2005年8月 コククジラの取材のため、韓国・蔚山広域市にある長生浦鯨博物館に行ってきました。
博物館はクジラが口を開けている様な形。なんといっても入場料が安かった。1000ウォン。現在のレートで120円。
展示は、捕鯨歴史館、コククジラ館、子ども館の三つに分かれていた。
館内では、海底の砂を削り取るように口に入れて砂を濾して海底生物を食べるコククジラの食事行動が上映されていた。
太平洋西側・アジア系のコククジラは韓国や中国の海で出産子育てをする。
学芸員のカクさん(中央)と、総務理事のイさん(右)に多くのお話しを聞いた。
一番心に残ったのは、韓国人が産後の「回復食」にワカメを食べるようになった由来。
クジラが出産のあとの治癒のためにワカメを食べのを見た高麗人が、産婦にワカメを食べさせるようになったことに起因する。このクジラがコククジラだ。
1912年、コククジラの研究のために
蔚山にやってきたアメリカ人の学者、ロイ・エンドリューは、実際にコククジラのお腹を開いてワカメなどの海藻が溶けてできたゼラチンを確認した。
右の写真は1912年にロイ・エンドリューによって撮影された長生浦で捕獲されたコククジラ。
博物館の庭には、1962年にコククジラ回遊海面が天然記念物に指定されたことを伝える石碑、1997年に建てられたモニュメントがあり、捕鯨船も展示されていた。
2005年、
蔚山で開催された第57回国際捕鯨委員会を記念して発行された切手。
もちろん、コククジラ!
蔚山とクジラについては↓
http://iwc.ulsan.go.kr/jpn/whale/whale08.html
詳しくは、こぼれ話「鬼神クジラとワカメスープ」にて。