動物児童文学作家のキム・ファンです!!
カテゴリ:出版物( 64 )

15/10/10 モモンガよ、森を奪ってごめんなさい
 今日の東亜日報で、ぼくが書いた絵本『アニマルパスウェイ―人がつくった動物の道』(絵 アン・ウンジン / 出版社 ノンジャン)が大きく取りあげられた。その記事を訳す。
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 長いチュソク(秋夕)連休のおかけで、ゆったりと故郷に帰れた人も多かったことでしょう。どのような交通手段を利用されましたか? 電車と自動車のための道をつくりはじめて以後、人の移動時間はどんどん短縮されてきました。道路と線路をつくるためには山を削らなくてはいけないし、森を切らなくてはいけません。岩に穴をあけ、川をふさぎ、海を埋めたてたりもします。しかしその仕事をする人たちも、その道を通う人たちも、最初はまったく気にかけなかったことがあります。それはこの道の主人が、ほかにいるという事実です。

 韓国の道路が建設されはじめたのは100余年前なのに、アニマルパスウェイがつくりはじめられたのは1995年、たった20年しかたちません。アニマルパスウェイは、山、川、海の本来の主人である動植物たちのための道なのです。80年の間に何をどれだけ失くしたのか? だれも正確にはわかりません。ただ、食物連鎖が壊れ、生態系のある部分が変化してしまったという結果だけが残りました。

 この本は、動物たちにつくられた新しい道に対するお話です。動物たちは、猛スピードで走る車輪と冷たいセメントの床が、自分たちをどのように死に追いやるのかを知りません。いつも通っていた道を、いつもどおりにいこうとしただけです。そこで彼らの道を別につくってあげたのです。木と木の間を飛んで暮らすモモンガには、そのような大きな木を、今すぐにあたえてやれないのが惜しいのですが。
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 本を閉じると、人間のための道で数多く死んでいった動物たちに心からごめんなさいと思う気になります。瞬く間に切り倒された数十年も生きた木に謝罪し、今からでも決して遅くないから、小さな木と草が生い茂るようにしなくていけないと決心させてくれます。前表紙の見返しで車に乗っていた子どもが、後ろ表紙の見返しでは木を植えているように、読者もまた、そのような気持ちをもってくださり、今すぐに木を植えてくださるようお願いします。

                                             子どもの本評論家 キム・ヘジン

 東亜日報の記事は、ここから読めます。
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by kimfang | 2015-10-10 14:52 | 出版物
15/9/22 絵本『アニマルパスウェイ』発売
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 新しい絵本『アニマルパスウェイ―人がつくった動物たちの道』が韓国で発売された。
アニマルパスウェイって何だ? そう思った人も多いことだろう。野生動物を「ロードキル」から救うために設置された人工物、もしくは空間をいう。日本ではまだ聞きなれない言葉で、これをテーマにした大人の本すらない。

 しかし韓国では、「生態通路」という呼び名で周知度は結構高い。そうなったのは、ロードキルを題材にしたドキュメンタリー映画『いつか、その道で』(ファン・ユン監督作品)が、大きな役割を果たしたからだ。

 ロードキル――。
 その名の通り、道路を渡ろうとした野生動物が車にひかれて死ぬことだ。日本の統計では、高速道路だけで年間に3万5千件ものロードキルが起きているという。しかしこの数字は高速道路だけであり、全国にある国道や県道、小さな道は含まれていない。しかも、カエルやヘビなどの両棲類やハ虫類は数字にカウントされていないのだ。

 2009年、ぼくは友人から映画『いつか、その道で』のDVDをプレゼントされて、衝撃を受けた。
映画の登場人物はおおよそ、つぎのように語った。
「ふつうよく、野生動物にとって密猟が危機というが、ロードキルはその何倍もの野生動物を殺している。わたしたちの目の前で」
「死んだ生きものは、えさになったり、土にかえったりして、ほかの生きもののために役に立つ。しかしロードキルで死んだ生きものは、何度も何度も車輪でひかれてほこりになるだけ。こんな悔しい死はない」
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 ロードキルのこと、これを防ぐ手段としてのアニマルパスウェイのこと、絵本にして訴えられないだろうか?! 2010年に作品化。だしてくれる出版社を探すのに2年。絵ができあがるのに3年待った。
 
 長くかかったが、いいこともたくさんあった。絵本が生まれるきっかけとなった映画のファン・ユン監督が推薦文を書いてくださった。
 そして3,040作もの応募のなかから、「優秀出版コンテンツ支援事業選定作」(選定140作には国から支援金が支払われる)に選んでいただいた。

 絵本を読んで、子どもたちと一緒にロードキルを考えてほしい。

東亜日報でとりあげられました。

聯合ニュースでとりあげられました。
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by kimfang | 2015-09-22 20:42 | 出版物
15/8/1 紙芝居『カヤネズミのおかあさん』発売
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 カヤネズミの紙芝居、『カヤネズミのおかあさん』(童心社)が発売されました。
 里山の生きものたちがたくさん登場しますので、自然観察会にぴったりですよ。
 環境教育にぜひ、ご利用ください。

 カヤネズミの巣作り。NHKの映像はこちらから。

 紙芝居について詳しくは、こちらをご覧ください。

 
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by kimfang | 2015-08-06 13:14 | 出版物
14/12/28 まねきねこのたま 文科省選定!
 年の瀬に、うれしいニュースが舞い込んできた。紙芝居『まねきねこのたま』(童心社)が、文部科学省の選定を受けた!
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 出版社から聞いて、えっ? 何で紙芝居が…?
 と思ったが、文科省選定は映画などの映像について審査されるもので、何と、紙芝居もそのなかに入るというのだ。

 文科省のホームペジには、「文部科学省選定とは、教育映像等審査制度にて、教育上価値が高く、学校教育又は社会教育に広く利用されることが適当と認められた作品に対して与えられる」とある。

 教材として評価されたことをとてもうれしく思っている。もちろん、ぼくにとってははじめてのことなので、で少し興奮している。
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 と、いうのも、韓国ではすでに、『人間の古くからの友だち―イヌ』が文化体育観光部(日本の省にあたる)の選ぶ「2013年優秀科学教養図書」に選定されるなど、3冊くらい選ばれているが、日本の政府機関から選定されたのは今回が初めてだからだ。

 たまがいい運、もって来てくれたのかも^^
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by kimfang | 2014-12-28 12:34 | 出版物
14/12/18 紙芝居『まねきねこのたま』発売!
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 ばたばたしていて気がつかなかったけれど、紙芝居『まねきねこのたま』(童心社)は、すでに発売されていたようだ^^ 報告が遅れてごめんなさい。

 さて、この作品は東京・世田谷区にある豪徳寺に伝わる「招福猫児(まねぎねこ)伝承」をモチーフにしている。と、いうことで、先日、大崎市で開催された国際会議の帰りに、以前より、ぜひ、訪れてみたかつた豪徳寺に立ち寄った。
 最寄り駅の駅である、小田急線、豪徳寺には、駅の前にもデカイ招き猫がいた。

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 寺のなかには「招猫殿」があり、多くの招き猫が飾ってあった。
 これだ! 寺にいくまでの商店街の店先にあったのを見て、これっ、ほしいなぁと思っていたが、豪徳寺でこれを購入することができた。

 ひと月前にカフェをはじめたことは、ここでも報告したが、紙芝居の販売もしているうちのカフェに置きたかった。
 きっと、いい運がくると思っていたら、 やはり!!!
 由緒正しい招き猫は、やっぱ、ちがうなぁ。カフェにいい運が……。
 まぁ、その話は、近々紹介にすることとして^^
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 うちのカフェではただ今、紙芝居『まねきねこのたま』(童心社)の発売を記念して^^ 絵を描いてくださった野村たかあき先生の絵本を展示している。

 展示しているのは2冊。
 『おじいちゃんのまち』(講談社)は「第13回 絵本にっぽん賞」。
 『ばあちゃんのえんがわ』は第5回講談社絵本新人賞受賞作。
 もちろん、紙芝居『まねきねこのたま』も。※紙芝居はご購入いただけます!

 「野村先生の絵本も見にきてにゃん」 by たま

 クリゴカフェのブログはここから。
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by kimfang | 2014-12-19 14:43 | 出版物
14/8/16 『きせきの海をうめたてないで!』8月25日発売!
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 瀬戸内海の最後の楽園の大切さを描くノンフィクション『きせきの海をうめたてないで!』(童心社)が、8月25日に発売されます! 予約発売もはじまりました^^

はじめに

 生きものたちが、裁判をおこしました。
スナメリ、カンムリウミスズメ、ヤシマイシン近似種、ナガシマツボ、ナメクジウオ、スギモク。これらの六つの生きものたちが、本当に、山口県で裁判をおこしたのです。

 裁判をおこした生きものたちは、よその海ではもう生きられなくなってしまったり、とても数が少なくなったりしてしまった生きものたちです。けれども上関の海では、今も元気に生きています。ですから人びとは、上関の海を「きせきの海」と呼ぶのです。
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 でも……。
 悲しいことに、かれらがすむ「きせきの海」が、うめたてられるかもしれないのです。原子力発電所をつくるために、です。

 生きものたちは必死にうったえています。
「わたしたちがすむ上関の海を人間がうめたててしまったら、もう生きてはいけません。わたしたちはよその海では生きられないのです。どうか、うめたてないでください!」と――。

                                      原発建設予定地からわずか3.5キロ先にある祝島の島民たちの切なる思いが込められた看板。
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おわりに
 ……
 瀬戸内海でゆいいつ開発をのがれた上関の海のことを、「上関の自然を守る会」代表の高島美登里さん(写真左)は、「よみがえりのタネ」と呼んでいます。
 上関にきせき的に残ったこの海を大切に育てれば、かならずや瀬戸内海をもとのような美しくて、豊かな海にもどすことができると信じているのです。

 ぎゃくにいえばこの大切な「よみがえりのタネ」をうめたててこわしてしまえば、瀬戸内海の「よみがえり」はむずかしくなるということです。この本にでてきたきせきの海の生きものたちは、永遠にもどってこなくなってしまいます。
 そんな大切な「よみがえりのタネ」を、きせきの海を、たった数十年しか使えない原発と交かんしていいのでしょうか! 

 日本最初の国立公園が、もう一度、日本初の名にふさわしい美しい海によみがえることを、生きものたちとともに願っています。

 童心社ホームページから、「立ち読み」ができます。
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by kimfang | 2014-08-16 10:40 | 出版物
14/8/15 『動物の大移動』ついに発売!
 絵本『動物の大移動』が韓国でついに発売された! 今朝、ネット書店などで発売されているのを確認して、改めて長かったなぁとしみじみと感じ入っているところだ。何せ、2001年の新聞記事がきっかけだもの。
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 絵本の裏表紙に、次のようなあとがきを書いた。

 作家活動をはじめて間もないころでした。新聞に「コウノトリ渡る大地は……」という記事が載りました。当時は鳥に発信器をつけて鳥たちの移動ルートを明らかにするという試みが注目されていた時期でしたが、シュバシコウ(ヨーロッパのコウノトリ)が、チェルノブイリからイスラエルとパチレスティナを経てアフリカを渡るというおどろきの内容でした。

 ちょうど同じころ、クロツラヘラサギの移動ルートも徐々に明らかになってきたころで、何と、戦争の危険があるところばかりを選んで飛んでいました。
「あぁ、鳥たちは生息場所を探す移動を通じて、人間に、大事な何かを訴えているのかも知れないぞ!」
と、はっと、気づいたのです。それ以来、つねに『動物の大移動』を絵本にしたいと考えてきました。

 いつかときがきたならば、数百、数千キロを移動する動物たちの偉大なる生の現場、生き残ろうする動物の生存本能をわたとたち人間が邪魔しないようにするには何ができるのか? みんなで訪ねて実践してくれれることを願っています。

 この本を書くことになったもっと詳しい経緯は、14年2月に書いた「約束の絵本」を読んでいただきたい。

 今日は、もう少し技術的な話をしたい。移動する動物は数多くいる。ぼくの本では、12の動物を登場させたのだが、いったいどのような基準で選んだのかを話そう。

「幸運を運んでくる鳥」といわれているのに不幸を連想させるルートを移動するシュバシコウ。東アジアの紛争地帯ばかりを選ぶように移動するクロツラヘラサギ。このふたつの移動は最初から決まっていた。
 いや、このふたつの移動を、より、意味あるものにするために、子どもたちが知らなくてはいけない世界の代表的な移動を選ぶのに苦心した。

 しかも移動には、陸、海、空の移動があり、南極、北極、アジア、ヨーロッパ、アメリカ大陸、オセアニア、アフリカなど、世界各地で行われている。そして何よりも、自分たちの目の前で行われている韓国や日本で見られる大移動も入れたい。
 これらをバランスよく、しかも無理なく話が進むように選び、そして順番を決めることが一番たいへんだったが、それが一番たのしい作業でもあった。

 さあ、どんな動物が、どのような順番で登場するのか? 絵本を買って確認してみて。
 日本でも、翻訳本がでればいいのになぁ^^

 絵本の中身は韓国のインターネット書店で見られます。ここをクリック!
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by kimfang | 2014-08-15 13:09 | 出版物
14/1/1 ネコの紙芝居、今年度の「定期刊行かみしばい」に
 新年、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

 新年早々、うれしいお知らせ。昨夏に書いたネコの紙芝居が、童心社の「定期刊行かみしばい」に選ばれた。
 童心社は毎月、年少向けと年中~年長向けの2作の「定期刊行かみしばい」を契約している全国の保育園や幼稚園などの施設に届けている。
 その数、何と、数千!

 ぼくの紙芝居は、みなさんがよ~く知っている「招き猫」を題材にした『まねきねこのたま』。絵は、「講談社絵本新人賞」や「絵本にっぽん賞」を受賞されている野村たかあきさん。あたたかい感じのする版画の絵をつけてくださる。

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   4月からはじまる2014年度の定期刊行だが、ぼくの紙芝居は1月だ。
   12月に刊行だから、ほとんど1年も待たなくてはいけない。
   今年がはじまったばかりだけれど、今から12月が待ち遠しい^^
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by kimfang | 2014-01-01 15:09 | 出版物
13/12/30 イルカ、ハンギョレ新聞で紹介される
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 いつも新刊がでればどこかの新聞が紹介してくれたのに『イルカ』は……。
 へへへ、こんなぼやきが聞こえたのだろうか^^
 ハンギョレ新聞が載せてくれた。 記事はここから(韓国語)

 実はこの本の推薦文を右のように表紙の後ろ側にハンギョレ新聞の記者が書いている。だから、ハンギョレだけは載せてくれると固く信じていたのだが、ひと月たっても音沙汰なかったのであきらめていた。
 その推薦文はこうだ。

〈動物が好きな子どもたちは、まずはクジラからはじめないといけない。陸地に棲んでいたのに海にいった神秘な動物は、自然の秘密と生命の大切さを教えてくれる。しかもあたたかくて細密な視線で動物を書き続けているキム・ファンさんが書いた。口笛で話し、漁師を助けながら魚とをとるイルカの興味深い話を読むと、人間と自然との関係を悩む自分を発見することだろう〉

                           ナム・ジョンヨン 『クジラの歌』の著者、 ハンギョレ新聞 環境担当記者
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by kimfang | 2013-12-30 08:56 | 出版物
13/12/28 賢いおしゃべりさんイルカ 発売
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 毎年、年末になると、「今年のニュース」としてまとめられたものがよく新聞やテレビで報道される。韓国も同じだ。
 韓国もこの一年、いろいろあったけれど、ホッとする温かいニュースとして、水族館で飼われていたイルカの「チェドリ」が無事に海に帰っていたことがどこでも大きく取り上げられていた。
 逆に、それだけ国民の関心が高かったのだろう。その後の報道を見ると、漁船がイルカを混獲していたとか、どこどこの海岸に群れで現れたとか、イルカに関するニュースが確実に増えたように思う。動物にあまり関心のないお国柄が、徐々にではあるが変わっていっている実感がして実に嬉しい。
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 そんなイルカブームに乗り遅れまいと(発売が遅かった。チャンスを逃したという気がしているが^^)、『똑똑한 수다쟁이 돌고래 賢いおしゃべりさんイルカ』(ウリ教育)が11月30日に発売された。
 ウリ教育からは『コウノトリ』(2007)と『シマリス』(2011)と出ていて、『イルカ』は「自然とともに暮らす話シリーズ」の3巻目になる。
 右の絵は、クジラの種類まで特定できる壁画として世界的に有名な「盤亀台岩刻画 반구대암각화」f0004331_8334171.jpg

 さて、すでに発売されてひと月が経とうとしているのにブログでの報告が遅れたのは、新聞で取り上げられるのをじっと待っていたからだ。
 日本では書評は日曜日にでるが、韓国では土曜日。日本では子どもの本は新聞の書評欄で取り上げられないが、韓国では積極的に取り上げられる。 左の絵は、韓国の海で見られるイルカたち。21種の一部。(これを特定するのにかなり時間がかかった)
 12月の土曜日は、今日が最後だが……。

 残念ながら今回は取り上げてもらえなかったようだ。
 いいまでだしてきたのは、ほとんど紹介してもらったのに、うーん。
 連日のイルカ報道で、イルカはもういいや!となっちゃったのかな? ならばしかたないや^^ 
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by kimfang | 2013-12-28 08:31 | 出版物