22日の朝、パソコンを見て思わず「なんじゃこりゃ~」といってしまった。
ぼくが朝起きてまずすることは、自分の本が韓国のインターネット書店でとれくらいの位置にランクされているのかを確認すること。セールスポイントや、積立ポイント、値引き率などを見ながら、売れているのかどうか? 動きがあるのか、などをチェックする。 ところがこの日、割引き率は一律の10%。積立率もほぼ5%。つまり、最高割引き率が15%になっていたのだ。 「ああ~っ、いよいよ、今日から定価制度がはじまったんだ!」 と、わかった。 これまで韓国では、新刊は18か月の間定価が維持され(ネット書店は新刊でも10%の割引きが可能)、その後は割引きが可能(原則19%まで)になる制度だった。しかしこれが、何だかんだと抜け道がある制度で、半額まで割り引かれるような本も少なくはなかった。 つまり、売れる本はどんどん価格が下がり、売れない本はあまり割引きがない。当然、安く買える本に人気が集中していき、出なくてはいけない良書よりも、売れる本が優先されてきたのだ。 写真左 - テレビニュースの見出し 「定価制の前にせきを切ったように本の割引き」 日本のみなさんからすれば、「何それ?」という感じだろう。だって、日本の本には割引きがないもの。これを「再販制度」(再販売価格維持制度)いう。 韓国の出版社たちは、ほとんどが日本のような「再販制度」を支持している、しかし大手のネット書店たちはみな、もっと割引自由な制度を要求していて、お互いの意見は平行線をたどっていた。 これまでの制度も、お互いの妥協の産物だったのだ。 そして2013年1月、出版社と小さな書店たちの要望を受け、割引き率を定価の10%に制限する改正案が国会で発議され、論争がはじまった。 結局、出版社と大手熱と書店の間では妥協できず、政府が仲介する形で決着がついた。 10%までしか、割引ができないということ。定価じゃないけれど^^ 名前は「定価制度」。 もともと10%の割引は、オンラインショップを育てるために設けられた制度。その後、大手書店の要望に応える形で19%まで拡大され、積立率や、サービス品なども入れると半額までいくこともあった。 今回、大手ネット書店が妥協に応じた背景には、アマゾンなどの進出が予想されるからだ。「実質割引き自由」のままだと、世界的な大手には、とてもじゃないがかなわない^^ とにかく、今、韓国の出版会は大混乱のなかにある。 定価制を目前にして、90%引きがあったり、実質の値上がりする前に買いたかった本を買っておこうとする人たちがまとめ買いしたりして、本がかなり動いた。 写真右 ― インターネット書店では、90%割引の文字が。 悲しいかな、ぼくの本には動きはあまりなかったようだ(笑)。 さて、この「定価制度」、ぼくのような「地味な良書」を書いている者にとってありがたい制度のはずなんだが……どうなるんやろ^^
by kimfang
| 2014-11-26 19:07
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