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動物児童文学作家のキム・ファンです!!
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11/4/17 あべ弘士さんの講演を聞き、動物園・水族館を考える
 韓国から来客があった。
 ぼくのペンギンの本の絵をつけてくれたチェ・ヒョンジョンさんだ。
 彼女は京都精華大学のマンガ学部に留学したので、京都は第二の故郷。忙しくてなかなか日本にこられなかったが、今回、約3年ぶりに来日した。
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 家にきたとき、でたばかりの新作絵本、『オオカミ』をプレゼントした。
 京都市動物園にいたチョウセンオオカミの話だ。
 留学生時代に、彼女が京都市動物園のパンフレットの絵を描いた縁もある。
 何よりも、絵本の主人公となったオオカミの担当飼育員から、チェさんを紹介してもらったのだから。

 
 本を見せながら、ちょっと先輩ぶって、「講釈」をはじめてしまった。
 長い間、チョウセンオオカミの絵本を書きたいと思っていたが、うまく書けず、あべ弘士さんの『エゾオオカミ物語』(講談社)と、ジーングレイクヘッド・ジョージさんの『オオカミがかえってきた』(原題 THE WOLVES ARE BACK 韓国ではでているが、日本ではでていない)と出会って、物語ができたという話だ。

 日米の尊敬する動物作家の本には、オオカミが自然のなかで果たす<バランサー>としての役割がわかりやすく説かれている。

 自然界でなく、動物園で一生を過ごしたチョウセンオオカミの実話だけど、なんとかこの二冊のような、、<オオカミの役割>を取りこめないか? 工夫に工夫を重ねたことをしみじみと話した。
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「あっ、そういえば、次の日曜日に、法然院であべ弘士さんの講演があるんだ」
と、いうことで一緒にでかけたていき、たのしく聞かせていただいた。

 この日、あべさんの講演のあとには「動物園や水族館を語ろう」という鼎談もあった。
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 講演の後、チェさんと喫茶店で、動物園や水族館の役割について話してみた。
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 動物園で飼われている動物は檻のなかに入れられて、確かにかわいそうだ。
 彼らが少しでも快適に過ごせるようにしてやらなくてはいけない。

 しかし、彼らが「見世物」になってくれるおかげで、生息地に棲む仲間の動物たちのことも、ヒトは考えることになる。

 オオカミを観ることによって、オオカミが自然のなかで果たしていた役割や、彼らがすめる環境とは何か?を考えるきっかけとなるのだ。

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 今、京都で大問題となっているのが、「京都水族館」。 イルカショーが売りだという。
 それって、時代に逆行していないか? ソウル大公園は、イルカショーを中止した。

 進んだ国では、その入園料は、生息地の動物保護に使われるというのに、生きものを使った金儲けの施設が、また、日本に増えるのはいかがなものか。

 日本ほど、動物園や水族館があり過ぎる国はない。
 そろそろ、それなりの適正数に減らして、
 その目的も、明確に環境教育にしぼらなくていけなのに…
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by kimfang | 2011-04-23 16:20 | トピックス
11/4/9 今なぜ、福井にコウノトリ?
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 コウノトリを求めて、福井県・越前市にいった。
 実際には今、越前市にはコウノトリはいないから、コウノトリに憑かれた「人」に会いにいったということになろうか。

 コウノトリは豊岡のものと思っている方が大半だろうが、福井県・越前市(当時は武生市)と小浜市は、最後までコウノトリがすんでいたまちで、1964年に日本で最後の野生のヒナ誕生も、実は、福井県・小浜市なのだ。

 その後、1966年を最後に福井でもコウノトリがいなくなる。結局、1971年に豊岡にいた野生最後のコウノトリが死んで、日本のコウノトリは絶滅してしまった。
 けれども2005年に豊岡でコウノトリが復活。
 今年の10月には福井県でもコウノトリの放鳥(※当初はハードリリースも考えられていたが、飼育して生まれたヒナを野生に放つ、ソフトリリースになった)が予定されているから、間もなく福井でも、コウノトリが復活することだろう。
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 ところが、福井にコウノトリがいたことを知らない福井県民は多い。
 しかも、福井でコウノトリが放鳥される意義や意味をちゃんと理解している人も少ないという。
 何とか、しなくては! 
 と、福井各地を飛び回って、「コウノトリもすめる環境づくりをしましょう」と精力的に説いているのが野村みゆきさんだ。

 野村さんは越前市エコ交流ビレッジの指導員を2001年から務めている。
 2003年9月に、「コウちゃんと会うツアー」を企画したことからコウノトリと出会う。
 
 コウちゃんは、1970年に福井県・武生市に舞い降りたたあと捕獲されて豊岡へいって、たった一羽だけのひなをうんだコウノトリで、豊岡では「武生」と呼ばれた。f0004331_1145938.jpg
 ご存じのとおり、ぼくはこの、くちばしのおれたコウノトリのことを2003年に絵本にした。
 翌年の3月に、当時、コウちゃん保護に携わった人びとたちを集めて講演会を開いてくださったのが、野村さんだった。
 
 実は、コウちゃんが飛来した1970年から数えて40年目にあたる昨年、何と、コウちゃんが舞い降りたまちに、また、コウノトリがやってきたのである。
 豊岡から放たれたコウノトリだ。

 おりしも「コウちゃん飛来40周年記念事業」を準備している真最中だった。
 人びとは、コウちゃんの生まれ変わりがきたとよろこんだ。

 「えっちゃん」と名がついたコウノトリは107日間も越前市に滞在して、住民票まで発行された。今は、彼氏と、富山の方へいっている。
 越前市を忘れたわけではない。やがて迎える繁殖適齢期に、どこでひなをうんで育てようか?と各地を回って、品定めしているんだ。きっと、もどってくるだろう。

 コウちゃんの物語を書いた縁もある。福井県のコウノトリ復活を応援する本を書かなくては。

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 さてさて、取材にいくと、そこの名物を食するのもたのしみのひとつ、
 武生にきたのだから、「越前そば」を食べなくては。
 おろしが入ったつゆを、鰹節がかかったそばにぶっかけて食べるのが、こちらの流儀

 うまかった!
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by kimfang | 2011-04-10 11:53 | 取材ノート
11/4/9 オオカミ、新聞で紹介される
 新刊をだすと、土曜日はドキドキする。
 紹介記事を書いてもらえるだろうか…と。

 ハンギョレ新聞が紹介してくれた。 大手だ。よかった。
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by kimfang | 2011-04-10 11:37 | 出版物
11/4/2 「オオカミ」、新聞で紹介されて、ほっ。
 本を創るのもたいへんだが、実は、でたあとの方がもっとたいへんだ。
 でた、でた、いって浮かれてはいられない。
 ある程度の販売実績がないと、次に仕事がこないから。頑張って売らないと^^

 韓国では毎週、新刊の紹介が新聞に載る。児童書も絵本も、ちゃんと大人の読み物と一緒に取り上げてもらえるところが、家庭欄でしか扱ってくれない日本とは大きなちがいだ。
 とりあえずは新聞に載るのか? 新刊がでたあと、最初の試練がここにある。
『トキ』は紹介されなかったので、もしかすると、今回も…と心配していた。

『オオカミ』は、まずは一社が紹介記事を書いてくれたので、ほっとしている。f0004331_1221344.jpg

 今まで韓国でだしてきた本は、順調に取り上げてもらっていたが、昨年11月末にだした『トキ』だけは、とうとうどこも紹介してくれなかった。
 もちろん、中国からもらったのだからそうなんだけど、どうしてもトキは中国を連想してしまうのだろう。

「天安艦事件」、「延坪島砲撃事件」などで北朝鮮の肩を持つ中国に対しての不信感があったうえに、「違法操業の中国漁船が韓国の警備船に体当たりした事件」が起きたことが原因かもしれない。
 
 今、韓中関係は非常に悪い。3月初旬には違法操業を続ける中国の漁船に、韓国の海洋警察が実弾を発砲する事態となった。中国の韓国領事館における美人スパイ問題、いわゆる「上海スキャンダル」もあって最悪といってもいいくらいだ。
 
 そして今回の『オオカミ』―。
 昨年は、南北関係が一触即発の戦争の危機に陥ったこともあり、統一を願う絵本は取り上げてもらえないだろうと思っていたから、小さな記事でもありがたい。
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 そういえば、つい先日、軍事境界線(DMZ)近くの京機道波州市にある、民間人の出入りが統制されている区域、通称「民統線」の北側にコウノトリがやってきたというニュースが流れた。韓国のコウノトリも絶滅していない。渡りの途中のコウノトリだろう。韓国でもコウノトリは、よい報せをもってくる吉鳥だ。

 それを裏付けるように、南北が「白頭山の火山活動問題」で民間交流を行った。人道的支援として韓国から北朝鮮へ医療物資も送られた。
南北和解に向けた動きが少しずつ出始めている。

 するとまた、2008年に中国から譲り受けた韓国のトキが、今年もヒナをかえしたというニュースも飛び込んできた。
 ありがたいことに『トキ』の売り上げも上向いているようだ。

 むずかしくてややこしい問題だからこそ、トキやオオカミといった生きもの交流からはじめないと! 
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by kimfang | 2011-04-02 12:23