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動物児童文学作家のキム・ファンです!!
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11/1/1 十長生を探して
 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
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 昨年の「トラのむかし話」に引き続き、今年も初講演は高麗美術館だ。
 
 1/15(土)、3/12(土)に韓国絵本の読書会を行います。
 
 時間は ①13:30 ②15:00 の2回講演。(計4回) 

 今年のテーマは「十長生を探して」。
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 「十長生」とは、中国の神仙思想に由来するもので、長生きの象徴を10個集めたもの。
 上の写真はインチョン空港にある韓国文化に触れるコーナーにあった屏風。
 日、山、亀、鶴、水、雲、松、鹿、霊芝、桃など、「十長生」が描かれている。

 朝鮮王朝時代にはお正月に宮殿の門の両脇に掲げられていた。
 右の写真は、景福宮の煙突に残る「十長生」。
 
 やがて「十長生」は庶民にも広まっていく。

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 そんな韓国の人たちの「十長生」への思いが込められた絵本がある。
 『십장생을 찾아서』최향랑/ 창비 2007 は、
 病気になってしまったハラボジのために「十長生」を探す旅にでる物語。
  とても人気のある絵本だ。
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 翻訳して講演のときに読もうと思っていたら、
 昨年11月に日本語版が岩崎書店から発売された。
 ラッキー! 翻訳の手間が省けた^^
 そのぶん、より、深い話ができそうだ。
 この講演のことを창비チャンビ出版社にいうと、
 何と、ぼくの新しい担当者(現在、ミツバチの本、一生懸命つくっている)が、
 この本の責任編集者だったことがわかった。
 これまたラッキー! ^^

 本が生れるまでの裏話、苦労話もちゃっかり取材しました。
 講演をお楽しみに!

 詳しくは、ここをクリック。
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by kimfang | 2010-12-31 16:15 | トピックス
10/12/20 吾輩は「猫質」である
 韓国へいくと必ず立ち寄るのが、教保文庫。韓国最大の書店だ。
 空港へ向かうギリギリまでいた。
 だした本がちゃんとあるのか? まずは確認。
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 一週間前にいった家人が、まだ日本に届いていなかった『トキ』を見ようと必死に探したが、どうしても見つからず店員にたずねみたところ、店員もわからないところにあったといっていたので、心配だった。

 『ゾウのサクラ』はなかったが、他の本は、みな、ちゃんとあった。
 それなのにやはり、新刊の『トキ』の姿が見当たらない。
 出版社別に置かれたコーナーには『巣箱』や『カヤネズミ』はあったのに、トキはいない。
 たまらずぼくも店員にたずねてみた。
 すると店員が、「絵本の新刊コーナーにありますよ」と案内してくれた。
 なかなかいい場所にあるな。よしよし。
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 次は、今、韓国でどんな本が流行っているのか? 
 きっちりとチェックしなくしてはいけない。
 リニューアルされた店内には、日本の本をそのまま置いてある日本書コーナーや、日本の本の翻訳本を集めたコーナーもあった。
 
 どんな本が翻訳されているのか? 
 それも大事なチャックポイントでもある。
 おおっ、これは『ホームレス中学生』だ!
(左から『さよなら渓谷』、『ホームレス中学生』、『犬と私の10の約束』、『蹴りたい背中』)
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 へぇ~っ? 今になって『吾輩は猫である』がでている。それも3社から。
 おっ! ちょっと待てよ…
 と、いうことは…もう、ネコもいけるかも知れない!

 信じられないかも知れないが、韓国では猫のイメージは極めて悪い。
 いやっ、悪かった。
 不吉だとか、呪われるとか。年配ほど、その悪いイメージは強いのだ。
 しかし最近は、かなり変わってきた。
 
 だって、大韓航空の日本への旅行CMに、「たま駅長」が登用される時代だもの。

 日本に帰るなり、数年前に我が家の愛猫―「チャム」を主人公にして書いた絵本原稿を出版社に送ってみた。
 出版社の返事は「うーん、いいんですが…」とツレナイ。
「それより、書いてもらいたいものがあります。それを先に書いてもらったら、ネコもちゃんと検討しますから」だって。
 「人質」ならぬ「猫質」である―。

 原稿依頼をしてくれたかのだから頑張らなくっちゃいけないけれど…
 ぼくと同世代の室長には、やはりまだネコへの偏見が残っているのかなぁ。
 「猫質」開放のために、いい仕事をしなくては。


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 吾輩は「猫質」である。
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 名前はチャム。
 
 ネズミに誘われてこたつからでると、かごに入れられた。

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 いったのは病院。
 
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 何っ? 予防接種だと。
 
 チッ、だましやがったなっ。

 もう一緒に寝てやらないと、思ったが、
 
 腕まくらの心地よさには代えられない。

                           しょうがない。今日も一緒に寝てやるぜ。
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by kimfang | 2010-12-19 17:30 | 取材ノート
10/12/3 中国進出?
 実は今回の訪韓目的はもうひとつあった。
 韓国でだした絵本「生きものと共にシリーズ」、『巣箱』、『カヤネズミ』、『シオマネキ』の3冊が中国の出版社からでることになったと、担当編集者(フリーランスの代理人)から連絡を受けたからだ。
 本当かな? それも3冊も? 
 とにかく『トキ』の出版記念食事会をするからきてほしい。そのときに契約書を書くからという連絡だった。
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 韓国の友人たちはみな絵本界のビックネームだ。当然、海外でもだしていて、もちろん、日本でも。韓国の人口は少なく国内市場は小さい。絵本といえども、電化製品や車のように積極的に海外に売り込むことを出版社は常に考えている。
 友人たちを見ていて「日本で絵本をだすよりも、韓国でだした方が世界とつながる」と確信した。
 いつかぼくも、と思っていたが、まさかこんなに早くに実現するとは。
 でも、代理人が大げさにいっているだけで実のところは…という不安もあって落ち着かなかった。
 『トキ』の食事会には、何と『巣箱』の画家、イ・スンウォンさんと、『カヤネズミ』の
画家、クォン・ジョンソンさんもやってきたので、やっぱり、本当だったんだと感じた。

 『トキ』の画家さん(中央)と編者者さん(左)と記念撮影
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 宴の途中で出版社のチーム長がサインしてとだした契約書には、
 オー、ちゃんと漢字のタイトル名が!
 しかも「トキ」までも、入っていた!
 トキって「大玉」って書くんだと知った。

 トキはでたばかりだし、何といっても中国はトキの本場。
 トキの翻訳化はないと思っていたから嬉しさが倍増した。
 
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 子どもたちだけでも約3億人もいる国だ。
より多くの読者に出会えることが何よりもうれしい。
 発売は2012年になるという。
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by kimfang | 2010-12-12 12:06 | トピックス
10/12/2 盲学校美術授業を参観
 数年前から追いかけているテーマとは、目の不自由な子どもたちの美術教室―「우리들의 눈 わたしたちの目」の活動だ。
 子どもたちの作品はギャラリーでいつも展示しているので、誰でもいつでも観ることができる。ぼくも韓国にいったときは必ず鑑賞している。しかしここはあくまでも展示のスペース、創作をする場ではない。

 あの、研ぎ澄まされた感性溢れる彼らの作品は、いったいどこでどのようにして産みだされるのだろうか? 
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 一度、創作の現場を見たいと切に願っていた。
 子どもたちの作品のほとんどは、盲学校における美術授業で創られる。「우리들의 눈 わたしたちの目」の美術教師が学校へ出向いて授業を行うのだ。
 今回、授業はもう終わってしまったが、特別に「補習授業」を組んでしてくださることになった。

 学校での授業は終わっているので、補習授業は学校の前にある教会で行われた。
 子どもたちのとなりで指導するのは、美大をでた若い先生たち。
ベテラン先生、コ・ジュギョン先生が「クリスマスにちなんだ作品を創りましょう!」といって授業がはじまった。
 
ところがコ先生が、軽快なクリスマスミュージックを流したから驚いた。
ぼくはカメラの音も創作に影響を与えると思い、音の消せるカメラを準備していたからだ。
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 それだけじゃない。紙やフエルトをもらった子どもたちがみな、いっせいに伏せてしまったものだから、激しく動揺した。

 あぁ…ぼくが無理に授業を参観したいなんていったものだから機嫌を損ねているんだ…
 ごめんよ…
 申し訳なく思っていたら、まったくちがった。
 子どもたちは材料の臭いをかぎ、さわり、残った視力で一生懸命に色や明るさをチェックしていたのだ。
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「先生、前のよりいい紙だね」
「もっときれいな色がほしいよ」

 顔をあげると活発な会話が飛び交った。
 とりわけジュンソクは、色へのこだわりがすごかった。
 世界各国の国旗と、そこに使われている色をきちんといえた。
 なかでもオレンジ色が大好きで、ぼくがオレンジ色の材料を探してもってきたが、右目に着かんばかりに近付けて「もっと黄色に近いものがよかった。こんなんじゃダメ」といった。
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 創作現場は、ぼくが想像したよりもはるかに明るくにぎやかなものだった。
 テギョンはコ・ジュギョン先生を家に招待したくてしょうがないようで、しきりにその話をもちだした。
  コ先生はそんなテギョンの話を聞きながら、じょうずに裁縫へと導いていく。

 ぼくもやってみたが、ケガをしないように先が丸いハリだからなかなか縫うのはたいへんだ。
 あとで知ったことだが、目の不自由な子どもたちの手の力はとても弱い。縫物はそんな子どもたちの筋力アップに最適だという。
 また、大活躍の両面テープも指先の感覚を養うのにとてもいいのだ。

 スンテとテギョンの会話は、まるで漫才だ。
ふたりはお互いの家に遊びにいったときの話をしてくれた。階段を何段登ってどちらにいくのか、しっかりと覚えている。お互いの家の正確な見取り図までもがきちんと頭の中にある。
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 黙々と創作に打ち込んでいたのがハヌルとヨンジン。
ハヌルは雪を降らすのに苦心していた。そのかいあって作品は立派なホワイトクリスマスとなった。
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 授業が終わったので、オモニたちが入ってきた。
 作品はクリスマス祭の期間、教会で展示される。今日は持ち帰れないので記念撮影。
 「スンテ、いい顔して!」
オモニがうれしそうにシャッターを切った。

 先生たちとオモニたちが、ぼくの『韓国版サクラ』をたいへんな苦労をして点訳してくださったときいた。
 子どもたちがそれを読んでくれているという。
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by kimfang | 2010-12-11 16:55 | 取材ノート
10/12/1 韓定食の達人?
 知らぬ間にぼくは、「韓定食が大好きな人」になっていた。
 噂が噂を呼んだようで、どこの出版社もご飯といえば韓定食の店ばかりに連れていく。
 今回も3日間で3回。毎日、昼か晩は韓定食だった^^
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 確かに、はじめて韓定食をご馳走してもらったときは非常に感動して、ひとつひとつ写真を撮ってうれしそうな食べたものだ。
 担当者のそんな記憶が次の編集者に受け継がれて、いや、何故だか他社の編者者にも伝わって「韓定食が大好きな人」となったようだ。
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 韓定食は、韓国料理の懐石のようなもので、多様なパンチャン(おかず)がテーブル狭しと並ぶ。
 そのなかにオモニやハルモニがつくってくれたものを見つけたならば「懐かしい味」になり、いままで知らなかった料理がでると「新鮮な味」となる。
 例え好き嫌いがあっても大丈夫。嫌いなものは手をつけなくても目立たない。
 しかも酒のアテになって、締めのメシにもなるから、こんな便利な食事もないだろう。
 接待する出版社にとっても都合がいい。
 何料理にしようか? 悩む必要もないうえにぼくが大好きとならば決まりだろう。

 そんなこんなで、今まで数々の韓定食屋さんにいって、いつしか「韓定食の達人?」となったぼくが、これまでのベスト3に入れもいいほど、たのしくいただいたお店を紹介しよう。

 景福宮近くのギャラリーが並ぶ道沿いにある「솔뫼마을」(ソルモマウル 松山村)という韓定食屋さん。

 二階にあがるまでに瓶とカボチャがある。
 するとまずはカボチャのスープがでた。こんなの初めて。ぐっときた。
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九節板(クジョルパン)の中央は、
ふつうは薄く焼いたクレープのようなもののだが、
何と赤いカブラのスライス。
これがなかなかいい。

 

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きのこの中にミンチとチーズを入れて焼いたものも。おー変わり種。これって韓国料理? ⇒

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 アヒルの肉にチーズがかかっていて、         伝統的なジョンがでてきて。ホッとしていたら、
 あらあら、ラッキョがそえられていた。  
 このラッキョが酸っぱくなくて、美味いのなんの!

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 いつもの韓定食のメンツが、ひとつのお盆に盛られてきた。
 二三人でひとつの皿に盛られることがあるので、
 こうしてひとり分をだしてくれると、とてもありがたい。

 「韓定食の達人?」が、お勧めします!
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by kimfang | 2010-12-09 14:27 | 取材ノート
10/12/1 怪しいホテル
 北のヨンピョウ島砲撃で緊張の高まるなか、韓国へいってきた。
 数年前から追いかけているテーマがあり、ようやく取材対象の子どもたちに会えることになったので(後日詳しく話す)迷うことなく旅立った。
 
 いつもなら安いゲストハウスを使うのだが、たまには贅沢にホテルもいいだろう。友人に頼んで、出版社に通うのに便利な場所にある「남경 ナムギョンホテル」というホテルをとってもらった。

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 空港から高速バスで合井(합정 ハプチョン)駅に。
 ネットからプリントアウトした地図には、まずは目印のSKガソリンスタンドを目指せとある。
 その道をまっすぐいくとホテルがあるというからそのまま進むと、あった、あった。
 黒いシックな外観。オー立派なホテルじゃないか!
 
 しかしホテルの名前は「써클 サークルホテル」。あれれ?「남경 ナムギョンホテル」はどこにある?
 すると「남경 ナムギョン」の文字が見えた。が…うっそー!
 今どきありえない温泉マーク!
 まさか、そんな…
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 一瞬、友人をうらんだが、近づいてみてホッとした。

 温泉マークの怪しいホテルは「남경 ナムギョン」ではなく、「남경장 ナムギョンジャン」だったのだ。
 ところが怪しいホテルはもう営業していなくて、横断幕が示す右側にはちゃんとした「남경 ナムギョンホテル」が建っていた。

 ナムギョン、探すのにナムギ(難儀)やったなぁ…
 とボヤきながら、とにかく、きれいなホテルでよかった、よかったと、安堵した。

 部屋もゆったり。快適に過ごせた。
 でも、いつも一緒に寝ているネコがいないのがちょっぴり寂しかった^^
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by kimfang | 2010-12-07 22:53