動物児童文学作家のキム・ファンです!!
カテゴリ:出版物( 70 )

18/8/28 『たべるさかなの はっけん』もうすぐ

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 2014年のことだ。韓国で魚の本がベストセラーになった。日本のようにむかしから魚をたくさん食べてきた国ではないのに、変わってきているな、と直感した。調べると、魚(生鮮)の絵本はひとつもない。ならばと、頑張って書いた。

ところが、いままでにないテーマだからか? だしてくれる出版社は見つからなかった。

2年がたった2016年のことだ。『トマト』の絵本の打ち合わせをしていたときに、なぜか魚の話となり、「退社した○○さんに原稿を見せたけれど、ダメだった」と冗談をいった。すると新しい担当編集者が、「わたしは見てません。一度度見せてください」といってきた。

せっかくひらめいた企画をボツにしてなるものか! 新しい編集さんのアドバイスに沿って必死に書き直した。内容は、魚嫌いだった主人公の子が、ネコ博士と一緒に海の中へ。食べる魚の本当のすがたを見て感動、やがて魚博士になる――そんなストーリーで幸運にも企画が通った。

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 先日、絵本の絵が届いた。今までのぼくの絵本にない斬新でカラフルな絵だった。今度はぼくが、いいまでになかった絵だからか? 少し戸惑った。

そこでもう一度、最初に必死に書いた企画書を読み返した。「地味な存在である魚(生鮮)に光を当てて、子どもたちが魚が好きになるようにしたい」と目的に書いていた。

はっとした。その目的を果たすには、このようなかわいくてカラフルな絵がむしろ、ぴったりではないか! 改めて、編集さんの眼力に感服した。

一度は海の底に沈んだけれど、また、元気に泳ぎだした絵本は、8月29日に発売されました。

韓国のネット書店。こちらから絵が見られます。


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by kimfang | 2018-08-28 08:42 | 出版物
18/5/25 カワセミ紙芝居、もうすぐ

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金沢から帰ってきたら、童心社(出版社)から荷物が届いていた。開けると、新作の紙芝居「カワセミのあおとあか」が入っていた。 

同時に契約書も届いたのだが、その封筒に貼られた切手は、2012年に福井県・越前市で発行された紙芝居「とんだとんだ! コウノトリ」の絵柄だった。

「コウノトリの紙芝居のように、長く愛される紙芝居になりますように!」

編集さんのそんな思いがこめられていると感じた。

そういえばコウノトリの脚本料でパン焼き機を買ったなぁ。あれから7年もたったんだ。

コウノトリの紙芝居ができて越前市でお披露目上演をしたときのことだ。一緒に参加した編集さんとホテルで朝食を食べたのだが、彼は「コウノトリのために」と、ごはんを何度もおかわりした。なのにぼくはパンを食べていて、なんか申し訳ない気がした。

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毎朝のパン食は幼いころからだ。両親が商売をしていたので、朝食は子どもたちで準備して食べた。だから子どもでもできるパンだった。

けれども、コウノトリのためには、朝もお米を食べるのが望ましい。コウノトリと共生するには、彼らのえさとなる生きものがたくさんいる健康な田んぼが必要で、お米の需要だけがそれを支えられるからだ。

朝食のパンは長年の慣例。でも、お米を食べなくては。どうすれば……。

そこで、思いついたのが、ごはんでパンが焼けるパン焼き器! これをコウノトリの脚本料で買ったのだ^^ そう。コウノトリのために。

さてさて、カワセミの脚本料で、なにを買おうかな?

来週、6月1日発売です!


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by kimfang | 2018-05-25 10:52 | 出版物
18/4/28 紙芝居「カワセミのあおとあか」完成

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 童心社の「2018年度 定期刊行 かみしばい7月号の『カワセミのあおとあか』がついに完成した。

 絵も、ラベル(ケースに使う絵)もとうにできあがっていたけれど、ぼくの脚本のラストがなかなかしっくりいかなくて、出版社に待ってもらっていた。

このたび、何とかそれも無事クリアー。あとは印刷されて、6月1日に発売されるのを待つだけだ。

 ところが、だ。まだ発売されていないのに、カワセミ紙芝居の上演依頼がある。先日、童心社で打ち合わせをしたときに、そのことを相談したところ、ご厚意でダミーをわけてくださった。当分はこれでやるしかない^^

この紙芝居が、カワセミ保護に役立てばいいなと思っている。そのためにも一回でも多く演じなければ!

予約受付も、いよいよはじまりましたよ。


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by kimfang | 2018-04-21 14:30 | 出版物
17/2/5 『ゴリラから平和を学ぶ』、もうすぐ

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韓国で、ゴリラの科学読みものの発売が間近に迫っている。思い起こせばこの本は、2010年に『ココーゴリラと子ネコの物語』の翻訳企画を持ち込んだことからはじまった。なんと、発売までに8年もかかった本だ。

手話で話すゴリラ、「ココ」の絵本(アメリカ)は世界各国で翻訳されている名作だ。しかし当時、韓国にこの本はまだなく(今も)、出版社はこの企画を二つ返事で快諾した。いいプロデュースをしたとよろこんでいた。

ところが、翻訳許可の返事はこない。1年がたち、2年がたって出版社が、「もう、あきらめましょう。どうです? 先生がゴリラの科学読みものを書くというのは?」と逆に提案された。

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韓国では2006年にでた『ゴリラは携帯電話が憎い』という本(写真)がベストセラーになり、いまも売れ続けている。スマホや携帯をつくるのに欠かせないのが「タンタル」というレアメタル。それを得るためにゴリラの生息地が破壊されていることを衝撃的に知らせた。世界で一番、スマホや携帯をつくって売っている国ゆえに、その反響もとてつもなく大きかった。

その後、これを児童向けにしたものもでたが、(一般書も)一冊まるごとゴリラではなく、多くの話の中のひとつがタイトルの話なのだ。つまり、本格的なゴリラの科学読みものは、韓国になかったのである(今も)。

 ぼくの本は、争いのない平和な社会、序列がなく競争がない平等な社会を築いているゴリラをもっと詳しく知ろうという内容だ。タイトルは「ゴリラから平和を学ぶ」にした。

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 ゴリラをだそうとしてから8年間、翻訳の許可がこなかったり、画家さんにつらい災難があったり、担当編集者が2度も代わったりと、アクシデント続きだったが、昨年末、応募総数1,800編の中から「京畿道 優秀出版コンテンツ」(全10編)に選ばれた。

選定作は賞金をいただけるだけでなく、全国約3,000の京畿道内の公共施設に寄付されるという。

12日、発売予定。


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by kimfang | 2018-02-05 10:31 | 出版物
17/12/23 ツシマヤマネコ、毎日新聞で紹介


f0004331_12082652.jpg 10月にくもん出版からだした『ツシマヤマネコ飼育員物語』が22日付けの毎日新聞で紹介された。「掲載童話、書籍化ぞくぞく」という内容だ。

 そう、何を隠そうこの本は、今年1月に毎日新聞の人気コーナー「読んであげて」に掲載されたものを「大幅に加筆」し、書籍化したものだ。

ちょうど去年の今ごろは、元旦からの連載を間近に控えて胃の痛む思いをしていた。あっという間の一年だった。

 記事をについて少しだけ補足したい。タイトルに「童話」とあるが、ぼくの作品は架空のお話ではなく、事実にもとずいたノンフィクション児童文学だ。

読んであげてのコーナーでのノンフィクションは非常にまれで、関係者は、「もしかするとはじめてかもしれない」といっていた。

 事実、依頼を受けたときも、ノンフィクションを連載という形態にするのは技術的にむずかしいとからと、返事を保留したいきさつがあるほどだ。

 そう。ノンフィクションゆえに苦労が多かった。つぎの回も読んでもらえるようにするのが作家の腕の見せどころなのだが、作り話ではないので都合よくはいかない。また、限られた文字数では深く語れないところもあった。書籍化にあたっては、そのようなところに縛られることがないので、「大幅に加筆」したということだ。

 記事にもあるように、物語の「準主人公」だった「ナマブ」が連載後すぐの2月に死んだ。連載では誕生しなかった新しい命も、5月に生まれた。連載のその後の話としても、手に取ってもらいたいと思っている。

 そもそもこの物語は、ツシマヤマネコのことを多くの人に知ってもらうために書いた。本の売り上げの一部が、ツシマヤマネコのために使われるようになったことをたいへんうれしく思っている。

みなさまの力で、ツシマヤマネコという絶滅に瀕した生きものがいて、絶滅させまいと頑張っている人たちがいることを描いたこの本を、さらに広めていただければと願っている。


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by kimfang | 2017-12-26 12:10 | 出版物
17/12/1 絵本「ほしがきあげるから、なきやんで!」韓国で発売

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 絵本『ほしがきあげるから、なきやんで!』ができるきっかけは、2015年のこと。ソウル大公園での講演のあと、園長さんからつぎのようなお願いを受けた。

「テンが絶滅の危機にあります。多くの人にテンを知ってもらおうと、文化人のみなさんと一緒に、『救え、テン』というキャンペーンを行っているのですが、先生もご協力願えないでしょうか?」

 そのときは「はい。では、絵本を書いてみます」と、すぐに快諾したのだが、あとになって「うーん。テンかぁ……」と悩んでしまった。テンが主人公で、すんなりと企画が通る(もちろん販売が)とは思えなかったからだ。それから一年間、何の進展もなかった。

 ところが翌年にまた、ソウルの動物園で仕事があった。そのときテンの展示版に「テンは森の美食家。植物の実も好んで食べる」というのを見つけて、突然、ひらめいた。

これだっ!f0004331_11151487.jpg

ちょうどそのころ、「干し柿」の絵本の企画を考えていたのだが、その物語の主人公にテンを登場させることを思いついたのだ。

今回の絵本は、テンが大活躍する絵本ではない。本当の主人公は「干し柿」だ^^ けれども、テンが印象に残るようなストリーになっている。画家さんもぼくのテンに対する思いをよく汲んでくれて、とても愛らしいキャラクターに描いてくれた。

干し柿を通じた動物たちの「甘い友情」ものがたりをたのしんだ読者が、この絵本がきっかけとなって、テンに関心を持ってくださればいいなと思っている。

出版社のホームページはこちら


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by kimfang | 2017-12-01 11:18 | 出版物
17/10/13 ヤマネコ、本がやっと書店に届く^^
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 京都のジュンク堂書店さんと丸善書店さんでは、10月1日からツシマヤマネコのパネル展をしていただいていた。

ところが……。

本を売るのが本来の仕事である書店さんのイベントなのに、肝心の本がなかった。まだ、届いていないかったのだ^^

それでもヤマネコのパネル展がはじまったのは、

11日からひと月、ふだんは非公開の子ネコが一般公開されることと、

14,15日に「やまねこ博覧会」が開催されることを知ってもらいたいからだ。

左はジュンク堂・京都店        下は丸善・京都店

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とはいえ、書店に本がないというのは苦しいこと。パネル展でも、「10日に届きます!」と本がくる日を告知してくださっていた。

そして10日。ようやく本が届き、ならんだ! 

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「着きました」には、じーんときた。書店さんが売ってくださるからやっていけるのが作家である。ホント感謝感謝。


さて、パネルのかわいい子ネコたちが、生まれるまでには、いくつものドラマがあった。

ぼくの本を読んで、その一枚一枚の写真に込められた思いも深く読み取ってほしい。


「京都新聞」さんが、大きく取りあげてくださった。


「夕刊 フジ」さんも。




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by kimfang | 2017-10-13 15:27 | 出版物
17/9/29 『ツシマヤマネコ飼育員物語』、もうすぐ
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 上野のパンダの名前が決まった。ほとんどの人が「シャン シャン」とちゃんといえるほど、世間はその話題でいっぱいだ。

確かにパンダは世界的な絶滅危惧種ではあるが、日本で絶滅に一番近いといわれている生きものにも、もう少し関心を持ってもらいたいのだ。

その生きものとは、ツシマヤマネコーー。対馬にだけ棲んでいる。


厳しい見方をすると、野生では残りわずか70頭ほど。全国10の施設で、彼らの繁殖と野生に返す取り組みが進められている。

その施設のひとつが京都市動物園であり、今年5月、本州ではじめて繁殖に成功した。しかも、日本ではじめて人工保育(母ネコの代わりに)で育てた。

ぼくが書いた『ツシマヤマネコの飼育員物語』は、絶滅させまいと奮闘する飼育員と獣医師たちの物語だ。今年1月に毎日新聞「読んであげて」のコナーで連載した「ヤマネコ飼育員物語」を大きく書き直し加筆し、書籍化したもの。


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本の発売を記念して、丸善 京都本店とジュンク堂書店・京都店では10月に、ご覧のようなパネル10枚を展示する、パネル展を開催してくださることに。

パンダもいいけど、ツシマヤマネコにも、もっともっとあたたかい関心を持ってください!

『ツシマヤマネコ飼育員物語―動物園から野生復帰をめざして』(くもん出版)は、1011日ごろ発売予定です。




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by kimfang | 2017-09-29 08:59 | 出版物
17/9/27 絵本「トマト」、ようやく発売
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 『トマト、野菜なの? 果物なの?』(ウンジンジュニア)がようやく発売された。

 思い起こせば2012年に「種」がひらめいて書いたが、どこの出版社にも興味を示してもらえず、ようやく2013年にウンジンが手をあげてくれた。ウンジンは韓国最大の出版社であり、よっしゃーとよろこんだものだ。

ところが……。ウンジンホールディングの経営破綻、人員整理などのあおりを受けて編集者が何度も代わり、画家さんまで変わるという予期せぬ「冷たい風」が吹き荒れ、「芽」さえも出なかった。出版が決まってから4年もかかって「実」を結んだ。

トマトは野菜か? 果物か? 赤、黄、緑色の3つのトマトが、自分たちの「正体」を解き明かすために、トマトの野生種がいるおおむかしのアンデス高原から、たくさんの品種が生まれたヨーロッパ、トマトが野菜か果物かという問題で裁判まで起こったアメリカへと旅する。

そして得た結論は?

かくいうぼくも「韓国人なのか? 日本人なのか?」という、自らの「正体」を解き明かす長い旅をしてきた。旅で得た結論は「ぼくはぼくだ!」。そんな想いを絵本のラストに込めた^^ 


韓国の大手インターネット書店、アラジン。中身を少しだけ見ることができます。


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by kimfang | 2017-09-27 10:09 | 出版物
17/9/12 『かさをささないシランさん』翻訳
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 人権絵本の名作として広く知られている『かさをささないシランさん』を韓国語に訳した。

 1991年に日本で出版され、今は絶版となっているこの絵本が韓国でてるまでには、数々のドラマがあった。

 ご存知ぼくは在日コリアンとして日本で暮らす中で、様ざまな困難を経験し悩み、はからずとも人権について考える機会に恵まれた。そんな中で出会ったのが、この絵本だ。もっと多くの人に読んでもらいたいと思っていた。

 2006年ごろ、ぼくはこの本が韓国でもでればと思い、簡単に訳した(まさか自分が翻訳者になるとは思っていなかった)ものを複数の出版社に「だしませんか?」と提案したが、どこも関心をしめなさかった。

 いつしかその翻訳原稿は、忘れさられてしまった。

 そんな2016年、はじめて訪ねた천개의바람千の風)出版社の代表との雑談の中で、

「先生、もしかして、『かさをささないシランさん』という本を知ってますか?」

と、問いかけてきたのだ。

「知ってるも何も、わたしはこの本を韓国でだしたくて10年も前から出版社を探していたのですよ! いま、このパソコンの中に原稿があります」

 代表は絶版になってしまったこの本を何とか手に入れたいと、日本にいって古本屋を廻ったが、努力のかいもなくついに見つけられなかったという。

 代表の執念が、ぼくを呼び寄せたのか^^ すぐにその場で、出版が決まった。

 しかし版元の出版社はすでになくなっているため契約は難航。文、絵、企画、デザインの各氏に個別に連絡を入れて交渉するなどして、さらに長い時間が過ぎた。

 そうしてようやく先日の5日、韓国語版は発売された。

 じつはぼくの翻訳家デビューは、この本で飾る予定だったが、契約に至るまでに時間がかかり、あとで持ちこんだ企画(干潟のくちばしじまん)に先を譲ることになった(2作目)。

けれども、出版までに10年もかかったこの本は、忘れられない一冊にまちがいない。


絵本ナビ みんなの声    韓国大手ネット書店 アラジン






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by kimfang | 2017-09-12 10:29 | 出版物