つぎの講演場所は慶尚南道・咸陽郡の小学校だ。 学校に子どもを通わせている保護者の方が遠くまで車で迎えにきてくださった。日本の高速並みに、ふつうに80キロを出せる国道を行きながら、ぼくが何気なくたずねた。 「韓国はEV車、普及してますか? 日本はいまひとつです」 ぼくは環境保護を訴える作品が多い。だから環境に配慮した車に乗りたいのだが、そう簡単にはいかないのが現実である。 保護者の方が韓国もまだ、そんなに広まっていないですねといいながら、「あっ、あの車はEV車ですね」と前方を指さした。 「ナンバープレートが青色ですから」 今回、はじめて知ったことだが、韓国では2017年から電気自動車(EV)と水素燃料電池車(FCV)は、青色のナンバープレートを付けることが法律で決まった(一般車両とレンタカー)という。 するともう、子どもみたいに「見つけたぞ、EV車!」といった具合に、EV車探しをたのしんだ。 とはいえ、車の中から写真を撮るのはむずかしかった。だからつぎの日、講演する小学校に到着してもすぐにいかず、まだ駐車場でEV車を探すしまつ^^ 青のナンバープレート、なんか、かっこええなぁ。ぼくが環境に配慮した車に乗れるのはいつになるやら(笑)。 #
by kimfang
| 2023-11-07 08:49
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毎年10月は韓国へ「講演旅行」にいく。プサンの小学校は、2018年からほぼ毎年(コロナで20年はビデオ、21年はできず)通っている。 昨年のこと。学校図書館の司書さんに「先のところではコウノトリの話をしてきた」というと、「来年は、わたしたちの学校でも、ぜひ!」といってくれた。コウノトリを23年も取材しきたぼくとしては、一番うれしいひと言だ。 じつはこの司書さんとはじめて出会ったのは、2018年の春にプサンの書店が企画した「紙芝居講演」だった。そのときに演じた『とんだとんだ!コウノトリ』(童心社)も覚えてくださっていることを知り、ひときわうれしかった。 ぼくは今回の講演のために韓国のコウノトリ施設を訪れるなど、しっかりと準備をした。ところがこの司書さんは、ぼくの本を子どもたちと一緒に読み込むのはもちろんのこと、日本からやってきたコウノトリのポンスニの新聞記事を使って設問に答えさせたり、「コウノトリ オカリナ」(禮山コウノトリ公園から購入)をつくったりと、ぼくよりもさらに熱心に準備してくれた。 そのおかげだろう。130人ほどの3年生の子どもたちが、コウノトリの紙芝居にすごく集中してくれて、これまた非常にうれしかった。 そんな講演の様子を、ひとりの先生がぼくのカメラで撮っていたのだが、ヒナが生まれた場面を大きくズームさせて撮っていた。きっと、紙芝居にすごく感動して思わず、自分のカメラとまちがえて^^ 来年もまた、呼んでくださいよ〜! #
by kimfang
| 2023-11-06 08:45
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きのう、月間書評誌「子どもの本棚」が届いた。じつは2023年11月号の巻頭エッセイをぼくが担当させてもらった。タイトルは「コウノトリのポンスニ」。 ポンスニは、日本から海を越えて韓国へと渡り、4年間、日本と韓国を行き来して日韓をつないだコウノトリだ(現在は島根県・雲南市で暮らしている)。ぼくは、このコウノトリのことを絵本にして韓国でだしている。 来週からはじまる韓国講演旅行でも、プサンの小学校でコウノトリのお話をさせてもらう予定だ。そのために今年7月、ポンスニのおかげで「コウノトリ拠点」に指定された、韓国・金海市の繁殖施設にも取材にいった。
3月に卵が産まれたと聞いていたので、元気に育っているヒナの姿を写真に撮って子どもたちに見せようとしたのだが……一羽のヒナがかえったが惜しくも育たず、母親までも死んでしまったことがわかった。悲しいことだが、それらのことも正直にプサンの子どもたちに話す予定だ。 新しいペアで、再度、繁殖を目指すという。落ち込んでいた関係者に、日本も人工飼育をはじめて最初のヒナを得るのに24年もかかったよと、なぐさめた。来年の繁殖成功を祈りたい。 さて、「子どもの本棚」は図書館にある。手に取ってエッセイを読んでもらえれば、ありがたい。 #
by kimfang
| 2023-10-26 07:42
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きのうのことだ。ネットを見ていて偶然に、前日である10月8日のNHKラジオ「マイあさ!」の「落合恵子の絵本の時間」で、ぼくが翻訳した『ねこはわたしのまねばかり』(あかね書房)が紹介されたことを知った。でも、放送のあとから知ったことなのでラジオは聴けなかった。 そういえば7年前も、同じ番組で『すばこ』(ほるぷ出版)を紹介していただいた。急に本が売れ出してどうしたのかな? と思ったところ、出版社からラジオで紹介されたことを教えられた。もちろんそれも聴けなかった。 しかし、今回はちがう。「いっひひひ。聴き逃した番組だって大丈夫、聴けちゃうぞ」。心の中でにんやりと独り言をいい、すぐにパソコンでインターネットラジオサービス「radiko」を開いた。 ところが、だ。「この番組はタイムフリー聴取機能では聴取することはできません」と表示されじゃないか。えーっ! なんで……がっくり。 でもまあ、超有名な番組で紹介していただいたのは事実で、とても励みになった^^ さて、絵本だ。ねこしか友だちがいない女の子が、「でも、きょうからは……。わたしが ねこの まねをしなくては」。小さな勇気をだして変わる姿を、絵本を開いてご確認ください^^ More #
by kimfang
| 2023-10-10 07:48
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おとつい、突然、韓国の出版社からうれしい知らせが飛び込んできた。『野菜、歴史の花が咲きました』が、2023年度の「優秀科学図書」に選定されたというのだ。応募総数602作。うち児童書は240作で、3次に及ぶ厳格な審査の末に8作の選定作のひとつに入った。競争率なんと30倍。やったー! これは韓国の科学技術情報通信部(日本の省にあたる)と韓国科学創意財団が、国民の科学的素養を高めるのに寄与する良質の科学図書の発掘・認証のために設けた制度だ。ぼくは2013年の『ミツバチがいなくなると、イチゴが食べられなくなるの?』、2019年の『サンゴ礁がすべてなくなったら?』に続いて3度目の選定で、4年ぶりの「認証シール」、ゲットである^^ ちょうど1年前の10月のことだ。今回の本の出版社と打ち合わせをした。そのときぼくは、担当の編集さんにこういった。「専門家の評価は高いのに『野菜』の売れ行きがいまひとつなのは、表紙のせいじゃないか? タイトルに〈歴史〉とあるんだから、本文の歴史的なイラストを使えばよかったのに…」と。 すると編集さんは、「それも考えましたが、この本が『科学の本』として認められたくて、あえて野菜の写真にしたのです」と、その意図を説明した。 その結果が、今回の優秀「科学図書」の選定だ。ホント、お見事‼ 失礼な発言をこの場をかりてお詫びします^^ そして、ほかの出版社に持ち込んでも採用されなかった数個の野菜絵本の原稿を、ひとつにまとめて科学読み物にしましょうと導いてくたれたことに、心より感謝します! #
by kimfang
| 2023-10-06 09:02
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