昨年も参加した「日韓自治体ネットワーク会議を構築のためのシンポジウム」に「海外招待講師」(日本から3名)として呼ばれた。
昨年は、大会を主催する韓国側から、「ぜひ、ご参加を!」と熱烈なラブコール受けたものの、日本からの参加者のなかで唯一の自腹参加者だった。該当自治体の公務員でも、該当自治体から推薦された民間人でもなく、もちろん招待講師でもなくて、飛行機代や日本国内移動費を支援してもらえなかった。 韓国の友人たちも貧乏な作家を救おうと、お金が出るようにとしようとあれこれ動いてくれたが、結局、上述の三つの条件を満たしてないということで、大会本部から正式な支援は得られなかった。 実は、この時、韓国のコウノトリ放鳥に黄色信号が灯るという、まことによろしくない事件が起きていた。微力ながら、それを何とかしようとの想いからの訪韓だったから、自腹も仕方ないなぁとあきらめていた。 会議では、決して流暢ではないが、専門知識があるのでいい仕事をした。そんなことで、主催者側が雇った通訳でもないのに晩餐会では貴賓席に座らせられ(せっかくの料理を前にして、飲めない。食えない)、それが終わったあとの2次会でも、日韓交流のために黙々と仕事をこなした。あーしんど。 そんなに多くの仕事をさせておいて自腹はかわいそうと、関係者の厚意で、何とか最終的に「通訳」という肩書がつけられて、飛行機代をまかなったという苦いエピソードがある。 主催者側も、昨年のぼくの働きを見て、何とかしなくてはいけない、と思ったのだろう。今年は、招待講師という破格の待遇で参加要請をしてくれた。やったー! 招待講師として恥ずかしくない、いい講演をしなくては。さて、てどんなネタをしようかと考えていたら、ありゃりゃ。 当初の講演時間の通訳を含めて50分が、次に送られてきた工程表では40分に短縮され、最終工程表ではさらに30分に短縮されているではないか! ほかの2名の講師の時間は、そのまま50分なのに、だ。 しかも、工程表には、通訳の仕事がびっしり。おまけに晩餐会後の「個人時間」という欄に「通訳―キム・ファン」とたった一人だけ明記されている。うへっ! つまりは、「名ばかり招待講師」。本質は「今年も通訳」だったということだ。とほほ。 それでも、たった30分だとしても、子どもの文学をしている者の根性とセンスを見せつけなくてはいけない! 印象に残る素晴らしい講演をして、次回の「待遇改善」につなげなければ! うーん、どうしょうか……? 悩んだ末に、 そうだ、紙芝居しよう! ということになった。 とはいえ、16場面の『とんだとんだ! コウノトリ』をふつうに読むだけでも15分はかかる。韓国語と日本語の両方で読むと、それだけで30分になってしまって、他に何も話せない。 紙芝居のダイジェスト版を作らなくてはいけなくなってしまった。ふぅ―。 これが結構、時間がかかった。一場面に付き、数行ほどにまとめるのは至難の業。しかも韓国語に訳さなくてはいけない。1週間もかかって、ようやく本日、完成した。 果たして、うまくいのやら……^^ 韓国のインターネット書店を見ていて、日本の紙芝居が売られているのを見つけた! 『とんだとんだ! コウノトリ』は、「いきるちから わかば 全二巻」のなかのひとつ。 ネット書店で売っているということは、買う人がいるんだ! おどろいている。
by kimfang
| 2013-06-05 17:34
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