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動物児童文学作家のキム・ファンです!!
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10/7/30 住民登録番号、在日も、恐竜も、ありまへん。
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 ちょっと手こずったが、無事に恐竜の原稿を書きあげた。
 いつもの絵本の仕事はほとんど14場面。そいつが体に染みついているから今回の20場面の原稿は、ちと書きにくかった。
 絵本は「物語をぎっゅと締めたもの」。野球でいうなら抑えの投手。それまでの攻防を背負って投げる。
 そんな9回限定の抑え投手が、回をまたいで投げるようなもので、ペース配分がわからなかった。
 更には出版社初の「海外発注」(そんな大げさな)というから、OKまでには、かなりのトラブルがあると思っていた。
 しかし次長自らぼくを担当し、積極的な助言をくださったおかげで問題なく進んだ。

 さてさて、次長さんのOKも出たので正式に契約だ。
 お・あ・ず・けの「有馬サイダー」もごっくんごっくん飲み干した!
 事務担当者からも電話がきた。
 が……

 ありゃありゃ、ここに至ってトラブル発生。
 契約書を発行するのには、「住民登録番号」が必ず必要だというのだ。
 韓国では、入学、就職、運転免許証、パスポート、選挙、保険、インターネットサイトの利用など、ありとあらゆる場面で13桁の番号―住民登録番号が必要だ。
 みんな、17歳になったときからこの番号とともに生きている。

 「先生、日本の住民登録番号でいいから契約書に書いてください」。
 そういわれても、日本に番号制度などない。
 「えっ? ヨーロッパにもアメリカにもあるのに、日本はないんですか?」
 いくらおどろかれても、ないものはないんだからどうしようもない。

 実はこの住民登録制度、軍事独裁政権時代の1962年に導入された。
初めは希望者だけだったが、68年に北による「青瓦台襲撃未遂事件」が起こり、これがきっかけとなりスパイ防止のためにこの制度が徹底された。
 とても便利な半面、個人情報の国家の一元管理は問題も多い。
 
 途方に暮れた担当者が、「それじゃ、ほかの出版社はどうしてるんでしょ?」と聞いてきたから、へへへ、とても大事なことを思い出した。
 おー! 代理人を通さずの仕事だったから、すっかり忘れていた。
 そういえば、パスポートのコピーを添えて契約していたんだった。ごめんごめん。
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 住民登録番号がないぼくには、韓国の銀行はカードも発行してくれない。
 ※2005年当時はカードは発行してもらえなかったが、今は(2013年)は発行してくれる。
 韓国のインターネットの掲示板に書き込みしたくても、番号がないのでできない。
 ※携帯電話番号を登録しているとできるが、これに住民登録番号が必要^^
 因みにパスポートの住民登録番号は、「1000000」という7桁だ。

 トラブルは一気に解消。
 パスポートのコピーを見た出版社は、みな、「何ですか、この番号? 本当に住民登録番号が無い韓国人もいるんですねぇ」と感心する。

 さてさてさて、消費税増税となったときの還付のあり方を巡って、日本で急浮上しているのが、この国民の総背番号制度。
 果たして日本で導入されるのか? 
 在日の番号もあるんかいなぁ?
 
 「恐竜くん、きみの番号はありません」
 「ガオー。ない方が自由さ」
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by kimfang | 2010-07-30 18:03
10/7/28 ゲゲゲ 辞めさせ妖怪
 NHK朝の連続ドラマ―「ゲゲゲの女房」を欠かさず観ている。
 いつものそれは、新聞を読みながらとか、メールをチャックしながらとか、「ながら」で見ていたが、今回はちがう。
 まるで正座をするが如く真剣に観、しょっちゅう涙している。
 それはひとえに、売れない時代の水木しげるさんの境遇が、今の自分にそっくりだからにちがいない。

 ところで、このドラマには、例え売れなくても「水木まんが」を愛し、一生懸命に支え続けた名もなき編集者たちもしっかりと描かれている。
 そう。作家にとって、そんな編集者がどれほど大事なことか!
 こんなぼくにも、そんな編集者たちがいる……いやっ、いた……。

 韓国で初めてだした『コウノトリ』の編集者は、まるでこれを交換条件にするが如く出してから辞めた。
 韓国版『サクラ』を担当した編集者はちがう部署に移動となり、『ペンギン』を担当した編集者は、またもやそれを最後に辞めていった。(おー、一番、息が合っていたのに…)
 来春出版予定の『シマリス』の編集者は、幹部を説得するのに奔走してくれたのに、発売を待てずに辞めていき、
 そして何と、現在進行中の「生きものと共にシリーズ」絵本の担当編集者が会社を辞めるというではないか! (頼む、辞めないで!)
 みんな、日本語も英語もできるような優れた人たちで、だからこそフリーランスになったり、ちがう会社にいったりするのだが…

 事実、韓国の出版界は編集者の出入りが異常に激しい。
 韓国には日本のような「再販制度」がなく、自由な値引きをしていい。誰でも簡単に業界に参入できる半面、安定した経営になるまでには相当な競争を生き抜かなくてはいけない。
 そんな激務のしわ寄せは、おのずと編集者にのしかかる。
 やってられないや! そんな気持ちになるのだろう。

 それにしても、だ。
 ぼくの担当が、次々に辞めていくのは本当に不思議だ。
 最近は、もしかすると、問題はぼくの方にあるのかもしれないと思えてきた。
 ぼくの本を担当すると「燃え尽き症候群」よろしく、「たましい」を抜かれてしまうのかなぁ。
 ぼくは「辞めさせようかい」、つまり「辞めさせ妖怪」なのかもしれない。

 今週のゲゲゲは、「悪魔くん復活」。
 この「辞めさせ妖怪」をやっつける「悪魔くん編集者の復活」を望む!
 みんな、帰ってきて!
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by kimfang | 2010-07-30 17:30
10/07/24 世界のバリアフリー絵本展
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 京都国際交流会館にて、「世界のバリアフリー絵本展」が開催された。

 幸運なことに、友人のユニバーサル絵本とともに、ぼくの『巣箱』も朗読していただくことに。

 言葉の壁も、ひとつの「バリア」。
 22日、それを乗り越えようという趣旨で、韓国から日本にやってきて、只今、日本語猛勉強中のキム・ヒョスさんが韓国語で読んだあと、もう一度日本語で朗読してくださった。

 24日には、世界中で愛されているバリアフリー絵本が朗読された。

 レオ・レオンの『あおくんときいろちゃん』や、ピーター・レイノルズの『てん』は、やっぱりいい。分かり易くて深くて楽しい。
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 この二冊は、韓国でも翻訳出版されいてる。

 さて、今回の展覧会は、JBBY 日本国際児童図書評議会の協力を得て開催出来たという。
 国際交流協会職員の計らいで、「世界のバリアフリー絵本展実行委員会」の実行委員長と短い時間ながらお話をさせていただいた。
 
 「いつか、韓国でもやりたいね。と、留学生の方と話していたんですよ」と、実行委員長。
 
 韓国で、このような展覧会はまだない。ぜひ、実現したいものだ。そのときには、お手伝いしたいと申し出た。
 

 

 
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by kimfang | 2010-07-28 15:58
10/7/18 バリアフリー絵本展で「巣箱」が朗読される
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 毎年、絵本展を開催している「京都国際交流協会の図書室」。

 過去に、「動物絵本展」「韓国絵本展」では、講演もさせてもらった。
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 さて、20年目の今年は、「世界のバリアフリー絵本展」。
2010年7月21-25日まで開催される。
  詳しいチラシは、こちらをクリック!

 障害者も健常者もたのしめるユニバーサルデザインの絵本や、言葉の壁を乗り越えた多言語絵本など、100冊ほどが展示される。

 
 今年もぼくは、韓国初のユニバーサルデザインの絵本-『점이 모여모여 点が集まって集まって』(写真)を紹介することで、係わった。

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 この絵本を作ったオム・ジョンスンさんとぼくは知り合いなので、彼女が主宰する視覚障害児童の絵画教室-「우리들의 눈 私たちの目」の活動を知らせる本もお貸しした。
 
 韓国語がわからなくても、彼らの美術作品を写真で見られます。ぜひ、ご覧ください。

 ところで、22日の読み聞かせでは、上述の『점이 모여모여 点が集まって集まって』と共に、ぼくの絵本『둥지상자 巣箱』も読んでいただくことになった。
 
 こちらへも、ぜひ、おこしください。
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by kimfang | 2010-07-18 11:18 | トピックス
10/7/9 平和絵本プロジェクト
f0004331_175636.jpg 9日、戦争と平和を考えるブックリスト―「きみには関係ないことか」を出し続けている京都家庭文庫地域文庫連絡会から声をかけていただき、「絵本がつなぐ日韓」という題で講演をさせていただいた。
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 さて、講演では、日本で発売されているものも含めて60冊近い韓国絵本も展示したのだが、とりわけ参加者たちから熱い注目を浴びた絵本があった。
 日本でも『マンヒの家』(セーラー出版)などで知られる韓国を代表する絵本作家、クォン・ユンドクさんの最新作、『花ハルモニ』(私訳。正規なものではない)だった。
 1940年、13歳のときに旧日本軍によって従軍慰安婦にされてしまったシム・ダルヨンハルモニの証言をもとに作られたもので、6月に韓国で「先行発売」された絵本だ。
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 実は今、壮大なプロジェクトが進行中だ! 
 日本、韓国、中国の絵本作家が共同で「平和」をテーマにした絵本を作り、それぞれの国で出そうとしているのだ。提案したのは、やはり、日本の作家たち。
 04年に平和を願う絵本『世界中のこどもたちが 103』(講談社)を刊行したときに、もっと深く平和を考える絵本が作れないものか? それも先の戦争で被害者となった韓国と中国の絵本作家たちと共につくれないものか? 
 05年にそんな想いを韓国と中国の作家たちに提案して快諾を得た。

 日本からは、田島征三、田端精一、浜田桂子、和歌山静子、韓国からはチョン・スンガク、イ・オクベ、クォン・ユンドク、キム・ファンヨン、中国からは周翔、蔡皋、蕭翺子、姚紅、岑龍が参加。出版社は、日本が童心社、韓国はサゲジョル、中国が訳林出版社と決まった。
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 しかし「平和」といっても、それぞれの国での捉え方はずいぶんと違う。
 日本ではすぐに原爆がうかぶのだが、科学読み物『絵で読む広島の原爆』(福音館)が韓国で04年に発売されたときには、原爆絵本の翻訳出版自体の是非を巡って激しい論争が巻き起こった。それでも、出たことは大きな前進だと思う。

 今回、作家たちは「デモ作品」をお互いに見せあい、ときには厳しく指摘し合って絵本を創り上げていった。
 提案から5年。全12巻の「平和絵本」の第1巻が発売された。それが他でもなく講演で展示した『花ハルモニ』なのである。秋には、日本と中国で発売される予定だという。

 日・韓・中の絵本作家たちの意義深い挑戦を応援してほしい。
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by kimfang | 2010-07-11 17:59
10/7/7 有馬サイダー飲む日を目指して
 
 1月から半年かかって『ミツバチ』の科学読み物を書きあげた。『韓国版 サクラ』や『ペンギン』を出してくれた창비さんから来年に発売される。

 頑張った自分へのご褒美。先月末、以前からいきたかった有馬温泉にでかけた。
 とはいえ、自らの「身の丈」はちゃんとわきまえているつもりだ。「じゃらん」で一番リーズナブルなホテルをチョイスした。
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 さて、有馬といえば、やはり、「金泉」。そして「有馬サイダー てっぽう水」だ。
 金泉は、あとで楽しむとして、その湯あがりに腰に手をあてて飲み干す予定の有馬サイダーをゲットすべく、ぶらりと外へ出かけた。

 すると、突然、携帯が鳴った。表示された相手番号は「+82…」。
 おうっ、韓国からの電話だ。何かあったのか?と思いきや、話してみると、今まで知らなかった人からの電話だった。
 電話の主は、「恐竜絵本」の執筆を依頼してきた。
 ところが電波の調子がよろしくない。よく聞こえないから、何度も聞きなおすが、メモもとれない。
 もう、サイダーどころではなくなった。
「あとで、もう一度かけて欲しい」
といって電話を切ると、一目散にホテルに戻ってネットを使って「相手」を研究した。

 実は以前に、他の出版社から恐竜を書けないか?と打診されたことがあったが、「野生動物じゃないので」と、カッコつけて断った過去がある。
 さぁ、どうする? 
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生れてはじめて経験する金色のお湯、金泉につかりながら、真剣に悩んだ。
 料理が並んでも、そればかり考えてしまって、せっかくの温泉が台無しだ。

 次の日、三田にある「人と自然の博物館」へ出かけた。
(おいおい、休むつもりが完全に仕事モードやで)
 何と、何と、「特別企画 丹波の恐竜展」が開催されているではないか。
 もう、書くしかないでしょ。
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 さてさて、京都へと帰る車の中で、大きな忘れ物をしたことに気付いた。
 有馬サイダーを、まだ、買っていないことを思い出したのだ。
 一縷の望みをかけてドライブインに入る。
 あってくれ~あっておくんなさ~い。
 ・・・
 ありま、した。ありま、した。ありま、さいだー。

 原稿の締め切りは今月末。
 恐竜絵本を書き終えるまで、有馬サイダーは、お・わ・ず・け。

博物館で、恐竜バージョンの佐久間式ドロップスを見つけた。
 こちらは、脳味噌のオヤツ。原稿に行き詰ったら食べることに^^
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by kimfang | 2010-07-07 18:20
10/7/1 9日に「韓国絵本」の講演します
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 日時 2010年7月9日 金曜日 午後1時30分~3時30分

 場所 ひとまち交流館 京都  第3会議室

 参加費 500円

 主催 京都家庭文庫地域文庫連絡会 

 韓国の絵本は、日本との交流のなかで質的な発展を遂げました。
 そして今、世界へと広がっています。
 ぼくは韓国絵本をリードする作家たちと交流があり、
 自らも韓国で絵本をだしています。
 
 日韓で発売された韓国絵本を50冊ほど展示し、
 日韓絵本交流の裏話などもお話したいと思います。
 ぜひ、ご参加ください!
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by kimfang | 2010-07-01 08:25 | トピックス