動物児童文学作家のキム・ファンです!!
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17/9/29 『ツシマヤマネコ飼育員物語』、もうすぐ
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 上野のパンダの名前が決まった。ほとんどの人が「シャン シャン」とちゃんといえるほど、世間はその話題でいっぱいだ。

確かにパンダは世界的な絶滅危惧種ではあるが、日本で絶滅に一番近いといわれている生きものにも、もう少し関心を持ってもらいたいのだ。

その生きものとは、ツシマヤマネコーー。対馬にだけ棲んでいる。


厳しい見方をすると、野生では残りわずか70頭ほど。全国10の施設で、彼らの繁殖と野生に返す取り組みが進められている。

その施設のひとつが京都市動物園であり、今年5月、本州ではじめて繁殖に成功した。しかも、日本ではじめて人工保育(母ネコの代わりに)で育てた。

ぼくが書いた『ツシマヤマネコの飼育員物語』は、絶滅させまいと奮闘する飼育員と獣医師たちの物語だ。今年1月に毎日新聞「読んであげて」のコナーで連載した「ヤマネコ飼育員物語」を大きく書き直し加筆し、書籍化したもの。


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本の発売を記念して、丸善 京都本店とジュンク堂書店・京都店では10月に、ご覧のようなパネル10枚を展示する、パネル展を開催してくださることに。

パンダもいいけど、ツシマヤマネコにも、もっともっとあたたかい関心を持ってください!

『ツシマヤマネコ飼育員物語―動物園から野生復帰をめざして』(くもん出版)は、1011日ごろ発売予定です。




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by kimfang | 2017-09-29 08:59 | 出版物
17/9/27 絵本「トマト」、ようやく発売
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 『トマト、野菜なの? 果物なの?』(ウンジンジュニア)がようやく発売された。

 思い起こせば2012年に「種」がひらめいて書いたが、どこの出版社にも興味を示してもらえず、ようやく2013年にウンジンが手をあげてくれた。ウンジンは韓国最大の出版社であり、よっしゃーとよろこんだものだ。

ところが……。ウンジンホールディングの経営破綻、人員整理などのあおりを受けて編集者が何度も代わり、画家さんまで変わるという予期せぬ「冷たい風」が吹き荒れ、「芽」さえも出なかった。出版が決まってから4年もかかって「実」を結んだ。

トマトは野菜か? 果物か? 赤、黄、緑色の3つのトマトが、自分たちの「正体」を解き明かすために、トマトの野生種がいるおおむかしのアンデス高原から、たくさんの品種が生まれたヨーロッパ、トマトが野菜か果物かという問題で裁判まで起こったアメリカへと旅する。

そして得た結論は?

かくいうぼくも「韓国人なのか? 日本人なのか?」という、自らの「正体」を解き明かす長い旅をしてきた。旅で得た結論は「ぼくはぼくだ!」。そんな想いを絵本のラストに込めた^^ 


韓国の大手インターネット書店、アラジン。中身を少しだけ見ることができます。


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by kimfang | 2017-09-27 10:09 | 出版物
17/9/23 憧れのスンチョン湿地
 ぼくが順天(スンチョン)にいきたかったもうひとつの理由は、韓国で一番大きなヨシ原である、スンチョン湿地があるから。もしかすると、こっちの方が強かったかもしれない。

 スンチョン湿地は、着いたその日に「観光」として訪ねたが、それは通訳としての仕事。「観察」は許されなかった。

 もっとじっくりと見たい――。

 そう思っても、もうフォーラムは終了。翌日には日本に帰ることになっていた。諦めていたら、お疲れさま会で出会った地元の獣医さんが、湿地と干潟に連れてってあげるといいだした。

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 朝の1時まで飲んだ^^が、根性で5時半に起きた。ちゃんと来てくれのかな? ちょっと心配しながらロビーにいくと、本当に獣医さんが待ってくれているではないか!

 車でいけるぎりぎりまでいき、あとは歩き。ホウロクシギとアカテガニが早朝の「珍客」にあいさつしてくれた。

 二日酔いでふらふらしながらも40分歩いて、ご覧の写真の絶景をようやく見るとこができた。


 f0004331_09152727.jpg真ん中に島のような丸いヨシ原があるが、壊されたヨシ原が、円状に徐々に勢力を拡大し、また、合体しつつある風景という。写真に入りきらなかったが、右側に田んぼがあり、左側に干潟がある。

市民が、湿地を壊して川砂を採ろうとした政治家と業者たちと闘い、なんとか守りぬいた美しい景色! 獣医さんからそのときの話を聞いて、怒りと涙があふれた。

ナベヅル、ミヤコドリ、クロツラヘラサギ、ヘラサギ、コウノトリなど、多くの渡り鳥がやってくるのは冬。鳥たちがくる季節に、ぜひ、またきたい。

今度こそ、通訳じゃなくて講演で呼んでやぁー。


























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by kimfang | 2017-09-26 09:17 | トピックス
17/9/22 奇跡の図書館1号館に、ついにいく
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 韓国の子ども図書館を語るとき、外せないのが奇跡の図書館だ。12館あるなかで、最初の1号館の順天(スンチョン)奇跡の図書館はなおさらである。

 2003年、市民が子ども図書館を建てる運動を展開。MBCテレビなどが積極的に応援して寄付を集め、韓国を代表する建築家が設計を担当し、完成した図書館を自治体に寄付した。

そう。公立の図書館なのだが、それを市民の力で建てたということで「奇跡」なのだ。

 ぼくは6号館の青洲と12号のソウル道峰で講演したことがあるが、1号館はいったことがなかった。奇跡の図書館のことを日本の方に語っているのに、いけていないことがひっかかっていた。長年の夢がかなったかたちだ。 

 ところで、今回ぼくが順天の1号館いったのは、講演が目的ではない。

 「第3回 順天子どもフォーラム」の通訳として参加したのだ。

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 韓国を代表する絵本作家であるクォン・ユンドクさんと、日本を代表する絵本作家である五味太郎さんのトークショー。

 東京子ども図書館の理事長である張替恵子さん、ちひろ美術館東京・安曇野ちひろ美術館副館長である竹迫祐子さん、子どもと小さな図書館協会の理事長であるパク・ソフィさん、それぞれの基調報告。

 これらの発表を訳すのが仕事だった。

 それでもやっぱり、紙芝居はしたけれどね^^

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 半年間かけて準備してきたイベントが無事に終了して、ほんとうにほっとしている。

 アンソニー・ブランの落書きがあったり、子どもの成長を竹に例えて屋根を突き抜けさせたり、たのしすぎる。

 ぜひ、みなさなも訪問されることをお勧めしたい。









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by kimfang | 2017-09-25 09:03 | トピックス
17/9/20 コウノトリおじさんから紙芝居おじさん?

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 またまたヌティナム図書館にいってきた。ここがまだ、アパートの地下室でやってたときからの付き合いだからずいぶんと長い。

 いくと必ず、子どもたちの前で生きものお話をやってきた。

 しかし今回ばかりはちがう。

 そう。今回のぼくの使命は、東京子ども図書館みなさんを案内し、交流会の通訳をするというもの。講演のための訪問ではない。

 ところが入り口に入ろうとした途端、「まさか?」とおどろいた。そして思わず笑ってしまった。ぼくの紙芝居が相談もなく組み込まれていたのだ^^ そして館長さんが子どもたちに、「あとでこの『紙芝居おじさん』がたのしいものを見せてくれるからおいで」といったのだ。あれれっ、ぼくは「コウノトリおじさん」じゃなかったの?()

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 2006年に最初にいったときにコウノトリのお話をしてかなりうけた。

 ぼくがその後、『ゾウのサクラ』の講演をしても(そのときに着ていた服が飾ってあるのに)、絵本『すばこ』の原画展をしても、やっぱりぼくは館長さんから、「コウノトリおじさん、みんな覚えているでしょ。また、きてくださいしました」なんて、紹介されていた。

それが今回「紙芝居おじさん」に変わっちゃったよ^^ たぶん、去年やった紙芝居が強く印象に残ったからかな?

ぼくの紙芝居のあと、東京子ども図書館のみなさんは「わらべうた」をしてくださった。幼い子どもたちにはお話よりも、うたと手を使った踊りがミックスされた遊びが、より、よりたのしいという。

ホント、子どもたちはにこにこしていた。

 ヌティナム図書館と東京子ども図書館。これからも、交流を続けていってほしいと願っている。


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by kimfang | 2017-09-24 12:05 | トピックス
17/9/16 子ども食堂で紙芝居
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「東九条子ども食堂」が一周年を迎え、記念イベントのゲストとして呼んでいただいた。
 子ども食堂は、経済的に困窮している家庭や共働き世帯の子どもの孤食をなくしたいとして、全国で広がっている取り組みだ。
 この日のメニューは一周年記念ということで、プルコギとチヂミとワカメスープ、デザートもあってちょっとリッチ。パンの缶詰のおまけつき^^ そして、ぼくの紙芝居とバンドの演奏も。

 子ども食堂だが、大人の利用も多い。外国から来た人、お年寄り、からだの不自由な方など、ぬくもりがほしくて集まってくるという。敵対関係にある国の人たちも、ここではみんな仲良く笑顔でおいしく食べている。

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 また、来年も呼んでくださるそうだ。来年までに、子どもたちがご飯食べるのも忘れて見入るような、すごい紙芝居をつくらなければ^^

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by kimfang | 2017-09-16 13:44 | トピックス
17/9/12 『かさをささないシランさん』翻訳
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 人権絵本の名作として広く知られている『かさをささないシランさん』を韓国語に訳した。

 1991年に日本で出版され、今は絶版となっているこの絵本が韓国でてるまでには、数々のドラマがあった。

 ご存知ぼくは在日コリアンとして日本で暮らす中で、様ざまな困難を経験し悩み、はからずとも人権について考える機会に恵まれた。そんな中で出会ったのが、この絵本だ。もっと多くの人に読んでもらいたいと思っていた。

 2006年ごろ、ぼくはこの本が韓国でもでればと思い、簡単に訳した(まさか自分が翻訳者になるとは思っていなかった)ものを複数の出版社に「だしませんか?」と提案したが、どこも関心をしめなさかった。

 いつしかその翻訳原稿は、忘れさられてしまった。

 そんな2016年、はじめて訪ねた천개의바람千の風)出版社の代表との雑談の中で、

「先生、もしかして、『かさをささないシランさん』という本を知ってますか?」

と、問いかけてきたのだ。

「知ってるも何も、わたしはこの本を韓国でだしたくて10年も前から出版社を探していたのですよ! いま、このパソコンの中に原稿があります」

 代表は絶版になってしまったこの本を何とか手に入れたいと、日本にいって古本屋を廻ったが、努力のかいもなくついに見つけられなかったという。

 代表の執念が、ぼくを呼び寄せたのか^^ すぐにその場で、出版が決まった。

 しかし版元の出版社はすでになくなっているため契約は難航。文、絵、企画、デザインの各氏に個別に連絡を入れて交渉するなどして、さらに長い時間が過ぎた。

 そうしてようやく先日の5日、韓国語版は発売された。

 じつはぼくの翻訳家デビューは、この本で飾る予定だったが、契約に至るまでに時間がかかり、あとで持ちこんだ企画(干潟のくちばしじまん)に先を譲ることになった(2作目)。

けれども、出版までに10年もかかったこの本は、忘れられない一冊にまちがいない。


絵本ナビ みんなの声    韓国大手ネット書店 アラジン






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by kimfang | 2017-09-12 10:29 | 出版物
17/9/10 金海でのヒントになりそう
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 韓国「金海ニュース」の豊岡取材をコーディネートをした。

 慶尚南道金海市の話題を深く掘り下げた記事を掲載する週刊紙の記者さんがやって来るきっかけは、「ポンスニ」だ。

ポンスニとは、日本の豊岡で野生復帰したコウノトリ同士のペアから生まれた鳥で、2014年3月に初めて韓国へと渡ったメスだ。日本ではJ0051と呼ばれている。

 ポンスニは滞在したポンファ村で、「ポン」ファ村の女の子「スニ」というという名前をもらい、毎年秋に日本を出発し、韓国で冬を過ごし、春に金海市を訪ねて、また日本に帰るという「渡り」をしている。

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 金海市は都市化と工業化で50万人が暮らす大きな都市となったが、ポンスニのおかげで、コウノトリが暮らしていけるような豊かな自然がまだ残っていることに気づいたのだ。

 ところが、毎年訪れていたポンファ村にこなくなった。パク政権になって「経済」の方へ大きくシフトチェンジしたからだ。しかしムン政権になるとまた、「環境」へともどす動きが活発化しだした。

経済か環境か。人か鳥か―。

そんなイシューの真っただ中にいる記者さんにぼくが提案したのは、

経済も環境も、人も鳥も-。

という豊岡の「環境経済」への視察だった。

例えば「カガクでネガイをカナエル会社」というCMで広く知られているkanekaグループの「カネカ ソーラーテック」を案内した。何と、社長様自ら説明をしてくださった。

もちろん、城崎温泉や豊岡の美味しいものを食べにもお連れした。

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読売新聞の取材に記者さんは「韓国では『鳥か人か』と区別されているが、豊岡では社会的、経済的、文化的にコウノトリが活用されている。金海でのヒントになりそう」と話した。

2、3週間後にでるという「金海ニュース」の特集記事がたのしみだ。

 たいへんお世話になった豊岡市役所の「コウノトリ共生課」のみなさまに、この場をお借りしてお礼を申し上げます。いつも、ありがとうございます!



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by kimfang | 2017-09-10 10:42 | トピックス