今回の旅は、ただ、水鳥公園にくるのだけが目的ではない。ここで、日韓の子どもたちの交流会をすることが一番の目的。日本側から15名の参加があった。
いったい、どのような交流会になるのか? ぼくはそれがとても気になっていた。
まずは日本側、水鳥公園館長の神谷さんからはじめた。両国の子どもたちにクイズをだすという。ところが、そのだし方を聞いておどろいた。
「問題は館のなか6カ所に、韓国語で書いてあります。韓国の方はそれを日本の方に何とかして伝えてください。答えは簡単です。日本側はみな、知っていますから」
同じテーブルに座る日韓の子どもたちは、初めて会うし、言葉が通じないから、どこかぎこちなかった。
ところがクイズがはじまると、韓国の子どもたちは、英語と体をつかい、スマホで画像を見せながら、何とか問題の意味を伝えようと積極的に日本の子どもたに話しかけた。
それを受けて日本の子どもたちも、必死に答えを伝えようと努力した。
みるみるうちに、両国の子どもたちが仲良くなっていく。
つぎは韓国側、花浦川湿地公園館長のクァクさん。事前につくってきた「KOREA JAPAN」2羽のハクチョウを60個のジクソーパズルにした、そのひとつひとつにみんなで絵を描き、その裏に自分の連絡先を書く工作をした。日韓の子どもたちが、それを使って連絡先を交換した。
いままでぼくは、数々の日韓子ども交流の通訳を務めてきたが、こんな短時間で、こんなにたのしく、深く仲良くなれた交流はなかった。
それもこれも、日韓両館長の経験とアイデア、何よりも館長同士の友情があって、これが成し遂げられたと思った。
記憶に残る、すばらしい交流会だった!
おわり。
※集合写真は、水鳥公園のホームページより