詰め込んで講演へとでかけていっている。
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 2015年3月、ソウル市の「道峰1洞子ども図書館」での講演のことだった。控室に入ってカバンから舞台をとりだすと、「うわっ、紙芝居舞台だ!」とマ・ヨンジョン館長が嬉しそうに声をあげた。紙芝居のこと知ってくれていて、こちらも嬉しかった。すると、講演が終わるや否や、読み聞かせボランティアの方たちがぼくを取りかこんだ。彼女たちがぼくに見せにきたのは、手作りの紙芝居と、手作りの紙芝居舞台。聞くと、マ館長が日本の図書館との交流会で紙芝居の存在を知り、それをボランティアの人たちに話したところ、自分たちもやりたいと手作りしたとのこと。この日の食事会は、にわかに「キム講師による紙芝居講座」となったのだった。
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 そして今年10月。京畿道龍仁市の「ヌティナム図書館」にいくと、何と、童心社の紙芝居と舞台があるではないか。パク・ヨンスク館長に理由を聞いた。
「2009年に韓国の図書館関係者が、日本の〈親子読書地域文庫全国連絡会〉から招待を受けて東京を訪問したときに、レセプションの席で、わたしたちは紙芝居をはじめて見ました。2013年には日本の〈むすびめの会〉(図書館と在住外国人をむすぶ会)の方たちがヌティナム図書館を訪ねていらしたのですが、一緒に訪れた図書館関係の方が、これをプレゼントしてくださったのです」

 このように日韓の図書館交流で韓国に紙芝居が紹介され、さらに韓国人と結婚した現地の日本人が図書館での多文化プログラムで紙芝居を演じるなど、紙芝居が徐々に広がりはじめている。パク館長はつぎのようにつけ加えた。
「今はまだ、日本の方がときどき上演するぐらいですが、韓国語版があれば、もっと頻繁に上演されることでしょう」
 韓国語版発売が待ち望まれている!
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by kimfang | 2016-12-30 09:22 | トピックス