動物児童文学作家のキム・ファンです!!
08/10/29-11/2 ラムサール報告 ① 潜入! トキ飼育施設
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 ラムサール会議に 무탈하게 (無事に)行って帰ってきたといいたいところだが、ははは、それがついものように탈(事故・変事)だらけ。ラムサール会議の話はあとにして、こぼれ話からはじめよう。

 今回の訪韓は豊岡市長の通訳兼ガイドとしての仕事。中貝宗治市長さんと、市職員の宮垣さんとぼくの三人の訪問団。市長さんの二度の講演と、二か所の表敬訪問が組まれていた。 

 しかし、ぼくの狙いは何といっても非公開のトキ飼育施設に「潜入」することだった。中国から韓国へやってきた「国賓」のトキは、すでに10月17日にお着きだ。
 そのトキを、専用機をチャーターしてもらってきたのが、慶尚南道の金台鎬知事と昌寧郡の金忠植郡守。この二人と豊岡市長の会談が組まれていたので、もしかするとトキとの対面が実現するのでは?と大いに期待していた。
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 実は、韓国に渡る前に、すでにトキの絵本の原稿を出版社に送っている。今、韓国中が注目しているトキと会ったとなれば、それは契約の強い追い風になること間違いなし。
 トキが飼育されているのは昌寧郡。郡守と市長さんの会談は31日だ。ぼくは祈るような気持ちで、その「トキ」を待った。

 いよいよその日がきた。会談(左上/右から二人目が市長。左から二人目が郡守)を無事に終えたぼくたちは、ラムサールに登録されているウポ湿地を見学した。
 8月に行ったときときとは、まるで違う景色。鳥の種類と、数が、けた違いだった。ゆっくり観察したい。なのに、見学時間はあまりにも短かった。
 前日、突然に決まった鎮海市長との会談のせいで、滞在時間が大幅に削られたのだ。
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 せかされるように車に乗り込む頃には、もうトキには会えないだろうと諦めていた。
 ところが車は、ワゴンが一台しか入れないくらいの狭くてきつい坂道を登りだした。もちろん、舗装などされていない。
 すぐに「立入り禁止」と書かれた札がかかったゲートの前についた。
 何と、トキ飼育施設を見せてくれるというではないか! 
 ついに念願の、「トキ復元センター」にやってきたのだ。
 「国賓」のトキだから、直接見ることなんて、とってもじゃないができない。モニター越しで見るだけでも、とんでもなくすごいことだ。センターの職員に「日本人は来たことがあるの?」と、たずねると「ないです」という。
 市長は「そうですかぁ、日本人初は光栄だな。宮垣君、君は日本人で二番目だ」と笑った。
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 「じゃあ、ぼくは在日初ですね。せまっ!」と、返してから続けた。「と、いってもこんなところにやってくる在日なんて、これから先、誰もいないでしょ」

 しかしそこで、イザコザが始まった。
 同行していたmbcテレビが、トキが映ったモニターを撮ろうとして、センター職員とトラブルになったのだ。
 職員はやめろというが、テレビ局も引かない。「これくらいいいだろう」、「いやっ、規約だからダメだ」の押し問答の最中に、市長さんが携帯でカシャッ。画像を撮ってしまった。
 おおっ!
 みんな、あっけに取られた。
 が、言葉がわからないのでどうしようもない。
 念のために聞くと、報道規制(どこかに先に許可するとえこひいきになる)が問題だから市長さんは大丈夫という。
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 ならばぼくも! 
 と、カメラを取りだそうとしたら、テレビ局が市長のインタビューを撮りたいので早く来てくれというではないか・・・こんな、チャンスに・・・あ゛・・・
 結局、ぼくはトキの写真を撮れなかったのだ。とほほほ。

 次の訪問地、鎮海市へと向かう車の中で、市長さんから赤外線で映像をもらっていると、宮垣さんが耳元でささやいた。
 「ぼく、市長のインタビューの間にちゃんとカメラに収めました。あげますよ。日本に帰ったら送ります」
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 それが、この写真。
 もちろん、出版社にも、この写真を送った。どゃっ!
 果たして、絵本契約の決め手となったのやら・・・
 スランプ脱出はトキにかかっている。
                         中国からきやってきたトキ飼育員と。
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by kimfang | 2008-11-07 21:04 | 取材ノート