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動物児童文学作家のキム・ファンです!!
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15/4/29 ゾウのサクラ、おやつ代をいただく^^
 昨年11月初旬、朝日新聞にソウル大公園のゾウ、サクラのことが載った。これは新聞社からの依頼を受けたぼくが取材した内容が記事になったものだ。ご存じのとおりサクラは、宝塚ファミリーランドの閉園に伴い2003年に韓国ソウルに引っ越したメスのアジアゾウ。
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 ぼくはサクラのことを追いかけ、2007年に『サクラ―日本から韓国へと渡ったゾウたちの物語』(学習研究社)という本にしてだしている。
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 ところでこの記事がでてしばらくした頃、あめる方からお手紙をいただいた。

「……ゾウさん大好きでサクラさんも記憶にあります。あの子がそんな事になっていたとは、知りませんでした。……来春ソウルへ観光に行きますのでサクラさんに会ってきます」

 そして実際に4月の初旬にサクラに会いにいってくださり、サクラのことを大事にしてほしいと園長あてに手紙を書き(右の写真。その方の友人が韓国語に訳された)、「おやつ代」5万ウォンを同封して受付に渡されたのだった。
 その想いはちゃんと園長さんにまで伝わり、園長さんからぼくへ、日本の方への感謝の気持ちと、後日、日をみてサクラにおやつを与える予定なので、その旨を日本の方に伝えてほしいというメールが届いた。
 もちろん、よろこんで手紙をくださった方に伝えた。

 そして昨日。実際動物園でサクラにおやつが与えられた様子を撮った写真が、園長さんから送られてきた。

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 「I ❤ SAKURA」の文字はニンジン。パイナップル、スイカ、マクワウリ、リンゴもある。よく見ると、オリ柵のところにはブドウが。
 おやつ代をくださった方への「THANKS ○○さま」の文字も果物でつくられてあった。

 サクラの本を書いて本当によかった^^
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by kimfang | 2015-04-29 16:50 | トピックス
『きせきの海をうめたてないで!』 「子どもの本棚」で紹介
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 昨夏にだした『きせきの海をうめたてないで!』(童心社)が、日本子どもの本研究会が発行する「子どもの本棚」5月号で紹介された。
 「新刊紹介」欄だけでなく、「特集 2014年 子どもの本をふりかえって」でも大きく取りあげていただいた。
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 上関原発は、まだ白紙撤回されてはいない。いつまた、突然、工事が再開されるかわからない。
 工事が再開されないことを望んでいる、奇蹟の海の生きものたちの声をもっと多くの人に届けたい。

 きせきの海をうめたてないで! 童心社のホームページ
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by kimfang | 2015-04-24 19:03 | トピックス
15/4/23 絵本の可能性 広がれ
韓国絵本紹介コラム15回目です。
絵本の可能性 広がれ
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 韓国の人たちは詩が大好きだ。たとえばソウルの地下鉄のホームにある安全扉。だれかが書いた詩がガラスに書かれていて、電車を待つ間に読むことができる。テレビでも、タレントや市民が自分のつくった詩を披露している場面をよく目にする。詩が、生活のなかに息づいているのだ。

 国民から愛されてきた童詩や童謡に絵をつけて、絵本にしてみるのはどうだろう? 韓国の老舗出版社チャンビは、絵本のさらなる可能性を広げようと画期的な企画を考えた。それが、「ウリ詩絵本」である。
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 シリーズの第1巻は『しろいは うさぎ』(第12回で紹介)。それから何と、11年もかかって2014年に第15巻の『こいぬとこやぎ』(日本語訳未刊)でようやく完結をみた。
 このシリーズには、韓国を代表する画家たちが多数参加したということもあって、日本で翻訳出版されたものが結構ある。今回は第3巻の『よじはん よじはん』(原題 넉점반)を紹介しよう。

 この詩を書いたのは、韓国を代表する童謡詩人、ユン・ソクチュン先生だ。13歳から詩を書きはじめ、約1300作を残し、半数以上が童謡となるなど作詞者として有名だ。
 また先生は、子どものことを「オリニ」と呼ぶことを普及させたパン・ジョンファン先生亡きあと、その遺志を引き継いで解放後の韓国児童文学の発展に大いに尽くされた方だった。

 さて、内容だ。まだふつうの家に時計がなかった時代。オンマが幼い娘に「今、何時か聞いてきて」と頼む。女の子は近くのお店にいって、
 「おじさん おじさん いま なんじ かあさんが きいてきてって」とたずね、
 店主は「よじはんだ」と答える。
 女の子はすぐに家に帰って、早くそれをオンマに伝えなくてはいけないのだが……。ニワトリ、アリ、トンボ、オシロイバナに出会ってしまう。道草をいっぱいして、日がとっぷりと暮れたころにようやく家にもどり、
 「かあさん かあさん いま よじはん だって」と知らせるのだ。
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 絵を描いたイ・ヨンギョンは、ユン・ソクチュン先生が詩を書いた時代よりも少し下げて、1960年代の田舎の風景を念頭に描いた。彼女がつくりだした主人公の女の子の、何とも愛らしいこと! 

 わたしは韓国のオリニ図書館で多くの講演を行っているが、写真のように壁や柱に描かれたこの主人公と出会うことがしばしばある。詩だけでなく、絵も高い支持を得ているのである。
 原書の画家プロフィールには、「絵本の主人公は先生とうりふたつです」と書いてある。
 これもまた、微笑ましい。

 記事全文はここから読めます。
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by kimfang | 2015-04-23 19:21 | 連載
15/4/8 音楽とコラボする絵本
韓国絵本紹介コラム14回目です。

 今年韓国は、「ボローニャ・ラガッツィ賞」の全5部門で優秀賞を受賞した。わずか30年あまりで、よくぞここまできたなぁと感慨深いものがある。
 30年ほど前は欧米の翻訳ものばかり。しかも「全集」というセットものが主流。書店で自分が好きな絵本を一冊だけ買う、それすらむずかしいというありさまだった。
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 そんな韓国の絵本界に、小さいけれども確かな光を灯したのが、1988年にリュウ・チェスウがだした『山になった巨人―白頭山ものがたり』。韓国ではじめて出版された本格的な絵本ということで、「韓国絵本のはじまり」と呼ばれている。
 日本語版は1990年に福音館からでた。当時は日本で韓国の絵本が翻訳出版されることは珍しいことだったこともあって、韓国と日本でとても話題になった。

 リュウ・チェスウの名は、韓日でよく知られるようになっていったが、世界に広く知られるようになったのはやはり、今回紹介する絵本『きいろいかさ』(原題 노란우산 )がでてからだろう。
 この絵本は、雨の日に子どもが登校するまでのことを抽象的に描いた、まるで雨音が聞こえくるかのようなすてきな絵だ。しかしこの絵本には文章がない。その代わりに音楽がついている。文字のない絵本はそれまでもあったが、絵と音楽のコラボレーション絵本は新しい試みだった。
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 そんな新感覚の絵本は2002年、国際児童図書評議会(IBBY)の「優秀図書」に選定、ニューヨーク・タイムズによる「世界の優れた絵本10選」に選ばれるなど、世界的に高い評価を得たのだ。
 実はこの絵本、企画を思いついたのは、自身の作品『うさぎのおるすばん』で、翌年のニューヨーク・タイムズの「優れた絵本」に選ばれたイ・ホベクだった。企画から完成に至るまで、5年もかかったという。
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 そして音楽を担当したのは、前回紹介した『しろいは うさぎ』の子ども向けコンサートの音楽と演出を担当した、シン・ドンイル。シンは、ソウル大学を卒業後にアメリカのニューヨーク大学大学院に進み、帰国後は精力的に音楽活動を展開している。

 さて、絵と音楽がコラボしたこの絵本を、どのように「読む」か? 
 表紙カバーの裏には、「絵本を読んだあと、音楽をきいてみてください。また、ちがった世界がひろがることでしょう」とある。
 わたしのお気に入りは、雨の日に、音楽に合わせて、ゆっくりとひとページずつめくっていくという「読み方」。みなさんも、それぞれにお好きな「読み方」でたのしんでほしい。

 記事全文はここから読めます。
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by kimfang | 2015-04-08 19:56 | 連載
15/4/2 デニムのポジャギ
 4泊5日で6講演の「講演週間」の締めくくりは、マサンでの講演だった。
 ソウルからKTXに乗ってチャンウォン中央駅に。そこに迎えにきてくれていたのが、チョン・ホンピョさん。
 昨年12月に宮城県・大崎市で開催された「第3回 生物の多様性を育む農業国際会議 2014」(ICEBA)で出会った人で、慶尚南道の教育庁に勤めている。
 ICEBAでとても仲良くなり、必ず慶尚南道に呼びます! といってくれた約束を果たしてくれたのだ。
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 講演は7時から。その前に食事にいきましょうと連れて行ってくれたのは、むかしながらの面影が残る小さな食堂。そこに入るなりぼくは感動し、
 「オモニ、そのまま。そのままやってて!」
 と、いって急いでカメラを持ってきて撮った。
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 韓国の人たちは着物をつくった切れはしを無駄にせず、縫い合わせてポジャギをつくります――。

 うちのカフェには、妻や娘が縫ったポジャギがあちらこちらに飾られていて、日本の方にはこのようにポジャギの説明をするのだが、妻や娘が縫っている布は、専門店で買ってきた新しくて美しい布だ。

 ぼくは、生まれてはじめて生活感のある、庶民の文化としてのポジャギを目の当たりにしたのだ。だから、感動して、何枚も写真を撮った。
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 見てほしい。きれいな麻や絹ではない。家族が長い間はいていたデニムだ。これを再利用するかたちでポジャギをつくっている。
 マサンで、とってもいいものを見せてもらった。

 もちろん、講演は大盛況で、無事終了。
 チョン・ホンピョさん、カムサハムニダ^^
 
 
 と、いうことで、突然ですが、うちのカフェで「ポジャギ教室」を開催します。
 5月11日(月曜日)。
 詳しいことは、後日、クリゴカフェのホームページブログにてお知らせします

 ホームページの完成が遅れていてすみません。店の雰囲気やブログ、地図は見られます。
 今月中の完成を目指しています^^ 
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by kimfang | 2015-04-06 19:09 | トピックス
15/4/1 子どもたちと動物園歩き
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 今回の「講演週間」最大の難関^^は、子どもたちとソウル大公園を歩くイベント。ただの講演なら、自分のペースで、自分のよく知っていることをうまく話せばいい。しかし、幼い子どもたちとの「現場」でのやり取りは、そうたやすいものではない。何か起きるかわからないというドキドキ感があるのだ。
 しかも、動物園のプロの解説者(何かのときのためにぼくが要請)や、子どもたちのオンマ、さらにはマスコミが見守るなかでやる。
 まぁ、そのライブ感がたのしいんだけどね^^

 でも、いくら動物ばかり書いている動物に詳しい作家とはいえ、動物園の動物をすべてよく知っているわけではない。
 そのあたりもソウル大公園側もよくわかってくれたようで、ぼくが出版を予定している(昨秋に取材にいった)ゴリラを含む類人猿館、ゾウのサクラのいる大動物館、コウノトリたちが飼われているコウノトリ村の3か所を巡るコースにしてくれた。
 ゴリラ、ゾウ、コウノトリについては本が書けるほどよく知っている。
 まぁ、これで何とかなるか、一安心というところだった。
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 しかし、それ以上に心配だったのは天気だ。一週間前あたりから天気予報はでる。前週から欠かさず天気をチェックしていたが、いつも予報は雨。動物園歩きのイベントが近づくにつれて、「冷たくて強い雨が降るでしょう」という悪い方に変わっていっていた。

 が、イベントの前の夜に強い雨が降り、当日は昼からスッキリと晴れた。歩きはじめたときはジャンパーを着ていたが、終わるころにはそれもいらないくらいに暖かくなった。

 そしてイベントでもラッキーなことが続いた。イベントの数時間前に、関係者と予行練習したときは大型類人猿たちは、みな部屋にいて放飼場にはでていなかっが、本番のときはでてきてくれたのだ。
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 特にオランウータンは劇的だった。
「オランウータンのオスとメスの見分け方知ってる? 『フランジ』といってね、顔の周りの肉がもりあがっているのがオスなんだ……」
 説明したがオスはいなかった。
 ところがぼくが話したあと、突然、オスがどこかから現れて、ガラスに顔をくっつけるほど子どもたちに近づいてくれた。もう、子どもたちは大歓声!
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 コウノトリのときも幸運があった。
「コウノトリは鳴かない。くちばしを打ち鳴らす『クラッタリング』で話すんだ。クラッタリング、見られるといいね」
 でも、いつまでたってもしてくれない。関係者がそろそろ帰りましょうか? といった途端、カタカタカタ……!  と、コウノトリがやりだした。
 またまた、子どもたちは大歓声!!

 動物園歩きのイベントは無事終了。記念品とサインをプレゼントして、みんなで記念撮影。

 このイベントの様子は、その日の連合ニュースで報じられた。

 連合ニュース 1

 連合ニュース 2

 連合ニュース 3

 連合ニュース 4
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by kimfang | 2015-04-06 17:36 | トピックス
15/3/31 手づくり紙芝居舞台
 ゾウのラウンドテーブルを早目に引き上げたのは、ソウル北東部のトボン(道峰)区にある「トボン1洞子ども図書館」にて講演があったから。ソウル大公園はソウル市の南の端にあり、かなりの距離を北へと移動しなくてはいけなくてしかたなく先に退場した。
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 案の定、時間は切迫。
 会場に着くとあわてて控室に入ってカバンから紙芝居舞台を取りだして準備にかかった。すると、
 「うわっ! 紙芝居舞台だ!」
 館長さんが歓声をあげた。
 「へぇ―、紙芝居のこと知ってるんですね」
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 紙芝居は日本独自の文化。外国にはない。もちろん。韓国にもない。最近は、アメリカ、フランス、ドイツ、東南アジアでも発売されていて世界に広まってきているが、世界的に広く知られているわけでもない。

 時間が迫っていたので、そのときはそれ以上多くは話せなかったが、館長さんの「うわっ!」という歓声の本当の意味を知ったのは、講演が終わった後のことだった。
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 講演が終わるや否や、「お話を読んであげるハルモニ(おばぁちゃん)」という語りのグループの人たちが、自分たちでつくった紙芝居舞台と紙芝居をぼくに見せようにやってきた。
 さらには館長さんまで自前の紙芝居舞台をぼくに披露した。

 聞くと、ある、読み聞かせの講義に参加した館長さんが、日本の方の紙芝居実演を見て感激した。でも、韓国にはなくて自前でつくった。そんな館長さんの指導を受けて、読み聞かせにハマっていった「ハルモニ」たちも、ならばわたしたちもと、自前で紙芝居舞台と紙芝居をつくったという。

 何度も言うが、日本で出版(印刷)されている紙芝居や市販されている舞台を、実際に目にしたことはまったくなかったのだった。

 そんな紙芝居にとっても関心のある人たちの前に、突然、ぼくが紙芝居舞台を置いて印刷されている紙芝居(ハルモニたちは手描き)を披露したものだから、おどろいたのだ。
講演のあとは、紙芝居についての質問だらけ。
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 でも、図書館には決まりがあって、特に子ども図書館だから閉館が早い。そこで急きょ、「追加講演」となった。会場は近くの食堂で。
 追加公演の「講師料」は、美味しい料理とビール^^

 実は紙芝居舞台、持っていくか、いかないかで、相当に迷った。腰や肩が痛くて整骨院に通っているのに、無理してはダメと家族が猛反対。でも、本物を見てもらいたい。
 旅行カバンに入れておいて、やっぱりだしての連続^^ 
 無理して持っていて、本当によかった!
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by kimfang | 2015-04-06 10:13 | トピックス
15/3/31 ファン・ユン監督に会う
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 ゾウのラウンドテーブルで思いがけない出会いがあった。ぼくの基調講演が終わり休憩時間に入ったとたん、ニット帽をかぶった眼鏡の女性が近づいてきた。
 「会いたかったです。サクラのドキメンタリーを撮りたいと思っているので、協力をお願いします」
と、名刺を差しだしたのだ。その女性の名前を見ておどろいた。
 野生動物のロードキルをテーマにした「いつかその道で」で有名なファン・ユン監督ではないか!
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 ぼくも名刺を差しだしながら「わたしもあなたに会いたかったのです。実はわたしは、今、あなたの映画を観て感動し、ロードキルをテーマにした絵本をつくっています。絵本が完成したら、ぜひ、推薦文をお願いしたいです」と興奮気味にいった。

 監督の「いつかその道で」のなかに、おおよそこんな解説がある。
 「野生動物は死ぬとほかの動物のえさになり、食べ残されたものも土にかえって次の命を育む。しかしロードキルで死んだ動物は何度も何度もひかれてチリやホコリになるだけ。何の役にもたたない」
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 監督の作品は大人が観るもので、ぼくがつくるのは子どもたちが見る絵本だ。だから子どもたちに希望を与えなくてはいけないということで、ロードキルそのものよりは、生きものたちを助けるためにつくられた「アニマルパスウェイ」、つまり、人がつくった動物たちの道がテーマだ。

 しかし、今目の前にある現実に目を背けて、いいことばかり書くことはできない。そこで、写真のような悲しい場面もいくつか入れた。

 画家さんの体調不良もあり3年も待った絵が先日届いた。待ったかいがある素晴らしい出来栄えだ。今回の訪韓で、絵を担当したアン・ウンジン画家と会い、ぼくの要望を直接伝えた。描き直しと描き足しを快く承諾してくださり、ほっとしている。
 秋にはだしたい。
 
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by kimfang | 2015-04-05 13:24 | トピックス
15/3/31 ゾウのラウンドテーブル
 そもそも今回の訪韓を決めたのは、ソウル大公園の「ゾウのラウンドテーブル」のためだった。
 ゾウに関心がある人たちが、お互いに立場のちがいを乗り越えて同じテーブルについて話し合い、できることから一緒にやっていこうという催しだ。
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 だから、ソウル大公園で飼われているアジアゾウの「サクラ(宝塚ファミリーランドの閉園に伴い、2003年に韓国へ渡る)」を生まれ故郷のタイに帰そうという運動を展開している動物保護市民団体と、それとは逆の立場にいる、ソウルで飼育していくという大公園の飼育員たちも同じテーブルに座って話し合うのだ。

 昨年秋に第1回目のラウンドテーブルがあり、ソウル大公園の園長さんから直々に参加要請メールをいただいていたのだが、カフェの開店を控えていてむずかしいと丁重にお断りした経緯がある。
 そして今回、第2回目の開催に参加が可能かどうか? 知人を通じて打診があったのだ。
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 ソウル市が運営しているが、ほとんど「国立」といっていいほどの大きさとレベルを誇る大公園の園長さんからの要請である。今回もお断りするのは失礼になってしまう。何とか予定をやりくりして参加することにした。
 ならばせっかくなので、ほかの子ども図書館や慶尚南道での講演も入れよう。あっちもこっちもどんどん入って、それで「講演週間^^」になってしまったのだ。

 アン・ヨンノ園長のあいさつのあと、基調講演「サクラのイヤギ(はなし)」をした。
 サクラはどうして日本にやってきて、そして韓国へくることになったのか。今年、1月で50歳になったサクラの半生を語った。

 そして最後にひとつ、提案した。日本ではもうすでに定着した「エンリッチメント賞」を、ぜひ、韓国でも実施してほしいと訴えたのだ。
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 エンリッチメント賞とは、飼育されている動物たちの「幸せな暮らし」を実現させるために努力した人や団体に送られる賞だ。
 ぼくは長年の試行錯誤の末にキリンが体をかくことができる「キリンの孫の手」を考案し、2006年のエンリッチメント大賞を受賞した京都市動物園の髙木飼育員のことを本に書いている。
(『イルカのジャンプに夢をのせて』ポプラ社 / 4人の共著)

 ぼくの基調講演に続いて、移住女性自助団、ソウル大公園の動物キュレーター(学芸員)、動物保護団体、ゾウのフンの利用を推進している団体が話した。
 
 開始時間が遅れたせいで、ぼくは移住女性自助団体と動物キュレーターの話しか聞けなかったが、このようなラウンドテーブルが今後も続くことを願っている。
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by kimfang | 2015-04-04 19:48 | トピックス
15/3/30 葉っぱが練り込まれた「韓紙」の木
  3月末から4月の最初の週は、まさに「講演週間」になった。金曜日に「チョゴリときもの」のパネラーを務めたあとは月曜からは韓国に飛んで、金曜日まで講演三昧^^だった。
 3月30日、インチョン空港に着くとすぐにソウルの西南部に位置するクロデジタル団地駅に向かった。
 ソウルの衿川(クムチョン)区にある、「チョンケグリ(青ガエル)小さな図書書館」の館長さんに会うためだ。
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 約束の時間は4時半。20分も早く着いたので、待ち合わせのロッテリアでコーヒーでも飲もうと、大きな横断歩道を渡っていると、「キム先生!」と女性が声をかけてきた。
 はて、今まで、会ったことのない人だが……。

 もしかしてと「アン・オクチャ館長さんですか?」とたずねると、そうだという。
 かなり大きな横断歩道で、しかも大勢の人が渡っているにもかかわらず、よくぞぼくを見つけられたものだ。 ぼくの顔、特徴ありすぎるかなぁ……^^

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 館長に連れられて図書館に入ると、講演までまた1時間もあるのにすでにお客さんがいらしていた。
 入口には、いままでぼくが韓国でだしたほとんどの本を並べてくださっていた。
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 「韓国と日本をつないでくれるコウノトリ」
 「巣箱はなぜ必要なのか?」
 ふたつの話をしたあと、みんなで巣箱の紙工作をした。
 気がついたら小さな図書館は人であふれていた。何と、60人もきた。
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 お客さんが帰ったあと、あとかたづけをしているときにやっと、すてきな「紙でできた看板」に気づいた。
 図書館の運営を熱心に手伝ってくださっているオ・ウンジュさんという美術の講師の方がつくってくださった。よく見ると「木」は、葉っぱが練り込んである「韓紙」でできている。
 紙工作巣箱の本体と屋根の色を変えるのも、この方のアイデアだという。
 このネタは今までも多くやってきたが、色を変えるというのははじめて! これからはこれでいこう^^

 ぼくの講演を成功させようと、陰で支えるくださる人がいることに気づかされたいい講演だった。
 「準備はたいへんだったけれど、60名もきてくださったので、やったかいがあったわ」
 講演のあとのスタッフとの食事会でオさんは満足気に語った。

 チョンケグリ図書館のみなさん、カムサハムニダ!
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by kimfang | 2015-04-04 16:22 | トピックス