動物児童文学作家のキム・ファンです!!
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13/11/28 イルカ、もうすぐ
  2009年から続いている年間2冊以上の「マルチ出版^^」。今年はもう途切れるのかなぁと思っていたら、何と、来年になるかと思っていた『イルカ』をだすという連絡がきた。ここ数日間、校正との格闘でふらふらだ。 左の写真は、表紙候補。
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 このイルカの科学読み物の企画を提案したのは、昨年の4月だった。ソウル大公園で飼育されていてショーまでしていたチェドリが、韓国に114頭しか確認されていないミナミハンドウイルカで、しかも違法に捕獲されたイルカだったことがわかり、そのイルカを元の済州島の海に帰そうという世論が巻き起こっていた頃だ。
 折しもこのとき、新しい海軍基地建設を巡って済州島の海は注目を集めていて、「チェドリを済州島の海へ」という機運は基地反対運動とも連動して相当なものだった。

 ぼくも何か、チェドリを手伝えないか? 
 チェドリを主人公にしたノンフィクションも視野に入れて出版社に提案してみた。すると、意外にもチェドリだけの本ではなく、イルカを総合的に知る科学読み物を書いてほしいといってきた。
 なるほど! 
 ぼくもその方が結果的にチェドリのためになると思い、よろこんで引き受けた。その理由は、韓国にはまだ、イルカの基礎知識を教えてくれる「国産」の本がなかったからだ。
 唯一あるのは、ぼくが一番お世話になっているチャンビがだしたクジラの科学読み物、『クジラはなぜ海にいったのか』。かなりのロングセラーだが、進化のことが中心で、クジラ・イルカと暮らしてきた文化や、最新の生態知識に乏しかった。

 ほかの分野もそうなのだが、韓国は応用問題を解きながら同時に基礎も学んでいるようなところがある。民主主義にしても、それまではずうっと軍事独裁政権だったが、1987年に民主化宣言があってようやく民主化されて、歴史は浅く、まだまだ落ち着かない。
 産業にしても長い基礎技術の積み重ねの上に今があるのではなく、60年代の世界最貧国からたった50年で、G20国まで、急スピードでのしあがるってきたので、そのもろさは克服しなければいけない弱点でもある。
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 イルカにしてもそうだ。先進国でもあまり例のない、水族館で飼育されていたイルカの野生復帰という「応用問題」を見事に解いたにもかかわらず、人とイルカの関係を変えた「オポ」の本も、水族館から海に帰っていった世界でいちばん有名な「ケイコ」の本もでていない。
 多くの人が知らないのは仕方ないが、水族館などに勤めていてイルカに係わっている人でも、この2頭のイルカを知らないのだ。つまり、基礎ができていないのである。
 ということで、オポやケイコの話もでてくるイルカの科学読み物を書くことになったのである。

 さて、今回の本の画家さんは、絵本『トキよ、帰っておいで!』で組んだイ・ミンソンさん。ライバルのクジラの本が、「かわいい系」だから、ぼくたちは「かっこいい系」で勝負することに。
 表紙やトビラに筆字を入れて、「国産」というのをアピール!

 すでに「優秀企画賞」はもらっているので、あとはデザイナーと編集者にかかっている。
 頑張ってや!
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by kimfang | 2013-11-28 08:39 | トピックス
13/11/23 成長のための読書
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 『17歳の人生論』『初めて読む西洋の哲学書』などの著書と青少年たちの心を打つ講演で有名なソガン(西江)大学の哲学講師、アン・グァンボク氏が青少年のためのブックガイドをだした。
著者が哲学講師を務めるソガン大学といえば、パク・クネ大統領の出身校。日本の上智大学と並び称される私立の名門大学だ。

 本のタイトルは『성장을 위한 책 읽기 成長のための読書』、数日前に発売された。いや、正式な発売日は11月25日なのだが、すでにメディアで多く取り上げられている注目の本だ。ネット書店からの情本によると、これは2004年から2013年8月までに出版専門雑誌「企画会議」に連載していた青少年向けの本の紹介コラムをまとめたものだという。

 何とその、選りすぐりの52冊の本を紹介したガイドブックに、ぼくの『ミツバチがいなくなればイチゴが食べられないの?』が紹介されているというのだから、おどろいた。だって、あれは青少年ではなく、小学中学年向けに書いたものだもの~^^
 
 詳しいことはまだ本を手に入れてないのでよくわからないが、本の中身が少し見られるネット書店の「ビュー」に、ありがたいことにぼくの本を取り上げたページがアップされていた。
 そこの内容を少し紹介すると、
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 ……だけど、女王バチだって働きバチのする通りにしなくてはいけない。女王バチの仕事は卵を産むこと。働きバチにさせられるがままに、働きバチの部屋には働きバチの卵を、オスバチの部屋にはオスの卵を、後任の女王バチの部屋にだって女王バチの卵を産まなくてはならない。その後は、ほかのハチたち同様に引退もしなくてはいけない。

 それだけではない。ハチの世界は「王侯(おうこう)将相(しょうしょう)寧(いずく)んぞ種(しゅ)あらんや」―王侯や将軍・宰相となるのは、家柄や血統によらず、自分自身の才能や努力によるという意味)である。
 どのような働きバチだってローヤルゼリーをたっぷり与えられれば女王バチになれる。このようにみると、ハチの世界は理想的な共産社会のようにみえる。社会主義者たちが夢みた労働する人たちがもてなしを受けるユートピアというのがあるとするならば、ハチの世界ではなかろうか? 
 『ミツバチがいなくなるとイチゴが食べられなくなるの?』は、科学の話だけれども、読むとしきりに私たちが暮らす社会のことを考えさせてくれる。
 
 ざっと、こんな感じだ。
 なるほど、小学校の中学年向けに書いた本だけど、社会の在り方、就職、働き方などを考えだす青少年たちにとってもいい本になりそうだ。
より良き社会を築いていくのは、若い人たちだから。

 とにかく、先月の「優秀科学図書」にも匹敵する、うれしいことでもある。
 『成長のための読書』とともに、ぼくの本も、もっともっと広まってくれることを期待したい。
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by kimfang | 2013-11-23 16:38 | トピックス
13/11/20 ラムサール軍手の出番^^
 早く寒くならないかぁ~と、出番を待っていたのは豊岡市オリジナルの「ラムサール軍手」! 
 9月の末に韓国の子どもたちを城崎の田結(たい)湿地に連れていったときにお土産にもらったもの。
 今朝、自転車に乗るのに手が冷たくて。
 そうだ、軍手があったと思い出した。 2か月ぶりにデビューだ。
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 トンボ、カエル、小魚、カニ、そして真ん中にはやはり、コウノトリ! 生きものがいっぱい。この絵が何と、滑り止めになっているという優れもの。
 いいでしょ^^
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by kimfang | 2013-11-20 16:12 | トピックス
13/11/13 『イヌ』2013優秀教養図書に選定
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 つい今しがた韓国の出版社から、3月にだした『人間の古くからの友だち イヌ 인간의 오랜 친구 개』(ノンジャン 논장)が、2013年 文化体育観光省の「優秀教養図書」に選定されたとの連絡があった。
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 2011年に『シマリス』(ウリ教育)で初めて選ばれ今回で二度目。何度選ばれてもうれしいものだ。
 昨年にだした『ミツバチ』も選考対象だったが、こちらは先月にすでに「優秀科学図書」に選ばれていたので今回は入らなかったが、続けての選定によろこんでいる。

 政府は総額24億ウォン(2億1千万円)を拠出し、20万冊の本を購入し、2,500か所の公共機関に贈る。ひとつの優秀図書に対し500万ウォン(最優秀は750万ウォン)を限度に支出するというから、ぼくの『イヌ』だと415冊!?

 増刷はすでに決まっていたのだが、選定を受けて大幅な増刷となったとのこと。

 ありがとう、イヌちゃん ♡ 개야, 고마워!

 文化体育観光省の公式発表はここから。一番下にある目録をクリック
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by kimfang | 2013-11-13 19:28 | トピックス
13/11/6 でるか? 書評の効果^^
 先週、外出していたら、突然、韓国から国際電話があった。
 いつもお世話になっているノンジャン出版社の編集者だったのだが、ネット書店向けに書評を一本書いてほしいという内容だった。しかも、1週間で^^ 急すぎる!
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 日本で唯一の児童文学雑誌である「日本児童文学」に「ノンフィクション時評」というのを何度か書いたことがあるが、その仕事には数か月の時間をいただけた。1週間は短すぎるし、さらに韓国での書評の仕事は今回がはじめてということで、今後のことも考えて今回は慎重にやりたいから無理はしないと判断した。
 ごめん、むずかしいとやんわり断って、代わりに書けそうな知人の名前を挙げた。

 なのに……。
 それでも、どうしても! とうまく説得されてしまい、結局、引き受けることになってしまった。それはほかでもなく、尊敬するあべ弘士さんの本だったからだ。
 それじゃあ早く本を送ってよ―といっても、一番早いEMS(国際スピード郵便)でも中2日かかる。物理的に無理だ。大丈夫、原書は日本の本だからこちらで簡単に手に入るからといって電話を切った。

 が、運悪く外出の仕事が長引いた。ただでさえ時間がないのに、早く本を手に入れなくてはと焦った。外出先から帰る途中に書店に向うも、電話で聞いた本のタイトルの本が見当たらない。検索機械であべさんの本の一覧をだしてもわからなかった。

 遅くに家に戻ってメールで届いた依頼書を見ると、何~んだ、我が家の本棚にあるよく知っている本ではないか! 原題と少しタイトルが変わっていたので、探せなかったのだ。
 書評を依頼された本のタイトルは『どうぶつえんガイド』福音館。
 1995年に発売されて以来、20年近くも子どもたちに支持されている名作だ。
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 今、韓国でもあべさんの人気は高く、25年も動物園に勤務した元飼育員ということは韓国の人たちももよ~く知っている。でも、あべさんの本当にすごいところは、児童書専門書店を友人たちと共同経営するほど、子どもの本に精通していること。書評ではそこを強調した。

 昨日、ぼくの書評が大手インターネット書店アラジンに掲載された。
 今回でたあべさんの本は、ノンジャン出版社の「知識は友だちシリーズ」のなかの一冊で、ほかに星野道夫さんの『アラスカたんけん記』福音館も、ぼくの『人間の古くからの友だち―イヌ』も含まれている。
 ちと、大げさにいうと、シリーズの人気があがればあがるほど、ぼくの本もそれなりに恩恵を得るというもの。
 でるか? ぼくの書評の効果^^

 アラジンに書いた書評はこちらから(韓国語ですが)
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by kimfang | 2013-11-06 18:38 | 出版物